2018年秋クールドラマざっくり感想。『獣になれない私たち』『大恋愛』『下町ロケット』|tonbori堂ドラマ語り-Web-tonbori堂アネックス

2018年秋クールドラマざっくり感想。『獣になれない私たち』『大恋愛』『下町ロケット』|tonbori堂ドラマ語り

2018年12月23日日曜日

drama

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 2018年の秋クールのドラマも最終回を迎えましたが割とヒットする作品は何故か見逃しているtonbori堂です(笑)いや『大恋愛』視聴率は良かったしというのありますが、結末がこれ泣かしにかかるだろうなと前半部のきりのいいところで離脱してしまったんですよね…(^^;とは言え最終回はしっかり視聴して、結婚してからの苦難を思いつつもグッとさせる結末はさすが大石静脚本であるなと思いました。また今年前半の『アンナチュラル』から野木亜希子作品はチェックしておきたいと思いまして『獣になれない私たち』を観ましたが、技の利いたドラマだなと思いました。ただ会話劇なためなかなか受け入れられなかったかなも思いました。そしてベタなチーム半沢による『下町ロケット』…いうことでざっくりとまとめな感想をアップしていきたいと思います。

獣になれない私たち

 ある意味、今年一番の問題作でしたね。2018年は野木亜希子にはじまり野木亜希子に終わる。今年のイチ押しドラマは『アンナチュラル』と『dele』なんですが、その『アンナチュラル』の脚本が野木さんだったわけです。でも正直ファーストインプレッションエントリにはこのドラマについても雑に、この後爆発しないかなと心配になると書いていましたが、晶と恒星はそれぞれ小さな爆弾を投げつけました。

獣になれない私たち/ロゴはイメージです



いや恒星は大きな新聞沙汰にはなんないかもしれないけれど特攻だし本人にとってはメガトンパンチだったと思います。なんせ資格を失う訳だから。それでも清々しい2人を見てたら、溜め込むのは良くないよねって思いましたね。そう馬鹿なクライアントにはあんたばかぁ?って言っていいと思います。そうじゃないところにも全方位で毒づいたらいけませんけどね(笑)(これは自戒を込めて)とはいえ視聴率は芳しくなかったようです。でも、tonbori堂は最後までながらとはいえ(作業したりしながら観てました(ヲイヲイ))何故か最後まで完走できました。こういうのって基本苦手なんですが(だから野木脚本で同じく新垣結衣の『逃げるは恥だが役に立つ』は結局スルーしています。『アンナチュラル』前だったし。)


 今回は『アンナチュラル』の流れで野木脚本の評価を見極めたいと思い視聴しました。その結果は腕ある人だなと。これ難しい素材だと思います。大きな何かがあるわけじゃないし人の嫌なところもがっつり描くけど基本オーバーアクトは無い方向でやろうとしているじゃないですか。九十九社長は声デカいけど、あれ関西の中小企業社長の一タイプとしてはよくあるサンプルですもの(笑)そう考えるとぐずぐずしてたり、身につまされるシーンがあったことで現実に立ち返される気がしたのかな。でもオーバーアクトはないけどそれぞれデフォルメはされとるわけで。特に呉羽と引っ張って引っ張って登場した橘カイジなんかはそうですよね。あれは「獣」自由人としてデフォルメされたキャラだったじゃないですか。だからその部分は担保されてるなと思ったんですが(フィクションとして)そのデフォルメが余計に身につまされるわってなったのかな?でも恒星役松田龍平のあの感じから繰り出される毒舌とかいい感じでしたけどね。いい意味ですっとした作品でした。野木脚本は今後もチェックしていきたいと思います。(ああ、まだ『フェイクニュース』の感想がまだだったorz)

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『大恋愛~僕を忘れる君と』

大恋愛~僕を忘れる君と/ロゴはイメージです



 正直言ってちゃんと感想をかけるわけではないです。なんせ5話まで+最終回ですから。でもこちらもさすが大石静というホンだったと思います。そして戸田恵梨香はさらに輝いたんじゃないでしょうかね。こういう数字を見込める作品(難病もの)って難しいと思うんですよ。皆が当てて当然って思いますからね。それに若年性アルツハイマー型認知症という病気を描くことの難しさ。前にも書いたけどこのジャンル、恋愛以外にも人生の事を描く作品など多彩な作品のテーマになる話なんですよ。だからこそ大石静はまず主人公の尚と真司にフォーカスして1話2話をぐいぐいと引っ張りました。だからこそここまでみんな観れたんだろうと思います。ある意味結末ってのは分かるというか、そこにオチるのは分かるんだけど、どうオチをつけてくれるのかってのがこういうタイプの作品の肝です。


 それに関しては綺麗に決めたと思います。さよならするのは悲しいけれど、最後の最後にありがとうみたいな…。これ全部見てたら多分泣かされてたなと思いましたよ。しかしムロツヨシは日曜の『今日から俺は!!』で濃い、『LIFE』などで見せる喜劇人ムロを、そして『大恋愛』では繊細な役どころを演じるムロツヨシを見せてまたまた株上げたなあって思います。彼は同じTBSでしかも新垣結衣と共演した『空飛ぶ広報室』に味のあるいい役をしていたんですが3番手で作品を盛り上げる人だと思っていました。しかし今回は戸田恵梨香の相手役を務めしっかり番組をリードしていった功労者だと思います。


 そして戸田恵梨香はヒロインとして最後まで作品をよく牽引しました。これ面白いのは『コード・ブルー』のヒロインコンビなんですよね。あの作品は群像劇だから山下智久も含め(彼がメインではありますが)メインヒロインは新垣結衣と思われがちだけどそれぞれにドラマが用意されており戸田恵梨香もあの作品の顔としてドラマを立てています。その2人は曜日は違うし、色(作風)も違うけど興味深いドラマに主演っていうのは凄いなと。外野は数字だけを見て勝負がどうとかいいそうですけどね、それぞれ財産になったと思います。

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『下町ロケット』

 ゴースト編とヤタガラス編に分かれていましたが…。うんもうこの作風は正直自分はもういいです。日曜という事でしっかり観させてもらっていますが最終回直前は裏に『シン・ゴジラ』があったのでそっちをリアルタイム視聴しました(ヲイヲイ)そして先に上げた『今日から俺は!!』は最終回で有終の美を飾るなど、『半沢直樹』を作ったながれはそろそろ転換期に来ているんじゃないかなと感じさせます。

下町ロケット/ロゴはイメージです




 ただ相変わらずキャストは豪華ですよね。セットも豪華だしロケも豪華。日曜の夜に貧乏くさいを流すのよりいいかなと思いましたが、明かにそれより低予算の『今日から俺は!!』にしてやられている(放送時間はずれていますけど)メインの視聴者層、そういう層が、いやもううちはそれどころやないねんという事なのかもしれません。『今日から俺は!!』は若い人が押し上げたという分析を聞いているので。世知辛い話ですが、これも現実なのかなと思いましたがストーリー面でもそういうためにためて倍返しなら倍返しのところだけでいいやと思ってる感じかもしれません。辛い部分は倍返しのために必要だけどそれは要らないと。さりとて倍返しだけだと絵空事として余計に見て貰えない。難しいですね。


 時代劇のように1話で前半に主人公大ピンチ。後半大逆転。これがいいのかもしれません。それはテレ朝の『ドクターX』が証明していますし(笑)そして主人公は仲間がいても基本は孤高のヒーローという感じでしょうか。佃はファミリー感強調してきますからね。そういったところではヒーローとして少し弱いと思われたのかもしれない…そうちょっと思っています。ただこのラインは根強いファンもいますし、なんとなれば『半沢直樹』続編要請が大きくなってくるのかなとは思います。(堺雅人次第なんでしょうけど)。どちらにしてもヒットドラマってのは手堅く打つのか冒険するのか。そのどちらかしかないそういう秋クールだったように思います。


 しかし最終回できっちり終わらず正月スペシャルで完結とは…。まあ池井戸節をお正月の目玉にしたいというのは分かりますが、吉と出るか凶と出るか?さてどうでしょう。特番の感想は追記としてこのエントリに書き加えます。

追記:2019.01.05

 お正月スペシャルは録画で観ました…。そうですね、これが最終回ですよね(笑)。的場取締役は最後になりふり構わず策を弄した結果、追い落とされ、勝利したはずのダイダロスとギア・ゴーストのダーウィン・プロジェクトはダーウィンのトランスミッションのトラブルでリコールの危機に。一方の佃、帝国重工は無人コンバインをも投入し着々と地固め。そんな時に台風がまたもや殿村の新潟県燕市を直撃、その時佃は?財前は?島津は?。とまあ、毎度の話で締めた訳です。塵芥のようなキャラは途中で結末も描かれない。そして佃や財前は正義のヒーロー。(もっとも帝国重工の藤間社長という重鎮の力があったなればこそ)これは大岡越前の後ろには吉宗というバックがいる、それに通じるなと思いました。


 まあ時代劇よろしく悪いやつばらは成敗し、追い詰められた元々は善意の人は闇落ちから救い出す。まあスッとする結末ではありますが、以前の半沢メソッドほど塵芥なキャラの末路は描かれないですね。ようするにそういう連中は「大事」ではない。王道の前には雑草以下なのかと。もっともそういう連中の末路を描かれてもくどい気もしますが(苦笑)じっさい中川元弁護士は法律顧問として再登場とか…でもあれいります?ってなったのは秘密です(笑)日本の技術は最高ッ!ってのを言いたいのと、スカッとジャパンな展開の組み合わせもちょっと先が見えちゃったかなとは思いましたね。でも続くんだろうな、この路線。

最後に

 しかしこれはちょっと酷いなって記事をみました。

新垣結衣に「かわいいだけ」との評価も 『獣になれない私たち』で松田龍平とW主演|ニフティニュース

 ニフティニュースのソース元提供先はアサ芸プラス。アサヒ芸能さんですけど、いや新垣結衣って『逃げるは恥だか役に立つ』でみんな持ち上げてたやん。ちょっと数字が伸びないとこれは酷いよねえって思いますが、新垣結衣が可愛いのは間違いないので彼女はこれからもこういうゴシップがついてくるんでしょうね。あと戸田恵梨香もこの作品後(既に決まってたと思うんですけど)朝ドラ『スカーレット』にヒロイン決定のニュースで若手俳優との破局とかが流れてきました(^^;

戸田恵梨香、連続テレビ小説「スカーレット」ヒロインのオファーで成田凌と破局か|ニフティニュース

それをいう事にことかいて別のソースではムロツヨシと一緒になっちゃえって、いやまあそういうつぶやきは目にしましたけどね(苦笑)でも正直それは在りかもとは(笑)戸田恵梨香もあたりがキツイ役柄が多いし実生活も姐さん気質っぽいのでどうしてもそういう感じに噂が立ち上ることは避けられないですがまあタフだよねって感じはします。


 そういうゴシップはほっといたれやとは思いますがやっぱりそういう記事を見るとなんだかなって思います。まあドラマとはなんの関係もないですが、結局評価軸が数字しかないのでそういう部分でした判断できないんでしょうね。ちなみに『今日から俺は!!』を観なかったのはヤンキーはリアルヤンキーは大阪ならそこらへんにいるし、福田雄一監督のなら『アオイホノオ』が一番で後のはそれほどだなあと思っていたので、tonbori堂は、うーんって感じだからです。(一応1話は観たんですよ、清野菜名が出てるので(笑)、けっこう笑って見れました)それと観てないドラマでも『ドロ刑』は気になってたんですがどうにも土曜夜10時からドラマを観る習慣が無いためよく見逃してしまってたので今回はスルーいたしました。


 来期は刑事ドラマ番長として観たいのがあまりないです(苦笑)とりあえず『刑事ゼロ』と『メゾン・ド・ポリス』くらいですかね。『エースコンバット7』がリリースされるのでドラマは1本か2本くらいに抑えていきたいと思っています。その分はAmazonプライムかNetflixあたりで補完かなと思っています。ということで2019年冬クールドラマエントリでまたお会いしましょう。(その間にもエントリは書きますが(ヲイヲイ)

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