レビュー2回目はちょっと難易度の話とストーリーに関してお話してみたいと思います。今作から『空の革新』を打ち出しアンリアルエンジンを使用した大気の動きを再現したのはフライトシミュレーターに少しだけ寄せた(これはフライトシム熟練勢からもそういう指摘が、あくまでも寄せてるだけでこれはぬるいそうです。)ことによりやはり戸惑いを隠せないファンがいるという事。そしてストーリーが分かりにくかった事。これは戦場が変わるとともに部隊も変わったり相方が(中盤からカウントがそのポジション?になりますが)存在感薄いからとも言われています。その辺りちょっと書いてみたいと思います。
エースコンバット7/ミッション09/ゲーム内ムービーシーン/使用機体はF-35C /ACE COMBAT(TM) 7: SKIES UNKNOWN/PROJECT ACES |
フライトシューティング
ノーマルクリアをした後、英語音声で楽しもうとハードではなくイージーを選択したんですが、これまでのエースコンバットと言えばイージーは初期機体でもけっこう行ける。雑に飛んでもAまたはSが取れるという感じだったように思います。しかしこのエースコンバット7では(これは過去作でもそうだったのかもしれませんがtonbori堂の加齢による反射神経の低下、視力の低下もあるかもしれませんが)雑に飛んだらSはおろかAも難しいという事が発覚しました。これはM12とM13とM14をやってそう思ったんですがクリアランクの条件がノーマルと体感が同じに(若干甘めになっているけど)なっているのです。ゲームとしてはフライトシムではなく、あくまでもフライトシューティングというジャンルなため操作感はシビアな要求はされないのですが、やっぱり繊細な動きにはついていけなくなってるのかなあと思いました。そういうロートル空賊もおおいのでは?(苦笑)
ミッション11:敵主力艦隊殲滅
第444飛行基地航空隊スペア隊から長距離戦略打撃群ストライダー隊に異動になったトリガーとカウントが最初に従事する作戦です。大規模戦闘なので敵の数も多くぼやぼやしていると時間切れになるんですがクリア基準を満たしていればとりあえず間違いなくクリアは出来る…ミッションです。しかしいきなりこれでやらかしました。
エースコンバット7フリーミッション選択画面/ミッション11/リザルトは右側 /ACE COMBAT(TM) 7: SKIES UNKNOWN/PROJECT ACES |
クリアランクBだったんですよね。これは攻略が間違ってて艦隊と2つある洋上プラットホームのうち一つを完全に壊滅させそこに湧いてくる敵の戦闘機を処理していたらスコアは稼げるんだけど、実はもう一つもそこそこ倒しておかないとダメだったという事。なんかスコアを基準値以上とったらワイズマンが壊滅させようぜみたいな無線をいれるからそこに湧くのを叩けばいいかと思ってたんですが、そこだけじゃなくて全域を叩くという意味だったようです(^^;ただその後フリーでSとりましたけど…これは苦しみましたね。いや最初そこそこ倒してるんだがと思ったんですが攻略サイトで情報を探ると一か所だけではダメだったというのが分かりまた最初からやり直したという(^^;
あとミサイルを温存してではなく帰還ポイントあるんだから帰還して(帰還タイミングは重要ですが戦域外に一旦出るので)補充して敵を一機でも多く叩くという作戦も重要でノーマルはまだSクリアしてないのでそこの分岐点が見えていませんでした(^^;ここは手前の艦隊、そしてフィヨルド内のプラットホーム。そして洋上プラットホームという順番で。プラットホームはコアを撃つ指示が出たらコア狙いでいいと思います。EMLがいい働きしてくれます。
追記20190904:
ミッション13:爆撃指示
これは戦闘機でエルジアのICBMサイロの位置をターゲッティングするというもの。これは実際の戦闘でもあるらしいんですが戦闘機の特殊兵装を照準ポッドに換装し着弾まで誘導し続けるというもの。これ自体は問題はないんですがスピードの問題なんですよね。エースコンバット7フリーミッション選択画面/ミッション13/リザルトは右側 /ACE COMBAT(TM) 7: SKIES UNKNOWN/PROJECT ACES |
クリアタイムをあげていかないといけないし、その上ある程度ターゲット以外のエネミーも倒してスコアも上げなくてはいけない。ライトニングⅡだし楽勝やろと思ってたらミサイルはガンガン飛んでくるしレーダー警告音鳴りっぱなしだしで、あれ?イージーなのに温くない?ってなりました(苦笑)イメージ的にはイージーはレーダー警告もミサイルももっと温いしなんなら配置されてる敵が少ないからクリア条件も下がってやりやすい…はずな頭があったので、これノーマルと同じですやんってなりました(^^;
もっともミッション01からそうじゃないかなって思ってましたけど中盤まではSも取れるし問題ないと思ってたんですが何のことは無い、これもAクリアでした。リトライするもののスピード上げるとどうもスコア足らずか。スコアを上げていくとタイムオーバーかでC判定出た時にはさすがに凹みました。なのでこれは今もAクリアのままです(^^;
ミッション14:ケープ・レイニー強襲
これは初見でSクリア取れたんですけど…いや峡谷でリトライを数度繰り返しました。サーチライトに引っかかるんですよ。これちなみにノーマルではCクリアでした。初見で飛ばしていけるほど命知らずではないのでゆっくり飛んだからだと思うんですが。
エースコンバット7フリーミッション選択画面/ミッション14/リザルトは右側 /ACE COMBAT(TM) 7: SKIES UNKNOWN/PROJECT ACES |
それで、慣れるしサーチライトの動きと数少ないだろ「イージー」だしと思ったらノーマルと同じ感じでした(tonbori堂の体感です)で最後の一つに引っかかるんですよ(^^;これは悩みましたね。腕が下手になってるなと。インフィニティをやってはいましたが、いわゆる指定コースを飛ぶ輪っかくぐり、リング争奪戦も苦手だしスキマニア(隙間が大好きなエスコンファン)ではないのでそっちの腕は全然上がっていません(^^;そういう意味では峡谷ってある意味トンネルより難しい。トンネルは狭いけど飛び込めば安定する。峡谷は起伏に富んでおりそこにサーチライトは地味に難しい感じです。そう言えばアサルト・ホライゾンのB1での渓谷抜けはこれより簡単だったような気が…うっ頭痛が(ヲイヲイ
ゲームモード
確かにイージーではあるんですが完全にノーマルのドリル(演習)ってな感じですよね。ここでSだしてからノーマル、そしてハードに挑めと。そういう感じなのかなって思いました。この後はとりあえず初期の目的である英語音声を楽しんで(クリアランクは気にせず)イージーモードをクリアしたら本丸ハードに挑戦しこちらもクリアランクはスルーしてクリアのみにまずは注力する感じです。その後、隠し要素であるネームド機体や勲章のコンプリートを目指してという感じです。当然マルチプレイの勲章もあるのでそちらも狙っていきたいところですが、まずはキャンペーンを味わいたいのが先に立ちます。ともかく今回のエースコンバットは噛み応えがあるととるか、難しすぎるよ無理ゲーだよとなるかが評価の分かれ目な気がします。
ストーリー
今回のストーリーは前回も触れましたがトリガーという主人公(プレイヤー)の周りの人たち。04のように敵であるエルジアの老エース、ミハイと無人機の開発者であるシュローデル、彼が語り部になります。そしてミハイの孫娘。ミハイの部下。そしてエルジアの王女コゼット。オーシア側は主人公が属するINU国際停戦監視軍のゴーレム隊、一番機ノッカー。2番機ブラウニー。主人公メイジ2の編隊長機メイジ1のクラウン。AWACSスカイキーパー。第444航空基地飛行隊「懲罰部隊」ことスペア隊のカウント、タブロイド、フルバンド、ハイローラー、チャンプ。このうちフルバンド、ハイローラー、チャンプは撃墜され戦死。AWACSはバンドッグ。物語の語り手でもあるスクラップ・クィーンことエイブリル。5のペロー大佐よりも使えないマッキンゼー司令。長距離戦略打撃群のサイクロプス隊ワイズマン、イェーガー、フーシェン、AWACSロング・キャスター。そう登場人物がやたらと多いんです。04の時も割と僚機感薄いというのは前に話しましたが、5ではウォードックからのラーズグリーズ隊でチーム感もあるし主人公周りのメンバーもそう変わりがないまま進みます。でも7は渡り鳥のように部隊が変わります。ミハイとの決着戦の時にSOL2ことヴィトが「渡り鳥部隊」とストライダー隊を呼びましたが(長距離戦略打撃群を指しているのだと思います。)まさにそんな感じです。
よう相棒、まだ生きてるか?
ZEROは片羽ことピクシーとクロウ隊のPJがいますし(ただPJ以外のクロウ隊ってめっさ空気ですが)、6は物語上接点が薄いけれど、敵エース部隊と大きく関わりのある人物がいてるしミッションの展開上の相棒としてシャムロックがいました。
エースコンバット7/ミッション20より/使用機体はYF-23 /ACE COMBAT(TM) 7: SKIES UNKNOWN/PROJECT ACES |
それから考えるとトリガーの相棒。バディは誰なのかと言うと、トレーラーを見てたらタブロイドっぽいんですが(実際最初にトリガーについていけばっていうのも彼)最後まで彼と付き合う事になるのはカウントなんですよね。顔を出せばいいってもんじゃないんですが(一応HUDの無線に静止画の顔は写る)動くカウントを見て無いので上手く結べないんじゃないでしょうか。04の時は完全に黄色の13にフォーカスした話運びになっていてほぼメビウス1無双なので単機でやる感が強かったんですが。また5は2番機ナガセでしたがチョッパー、グリム、スノー大尉っていうチーム感がありました。それに序盤で舞台から一旦退場するバートレットや、おやじさんとか。そして語り部ジュネットも含めてですね。
それが若干7では乏しいのは否めません。ただカウントって詐欺を働いた罪で懲罰部隊に送られたパイロットながらトリガーほどではないけれど優れた腕前を持っていることが示唆されています。ただ世の中を斜に見ていて本気にやろうという気概が少ないし、真正面からやるのを嫌がります。それが長距離戦略打撃群に異動になってある出来事の後にどんどんやる気が起きてくるんですよね。そこはいいなあと思ったけどよく考えるとこれはトリガーではなくサイクロプス隊のワイズマンのおかげなんですよ。(トリガーもいてるからこそなんですけど)そこもちょっと評価分かれるかなと。カウント顔出しあればちょっと違ったのかなあ…。
それでもこのストーリーのいいところがミハイ、シュローデルを軸としたラインとエイブリルを軸としたラインがコゼットで交わるところです。04、5そして3をも視野に入れた深い話は考察しがいのあるストーリーだと思います。この辺りは片渕須直監督のこだわりが見えるところで、プレイヤーは寡黙なので、彼に関わる人々を活写する事で世界を浮かび上がらせる手法はお見事としか。それぞれが背負ったものがありキャッチコピーの「一つにつながらない」というのは監督ではなくPROJECT ACESチームが付けたと聞きますが、このコピーが全てを言い表していてなんとも沁みるんですね。
トレーラーでもミハイがエルジア、オーシアの衛星攻撃の大規模ネットダウンの混乱で「この世界を支えているのが情報の見通しの良さであるとするのであれば、それが潰えた」という台詞もそもそも人と人は理解し得ていたのか?という問いを突き付けているのも重いテーマを内包しています。
無人機の時代
そして今作は無人機についてが大きくフィーチャーされています。無人で軌道エレベーターを防衛するアーセナルバード。翼下に格納された無人機。オーシアに宣戦布告したエルジアの切り札であるのも無人機で偽装コンテナで射出されピンポイント爆撃で付帯被害(民間への被害)がゼロなど…。既に言われている新しい形の戦争を描いています。実はエースコンバット2でも既に無人機は登場しています。Z.O.EというTACネームで飛来する敵エース。赤く塗られた戦闘機で襲い掛かり、ミッションごとに機体が変わってきますが最終戦でファルケンという架空機でやってきます。このZ.O.Eは実は開発中のAIのコードネームでファルケンという戦闘機のために開発されたということなんですが、ファルケンは後発作品において有人機としてADF-01という開発番号がついて登場してきています。トレーラーにちらりと映る黒い影。それはZ.O.Eの後継であろうかと思われる機体でした。そしてその機体は無人機です。
また5ではベルカ人がアークバードに持ち込んだ無人戦闘機やユークトバニアの潜水空母シンファクシ級が搭載している無人戦闘機がありました。これらは見た目アーセナルバードに搭載された無人戦闘機に似ています。現実でも無人戦闘機の研究は続いており、今主流なのは戦闘機と空戦するより偵察や対地上攻撃に使われるのが主流ですが、自律航法と戦闘をこなす戦闘機が出てきてもおかしくありません。
そう言えばそう言う戦闘機を開発して秘密裏にテロ組織を攻撃するという映画がありました。『ステルス』っていうんですがこれエースコンバットの影響があるんじゃないかと言う位エースコンバットな映画でした(笑)
ソース|AmazonPrimevideo|『ステルス』|ロブ・コーエン監督|ジョシュ・ルーカス/ジェシカ・ビール/ジェイミー・フォックス
そしてシュローデルはベルカ人であるという台詞。(なんとなくトレーラーの台詞からそうではないかと想像していましたが)マーサという助手がいるという事。このマーサは3のマーサ・ヨーコ・イノウエではないかという考察が既にネットでは出ています。3でも無人機は出てきます。ストーリーに実は大きく関わるんですが最後までそうとは気が付きません。あちらの脚本は佐藤大が担当していますがサイバーパンクなストーリーが一周回ってやってくるとは…。そういう小ネタでも過去作とのつながりが感じられ、その間の想像もしがいがあるというものです。
ACES at WAR A HISTORY 2019
これは作中のそういった想像、妄想をさらに掻き立ててくれる冊子で、前半部はアサルト・ホライゾンについてきた『ACES at WAR A HISTORY』の再録ですが後半部が7のバックグラウンドや新規の画もあり、特に片渕須直監督が書き下ろした4本のショートストーリーはたまらないものがありました。完全にネタバレになるためこれについてはまたちょっと間を置いてから書くとします。でも買って良かったなと思う冊子でした。制作はPROJECT ACESで行われたそうですが、本職ではないため苦労も多かったとか。その甲斐はあったと思う出来栄えだと思います。
今回はこのくらいにします。まだまだ語り足りませんが(主に考察で)そこは次のエントリに譲りたいと思います。ではまた7の空でお会いしましょう。
※DARK BULEを目指して/続きは以下のリンクから。
※エースコンバット7シーズンパスSPミッションに関して(1.2)の考察もしています
※ダウンロード版デラックスエディションはPSNから
※『ACES at WAR A HISTORY 2019』が同梱されているコレクターズエディション
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