さて前回ミッション04で起こった事案により、主人公のトリガーはユージア大陸の東端にあるゼップランドという場所に設けられたエルジアの目を引き付けるために作られた欺瞞基地に所属する第444航空基地飛行隊へ送られました。
「ACE COMBAT(TM) 7: SKIES UNKNOWN」よりM05スタート場面 |使用機体F-104スターファイター|#PS4Share |
この部隊は所謂『懲罰部隊』であり所属兵士は(管理部門や看守を除き)罪を犯した囚人です。M04で起こった事は下手をするともっと重い罪かもしれないですが、主人公が飛ばないとゲームが進まないという事で(ヲイ、査問の末、彼はユージア大陸の片隅にある懲罰部隊に送られる事となりました。
ミッション05-10、懲罰部隊
ゲームの進行は置いておいても、トリガーの能力は開戦時から秀でているというのは無線の台詞で垣間見えるんですよね。INUFのAWCS管制官スカイキーパーがハーリング救出作戦にかける言葉やノッカーも新人なので調子に乗らないように戒めながらも大したものだと思ってるとか。ですが彼はその救出作戦でハーリング元大統領の乗る輸送機を撃墜してしまったかどで査問を受け、結局は懲罰部隊へと送られる事になります。
懲罰部隊というのは戦時に刑務所などに収監したりするのではなく、例えば生還の難しい最前線へ貧弱な装備とともに送られたり、地雷原の地雷除去など危険窮まる任務ををやらされる部隊です。正規軍では損耗が激しく割に合わないけれど員数外の犯罪者ならばすりつぶしても構わないという非人道的行為ではありますが、これは実際にもある話だそうです。またフィクションではアニメでも装甲騎兵ボトムズ外伝『機甲猟兵メロウリンク』(リンク先はAmazonprimeVideoです。)は主人公の部隊は上層部によってはめられて懲罰として対ATライフル一つで最前線に送られていました。つまりトリガーの送られた部隊というのはそういう部隊だという事です。
第444航空基地飛行隊「スペア」隊
なんとも酷い名前ですがユージア大陸の東部ゼップランドにある第444航空基地はようするに刑務所替わり、囚人は元航空兵や整備兵。員数外なためこの基地に送り込まれた者ばかり。それ以外は看守や司令官マッキンゼイ中佐を含めた基地管理要員だけという構成です。
「ACE COMBAT(TM) 7: SKIES UNKNOWN」よりM05大陸側の欺瞞基地上空 |使用機体F-104スターファイター|#PS4Share |
司令部の意向としては危険な地区に員数外の人員なら損耗しても惜しくないと瀬踏みをさせるべく編成したようでしたが(M05のブリーフィングでワイアボロ山脈についての言及あり)マッキンゼイはそういう意向を知らないのか、囚人は囚人らしく欺瞞基地(第444航空基地はそのためにスクラップを多数設置して大部隊として欺瞞している)として敵の目を引き付ける事を強いていたようです。
スクラップクイーン
ちなみにエイブリルは民間人でしたが軍関係者によって捕縛されたようで何故か軍事裁判で裁かれ(スパイ容疑が利敵行為か?はたまた戦時下での違法行為か。)、平時なら大問題になりそうなところですがそのままゼップランドへ。そこで脱走行為を繰り返しますが看守に犬を差し向けられ試みは失敗、独房入りをくりかえしていました。彼女への命令はスクラップからそれらしく見えるように飛行機を組み立てて飛行場に見立てた敷地に設置せよでしたが、エルジアの爆撃機がときおりやってくるようになり、この基地の澱んだ空気に倦んでいた彼女は飛べる機体をくみ上げることを決意します。
トリガー出撃
そうして第444航空基地飛行隊へと送られてきたトリガー。罪名は「ハーリング殺し」という事で周囲も興味津々です。エイブリルは先の戦争(環太平洋戦争)のオーシアの最高司令官でもあったハーリングはいわば元凶のような人物。あの戦争が無ければ父も死なず、祖父が飛行機を組み立てることも無く自分もここにいなかったということで因縁浅からぬ彼を殺害した人物であるトリガーに礼を言うべきなんだろうかとうそぶきます。迫ってきたエルジアの爆撃隊に対して邀撃行為だけをみせるために出撃したスペア隊、トリガーはスペア15として出撃します。スペア隊にはスペア2「カウント」スペア6「フルバンド」スペア7「ハイローラー」スペア8「チャンプ」スペア11「タブロイド」などなど個性的な面々がパイロットとしてエイブリルが組み上げた戦闘機や整備した戦闘機で上がります。
なぜかスペア1はゲーム中登場しません。もともといないのか?スペア2カウントが自分がリーダーを務めるというくらいだから本当にいないのかも。または既に撃墜されてしまったとか?懲罰部隊なのでフライトリーダーは無くてもかまわないってことなんでしょうか。ちなみに他にもスペア隊の隊員(パイロット)はいます。スペア隊の機体には尾翼の部分のテールコードやパーソナルマークの上に白いペンキで斜線が入れられており「罪線」と呼ばれ本数が多いほど罪が重いとか。トリガーの罪線は3本。カウントは2本、タブロイドは1本でした。
「ACE COMBAT(TM) 7: SKIES UNKNOWN」よりM05、使用機体F-104の尾翼に罪線3本|#PS4Share |
この最初の出撃は基地にやってきた爆撃機隊に対する欺瞞要撃、ようするに迎撃するポーズをしてみせるという事でしたが、大陸側の欺瞞基地だけでなく埋め立て地に設けられた管制塔側も爆撃されマッキンゼイからの指示が途絶えたため、AWCSTACネーム、バンドッグが基地防衛のため欺瞞邀撃各機のFCS(火器管制システム)ロックを解除。至急に爆撃機を排除するように命令します。
AWACSバンドッグ
バンドッグもなかなか興味深い人物です。懲罰部隊の監視役であり懲罰兵たちからは嫌われ恐れられている人物。自身も番犬として逃げれば撃墜すると脅すし、弾除けになれとか撃たれて来いとかいいますけど、補給に関して融通を利かせたり(後で独房行きですが)444飛行隊最初のミッションでも攻撃を受けマッキンゼイが慌てふためいた後、敵機撃墜を命じたり、わざと司令官の指示を無視したり。元はちゃんとした正規軍人だったのかもしれないけれどいろいろあって懲罰兵ではないけど正規軍のレールから外れた人なのかなって思いましたね。懲罰兵は犯罪を犯してて自分は犯していないってのが線引きラインで、だから命令はきっちりこなすし人もよく見ているけどってところでしょうか。となればM09でフルバンドの識別を敵機にした事がちょっとわからないんですよね。それまでにもフルバンドは軍の機密情報をほのめかすことをいっててバンドッグは注意していましたがスリーアウトだったのかなと。
そしてその情報とは…一体何が?オーシアにもエルジアへの内通者がいた?にしてもバンドッグがその内通者と通じている感はないんですよね。ただフルバンドって情報を握っていないと死ぬとか言ってて、懲罰部隊に送られたのも軍の機密を握ってゆすりたかりをしていたとか。444航空基地飛行隊の真の目的(これは続くM10で明らかになってきます。)に触れたのか?当然フルバンドの罪が情報漏洩もしくは機密の売買であった場合、今後どこで漏らすかもしれないので口を封じられた。そんなことでと思われがちですが防諜戦ではあっさりと情報の洩れ口を見つけたら塞ぐというのは十分に考えられる事です。フルバンドは特に「口は禍の元」ということだったのかもしれません。そうなるとバンドッグも実は444航空基地飛行隊の監視役でありつつ444航空基地飛行隊自体の監視もしていた裏の司令官だったのかもしれません。実際マッキンゼイよりも有能だし口は悪いけど仕事出来るし。いざとなれば冷徹になれる。ザ・軍人ですよね。
タブロイド
政治犯ということでしたが、テロ事件とかではなく自分の思う事を言ったら逮捕されたという、およそ軍人らしからぬ人物。彼の出自がまた面白いというか興味深いんですがそれはまた後々にでてくるのでその時に。M06のロカ・ロハにあるエルジアの軍事基地攻撃作戦(対空火器を処理するという名目)ではオーシアにはドクトリン(軍事教義)があってあらかじめ戦争になったらそうするようになっているという話をしていましたが、M08のワイアボロ山脈のレーダ基地攻撃ではさすがに何かをさせられているのではと気が付き始めました。同じく部隊員の調達屋フルバンドはそのドクトリンというか策定されていた作戦ルーティンに触れたために事故に見せかけられて消された訳ですが、タブロイドもパイロットというよりは人のよさそうなお人好しな感じのする人物の割には物知りで、エイブリル曰くなんでこんなところにいるのか分からないとのこと。それだけに後に明かされる出自でもしや?とか思いましたけど…それは考え過ぎかな。それについてはまたあらためて。
カウント
スペア2のコールサインを持つトリガー以外では444航空基地飛行隊で腕のいい部類に入るパイロット。ただし詐欺で服役しているというだけではなく物事を斜めにみるところがありとにかく自分勝手な男です。とは言えトリガーほどではないにせよこれまでの戦いをくぐり抜けている事からその後もトリガーとの縁が続くことになる男で序盤だけのクラウンよりはとりあえずチェック6を任せてもいいかなと…いうには信用し難い人物です。よく喋る割には過去は詐欺で高貴な家の出と騙っていたそうで伯爵(カウント)はそこからなのですが普段の言葉遣いからはそうではないことがうかがい知れます。(初登場時はボクとか言ってましたけどね)ただその後の展開で多分登場キャラクターで一番成長した人物だと思います。
ミハイとの最初の対決
M07インシー渓谷で最初のミハイとの対決となります。ここで登場してくる正規軍長距離偵察部隊(機体はF-15Cイーグル)を援護するため対空火器の排除が主任務なんですが雷雲で苦しめられた人も多いかも。M06でも基地防衛に出てきたエルジアの邀撃無人機がここでも登場。ストライダー隊とサイクロプス隊を率いるワイズマンと副官格のイェーガーとの無線でどうやらMQ-99が飛んでくるのには「ライン」があるというのが分かります。
「ACE COMBAT(TM) 7: SKIES UNKNOWN」よりM07、使用機体F-22 |#PS4Share インシー渓谷の奇岩がそびえたつ複雑な地形が分かる。 |
警戒ラインとかそういう類のものです。続くM08の港湾施設破壊と続くタンクローリーの撃破中にエルジア領内に近づいたカウントにより出現した無人邀撃機もそれでした。その後のM09ワイアボロのレーダー基地攻撃もその無人邀撃機の警戒ラインの監視を崩すためと説明されていましたし、実は444航空基地飛行隊の攻撃目標って無人機絡みだったというのはこのM09ではっきりしたと思います。
「ACE COMBAT(TM) 7: SKIES UNKNOWN」よりM09中ムービーパート、使用機体ラファール|#PS4Share |
一方のミハイは超絶機動でスペア8チャンプを血祭りにあげます。ムービーで描写されるミハイは老齢ですが眼光鋭い人物であるというのは前にも書きましたがトリガーとの戦いで、ある弱点も露わになります。ミハイは高齢かつ肉体的には同年齢の人と比べると柔軟で頑強な肉体を持っているとはシュローデルの言ですけれどやはり限界はあります。それを補う耐Gスーツ(パワーサポートもあると思われる)を装着し往時の力を取り戻しています。しかしそのサポートもタイムリミットがあるようで、長時間の戦闘機動には耐える事が難しいのです。M08ではそのタイムリミットが来てしまった事で一時撤退していきましたが、その時の音声が聞いたことがあるような女性のガイド音声なんですよ…
『エースコンバット3エレクトロスフィア』を持っている人なら分かったかもしれません。エアロコフィンで出てくるHUD画面でのガイド音声と同じ感じなんですよ。つまりデータースワローにつながる部分ではというのは邪推しすぎでしょうか?まあもとからストール、や追突警戒(コーション)は女性音声でエレクトロスフィア感あったんですけど、ミハイ周りにはマーサがいたりACEofHISTORYではサイモンっぽい人影もいるのでどうしてもそう思ってしまいます。これはグランダーIG、ベルカのラインがゼネラルリソースともつながっているという事では?とちょっとゾクゾクっと来ました。彼らは形を変えてやがて世界を支配する事になったのかと思うとこれは凄い事になってきたなとちょっと思いましたね。ただこの時代既にゼネラルリソースはあったはずでどういう経緯でグランダーIGとつながりができたのか?ベルカの動きは?とかまた妄想が膨らみます。
謎の新型機
M10の最後にでてくる無人機もまた謎の多い存在でしたが機首部の造詣などADF-01ファルケンに似た感じは受けました。シリーズファンならこいつがZ.O.Eにつながるミッシングリングを埋める存在になるやもと思った人も多いかも。
「ACE COMBAT(TM) 7: SKIES UNKNOWN」よりM10、エルジアの新型無人機|#PS4Share |
先行バレになりますし、はっきりした訳じゃないですがADFシリーズからのベルカテクノロジーが脈づいているという感じでtondori堂の中では確定しました(笑)となれば『エースコンバット3』リブートしないかなあっていうのはtondori堂の希望なんですが…。エレクトロスフィアのゲームを7のグラフィックってちょっと上がりませんか?(笑)それにラスボスのしぶとさは7以上だし、閉鎖空間、トンネルと7で文句言ってた人なら多分もうついていけないとなること必至です(ヲイヲイ
マッキンゼイ司令
M10のミッションは444航空基地飛行隊司令官マッキンゼイの後方移送の護衛です。まあおふざけで護衛ほったらかしとか、後部からEMLをおみまいするとかもありなんですが一応最初はしっかりと護衛しました。
上官としては最低でも任務は完遂するのがトリガーのスタイルですからね(笑)まあマッキンゼイは5のペローとか3のパークとかそういう枠ですよね。まあパークは最後撃墜されちゃうコースありますけど。とは言えあまりの小物ゆえにいろいろネタにされているようです(笑)ある意味愛されてる?(笑)
ストライダー隊へ
脱線しましたが今回の7で過去作とのつながりがこんなに広範囲にちりばめられているとは…未だにキャンペーンメダルコンプのために飛んでいますけど(まだまだ暫くは味わい尽くしたいと思っているので、シーズンパス出るまでは退屈しなさそうです)本当に考察しがいのある余地がまだまだあります。そしてM10でトリガーは転属となりました。査問は上手く乗り切ったのかどうかとか、次はそのM11からのトリガーと長距離戦略打撃群のことからエースコンバット7の世界を紐解いてみたいと思います。まだまだ続きます何卒よしなに<(_ _)>
※DARK BULEを目指して/前回エントリ及び続きは以下のリンクから。
※エースコンバット7シーズンパスSPミッションに関して(1.2)の考察もしています
※『エースコンバット7』ただ今絶賛発売中。X-BOX ONE版も絶賛発売中。ダウンロード版もあります。
|Amazon.co.jp: 【PS4】ACE COMBAT™ 7: SKIES UNKNOWN : ゲーム
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