今年スクリーンで観たのは?
スクリーンで観た作品は20本という事で以下観た作品の感想エントリとともに振り返ってみたいと思います。(ネットフリックスやVOD配信で観た作品は省きましたが良い作品もあったのでそれらについてはまたの機会に。)
キングスマン:ゴールデンサークル
ステイツマン見参|『キングスマン:ゴールデン・サークル』【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
新キャラも相変わらず濃い、マシュー・ヴォーンのキングスマン続編。悪趣味なところも健在ではありますが、そこで好き嫌いが分かれるところも。とは言えロジャー・ムーアの頃の007をさらに今風にブラッシュアップさせた作品として面白い作品でした。3作目は噂によるとプリクエル、キングスマン成立のお話だとか。気になりますね。
探偵はBARにいる3
依頼人を守るのが探偵だ。|『探偵はBARにいる3』【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
大泉洋の当たり役といってもいいと思いますがどうでしょう(笑)。松田龍平演じる高田ののんきそうなキャラといい、本当はドラマでやって欲しい案件なんですが…。札幌長期ロケでどうでしょうね。21世紀の『探偵物語』になると思うんですけれどね。
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デトロイト
その時アルジェ・モーテルで何が起こったか?『デトロイト』【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
キャスリン・ビグロー監督の骨太作品ですがオスカーレースからは漏れました。何故だかは分かりませんが批評家筋と観客からの評価はなかなかのものでした。もっともそれは「米国」での50年前の出来事であり、黒人差別に端を発したおぞましい事件を直視したものだからという見方も出来ます。実際『ハートロッカー』で見せたビグローのドキュメンタリータッチがさらに進んだ感じもありました。総じて重くずしんとくる1本だったと思います。
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ブラックパンサー
ワカンダ・フォーエバー!『ブラックパンサー』【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
もうこれに関しては「ワカンダ・フォーエバー!!!」しかないですね(笑)M.C.U初のタイトルロールの黒人ヒーロー。これからのM.C.Uを引っ張っていくヒーローになると思われます。また作品も黒人監督を配して、その部分にコミットしていく作り方。実は『デトロイト』とある線で繋がっているとも言える作品でした。今からのマーベル・シネマティック・ユニバースを観るなら外せない1本だと言えるでしょう。
シェイプ・オブ・ウォーター
深く、青い、おとぎ話|シェイプ・オブ・ウォーター【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
『パシフィックリム』のギレルモ・デル・トロ監督の作品です。彼らしいクリーチャーへの愛情が満ち溢れた1作です。こういった作品がアカデミー作品賞ってのも凄い話なんですが、こういった作品が認められるってアメリカの懐は深いと感じます。『デトロイト』が選ばれなかったのと同様に作品に対してドラマがあるかどうか?そこを観るという類の作品です。是非観て欲しい1本です。
スリー・ビルボード
ある町の三人の話|スリー・ビルボード【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
上の『シェイプ・オブ・ウォーター』の対抗馬と考えられていた、これもまたアメリカの田舎町の問題点をあぶり出しながらも3人の人生のドラマを描き出した骨太な作品でした。凄い濃厚な映画なので少しパワーの低い時に観るとごっそりもっていかれてしまう感じですが今年おすすめできる1本だと思います。
パシフィックリム・アップライジング
頂上決戦|『パシフィック・リム:アップライジング』【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
これは…まあみんなの望んだ『パシフィックリム』じゃなかったってことでしょうか。tonbori堂はあるシーンがあるので許せているんですが、未だにこの作品は許さんという人も多いようです。でも先の作品も一部で熱狂的なファンを産みだしましたが興行的には中国の大ヒットが無かったら続編は無かったと思います。
その後ギレルモ・デル・トロが離脱し当初構想されたシノプシスとスティーヴン・デナイト監督が盛り込んでいった要素と、そこからブラッシュアップという名の削られた要素がミックスされたバランスの悪い感じの作品になってしまったことは否めません。さて3作目はあるのでしょうか?ってところですね。でもこのままでは消化不良の人は多いと思います。
レディ・プレイヤー1
『レディ・プレイヤー?』『OK!レディ・ナウ!』|『レディ・プレイヤー1』【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
オタクの夢が詰まった1本と言ってもいいんじゃないでしょうか?ヴァーチャルリアリティゲーム空間「オアシス」で創設者ジェームス・ハリデーの遺した「イースターエッグ」(遺産)を巡る争奪戦に参加していた少年がやがて企業の熾烈なイースターエッグ争奪とそれに反発する人々との戦いに巻き込まれていくというストーリーはまさにオタクの見る夢のようです。ガンダムにメカゴジラ以外にもゲームキャラやコミック、映画自体にもイースターエッグ(隠し要素)が詰め込まれた幸せな気分になる映画でした。原作未読なんですが原作通りではないとか。それでもよく映画化出来たなという話が原作を読んだ人たちから漏れ伝わっています(もちろんこれはゲームウォーズ(原題名)じゃないっていう方も)それでもスティーヴンのオタク(ギーク、ナード)へのプレゼントとして覚えておきたい1本でした。
原作|ゲームウォーズ(上) (SB文庫) | アーネスト・クライン, toi8, 池田 真紀子 |本 | 通販 | Amazon|ゲームウォーズ(下) (SB文庫) | アーネスト・クライン, toi8, 池田 真紀子 |本 | 通販 | Amazon
アベンジャーズ/インフィニティウォー
紫の巨人、降臨す。|感想『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
ある意味、今年最大の問題作でしたね。最強のヴィラン(悪役)マッド・タイタンことサノスがインフィニティストーンを集め全宇宙の半分を消し去る。それに立ち向かうのはアベンジャーズと新たな仲間たち…そして迎える衝撃の結末。問題作とか衝撃って惹句で既にネタバレしている感ありますが、ともかく次の『アベンジャーズ/エンドゲーム』とともにマーベル・スタジオの第一部完な作品への序破でした。次の急はどうなるのか?新劇エヴァはQの次がありますけどね。まあアベンジャーズも1から起承転結でいえばインフィニティ・ウォーは転ですから、次のエンドゲームで文字通りのエンド、結を迎える事になると。今はただ刮目して待つのみです。
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醐津鎖無から来た仮面の忍者|ニンジャバットマン【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
アニメ『グレンラガン』『キルラキル』、また劇団新感線の座付き作家として有名な中島かずき脚本によるジャパニメーションとはこういう事だ的アメコミアニメ映画。それがこの作品『ニンジャ・バットマン』です。なんというかクロスオーバー大戦みたいで面白かったし、赤影など日本の先行作品へのリスペクトと元のDCコミックスへのリスペクトがすごく心地よい作品でした。物語はこの作品でしっかり完結しているのでこれだけを観ても大丈夫。そして面白い、三拍子そろった作品です。
デッドプール2
最強ファミリー映画(笑)|『デッドプール2』【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
俺ちゃん大暴れだけでも面白いのに、苦虫を噛み潰したような顔のサノスじゃなかったケーブル(中の人が同じジョシュ・ブローリン)やラッキーガール、ドミノにネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッドのステディ、ユキオ(演じるは忽那汐里)など魅力的なキャラも増えてますますファミリー化が進んだデップー一家って感じの作品でした。細けえこたぁいいんだよって感じもあるけど、案外ちゃんとファミリーとラブについて真面目に語ってます。けどおふざけが過ぎてますけどね(笑)そこもまた魅力な1本です。
ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー
銀河無頼漢列伝|『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
若きハン・ソロの、ビギンズストーリーを描くそのタイトルも『ハン・ソロ』悪くはないと思います。けどハン・ソロ=ハリソン・フォードですからね。そのイメージを払拭出来たかと言うと微妙でした。それでもDL-44ブラスターが実はデタッチャブルタイプのブラスターでしたとか、ウディ・ハレルソン演じるベケットが実に魅力的だったとか、キーラ役エミリア・クラークも良かったなとかサプライズもまずまずなんですけれど…。うん、まあチューイとはそういう馴れ初めだったんだねと(笑)とりあえずランドからどうやってミレニアム・ファルコン号を巻き上げたかまで描かれたので良しとしたいと思います(笑)
ウインド・リバー
許されざる者|『ウインド・リバー』|【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
これはエントリを読んでいただければ。ともかくテイラー・シェリダンに外れ無しって感じです。彼の作品はアメリカの辺境でいうなれば見捨てられた人々を、それでも彼らはそこで生きている。ただ凶悪な狼が跋扈する土地だが…という物語を書いています。時にはその狼も、さらに上の捕食者たちにやられることもある。そういう無常観が全編に渡って貫かれておりそことエンターテインメントを合わせてくる仕事ぶりは今後も目が離せません。
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ミッション:インポッシブル/フォールアウト
トムさん、頑張る。|『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
トム・クルーズ無双。でもちゃんと脇の見せ場もつくりますみたいな。あと等身大ヒーローとしての矜持など、盛り込みすぎですよ、トムって感じの1本。でも体が動く限りやるんだろうな。それがトム・クルーズ。マーベル、DC?なんぼのもんじゃいっていう感じで(実際にはオファーというかお誘いもあっただろうけど)はあるけど本人いたって真面目にできることを追究するというか。公開本数も半端ない感じでしたし(観たのはこれだけですが)これからも頑張ってねトムという映画でした。
未来のミライ
ファミリーヒストリー|『未来のミライ』【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
そうですね。雰囲気をまとった映画だし…っていうのはあるけど極めてパーソナルなところに落ち着く映画なので、アニメより実写ならめっちゃ評価されたかも。でもこの映像表現は実写では出来ない、アニメならではのもの。そこに道を見出しているけど…っていうのを感じます。
山下達郎の主題歌は最高だし映画とのマッチングもベストオブベスト。それだけで満足しました(笑)アントマン&ワスプ
新しいけど懐かしい冒険活劇|アントマン&ワスプ【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
インフィニティウォーで衝撃を受けた身を癒してくる、マーベル・シネマティック・ユニバースきっての癒し派ヒーロー、アントマン。今回は出来るヒーロー、ワスプも加わり脇に回った?感もあるけど両方を立たせる構成はお見事。そしてここでも強調されるファミリー感。お腹いっぱいだよってなる人もいるかもしれないけれど、そこは大事だし幾つものファミリーが重層的にのっかってきているのも凄いなと。でも最後は…あれはtonbori堂としては…うんショックでしたね…。エンドゲームどうすんのよ(^^;
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ルーニーズ|『ザ・プレデター』【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
シェーン・ブラックは70年代、80年代の映画の申し子でそのエッセンスを今にたたきつけている。そういう風情のあるプレデターでしたが…エントリでも書いたけどちょっとだけ「ン?」ってのがあったんですよね。あと無痛ガンみたいなのは出して欲しかった。まあそれは個人的な好みですが(笑)でも悪くないプレデターでした。
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復讐するは我にあり。『イコライザー2』【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
ロートルが昔取った杵柄で悪党退治は日本でも『3匹のおっさん』とかありますし、野に下ったというなら『旗本退屈男』でもあるわけですが、まあ仕事人が足を洗って、でもやっぱりという『ハングマン』?まあこちらは相手をやっちゃいますので『必殺』か。でも基本ボランティアですよね…。でも今回はそういうマッコールと過去との対峙があってそこに落ち着くのはやっぱり元は影に属していたものは、その影と対峙せねばならぬという基本かなと思いました。で、3作目も期待されるけどそうなると最後の敵はどうしても大きなモノになるのでどうかな?って感じですね。
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地獄の入り口|『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
本年度『ウインド・リバー』と並んでオールタイム・ベスト級、今度はマットとアレハンドロの地獄めぐりと、サイドにカルテルのボスの娘と国境の少年を対比させつつ彼らにも闇を覗かせるというテイラー・シェリダン。前作とはまた違った意味で酷薄な狼たちの世界が描き出されていました。今回の監督ステファノ・ソリッマも新たなボーダーライン(シカリオ)を描き出したと思います。
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We are |『ヴェノム』【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
今年、今のところ最後の鑑賞作品となった、マーベルのヴィランであったヴェノムをダークヒーローとして描いた1本です。もともとライミ版スパイダーマンの3でヴィランとして登場したキャラで、宇宙からの寄生生物シンビオートと共生する事になった記者エディが、狂った野望を抱く科学者で富豪のドレイクにつけ狙われるというあらすじなんですが、ようするに「寄生獣」っぽくなっちゃってるんですが、うん、まあダークヒーローというには確かに品行方正ではないし、ヤバいんですがパンチが足りなかった気はします。マーベル・シネマティック・ユニバースには属していませんが製作のエイミー・パスカルはマーベルとの共同でスパイダーマンを推し進めた人でうっすらとそうなればみたいな話もこの作品のダークさを薄めたのなら…。とは言えこういうタイプのヒーローって日本でも「寄生獣」「強殖装甲ガイバー」とかありますからね。続きもありそうですし今後に期待です。
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最後に
20本切ったかなと思っていましたが『ヴェノム』を観て20本となりました。『ボヘミアンラプソディー』や『シュガーラッシュオンライン』『来る』などの気になる作品も12月にはあったんですが(あと冬ライダー平成最後のとか)結局バタバタしたりなんだかんだで行けていません。正直予定もないんですが(エスコン7のためにエネルギーを溜めてる感じです(笑))何かは観に行くかもしれません。それは2019年扱いにしたいと思います。
今年のベストはテイラー・シェリダンの2本。この2本はオールタイム・ベスト級とTwitterでも言いましたが、本当にズシンとくる2本なのでtonbori堂レコメンドとして来年も推していきたいと思っています。
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