ということで前回『 バランス・バランシェファティマ数珠つなぎリスト/ファイブスター物語/F.S.S|備忘録【ネタバレ注意!】』としたエントリの続きとして月刊ニュータイプ2023年2月号に登場したバランシェ(バランス)ファティマたちを含めその他の解禁された情報を含め再度考察してみたいと思います。2023年1月号では「残り11人」と欄外でチャンダナが言った通り11人でしたがその11人の事も含めてです。この辺りもまたちょっと?が出てくる展開ではあったんですが無事星間リレーは完成し星間ネットワークはジャックされました。この先の展開は来月号にとっておくとして、今回取り上げるのはバランス系統(バランス家/バランシェが製作)したファティマたちとチャンダナのオーバーロードからのファティマの寿命の事、「この世にいない4人のバランス家の娘たち」の事。そしてバランス家の事になります。ということで早速行ってみましょうか。
F.S.S DESIGNS1,2,6/KADOKAWA刊/永野護著 |
※前回のエントリです。
バランス系統ファティマ
ファティマ(兵器名としてはオートマチック・フラワーズがある)の中でも開発者にして産みの親、ガーランド、リチウム・バランスから代を重ねたミースまでのファティマたちを仮にバランス系統ファティマと呼称する事にしましょうか、彼女(彼)達について2023年2月号のエピソードではド級と称されるファティマが登場するとのことでそれぞれを感想エントリでも書き出しましたがこちらにも転載しておきます。
- BF-07(f) 白のイエッタ
- BF-Fa-03 ナゴン(納言)
- BF-21 ヒュートラン
- BF-18 レレイスホト(令令謝)
- BF(A)-01(sf) 光のタイ・フォン サイレントフローレス
- BF(L)-02(f) (作中名称は点リーダーで伏せられている)
- BF-38(f) “ガーネット”・アウクソー
- BF(L)-01(f) ザ・フォーカスライト =FATIMA FATES,The FOUNDE=(アウクソー)
- BF-43(fd) 運命の3人の女神アトロポス 終焉のアトロポス=Fates for Demise=
- BF-45(fff) 運命の3人の女神クローソー 最高称号=Foreever Fantastic Flawless=
- BF-44(fl) 運命の3人の女神ラキシス ファナティック・ラキシス
数字付きにしたのでこれで11人ということが分かるんですが、大方の方が予想していたBF-24ドラアンデアスティルーナが未登場かつアマテラスの言葉からすでに4人のバランシェ/バランス・ファティマがこの世を去った事が示された事からドラアンデアスティルーナは既にこの世にいないのではないかという説が濃厚になりました。彼女のマスターとしてDESIGNS2で記載されていたのはトワイス・カテリ枢機卿。このジョーカー星団で枢機卿と呼ばれる人物はクバルカン法国のルーン騎士団の騎士ではないかと推測されますが年代的に何時の時代の人物かは明記されておらずこの時点では設定が固まっていなかったのかとも思われます。それでもほぼバランシェの延命用ボディ以外ではドラアンデアスティルーナが逝去しているとすると他の姉妹が存命であるのであれば、バランシェのファティマは優れており騎士の生存確率を上げている事は間違いないかと思われます。もちろんピンチになる事もゼロではなくアレクトーはセントリー・ブリッツ(当時はサンダードラゴン)の助力が無ければ確実に蒸し焼きになっていたので戦闘時に絶対はありません。現にアドラーでのクローソー、ラキシスお披露目やルースがメガエラを娶った時の事を思えばバランシェのファティマを娶るという事は相当なステイタスと同時にGTMを駆る者としても絶大な安心感があるという事になります(もちろんファティマの方も自身の生存率を上げるために騎士を選ぶという点において。)
また星間ネットワークを繋げれる事を考えても、残留思念としてこの世界に留まっているBF(L)-02(f)ジ・インタシティの事を併せ相当にバランシェのファティマは特殊であり特別であると思わざるを得ません。トランの大統領が危惧するようにそれまではファティマ・ガーランドや一部の騎士が知っていた事だとしても、今回の概要だけでも出てくるだけでかなり大っぴらになったとも言えます。魔導大戦というのはここでも星団のパワーバランスを崩しているとも言えますね。
ファティマの寿命
これについては初期のファティマ、リチウム・バランスの製作した4ファティマは実はもう寿命が近く、ジ・インタシティは名を変えそのまま騎士に仕えその生涯を閉じ、ザ・フォーカスライトはスバースから始まる超帝國の血統を持つ騎士へと仕えるためにアウクソーへのレイヤー構造の中へその精神を込めました。また残ったザ・S.S.Lとザ・二ーブはフルパワーを使うとその寿命を著しく縮める事がS.S.Lから語られた事がありましたがその後のファティマはDESIGNS1での表記によるとバランシェの研究により騎士遺伝子とワームループ遺伝子に改良が加えられ(理論的)無限の寿命を得る事になった…とあります。これがバランシェ・ファティマだけなのか魔導大戦当時のファティマ全員に当たるのかははっきり明言されていないので(DESIGNS1のテキスト/P.148より)謎ですが基本的にジョーカー星団の人々以上ではないかと推測されます。それはナッカンドラ・スバースの騎士遺伝子がベースフォーマットになっており超帝國騎士として剣聖であったシバレース、ネッド・スバースの寿命を考えるにそれが妥当かと思うのです。もっとも冷凍睡眠していたんでどれぐらい生きているのかとか肉体年齢とは?とかになってくるんですけれどね。(超帝國剣聖やナ・イ・ンでさえ肉体の寿命があるため精神をほぼ無限の光子結晶へと移行しています。)
そこで気になってくるのがチャンダナの事です。アウクソーが「これだけの力を使ってしまったあなたは…」とそれほどの高負荷、フルパワーを使うとかなり消耗するという事なのか?と気になる訳です。以前のツラック隊のベラ攻防戦において枢軸側のクロスジャマーでもパテシアをはじめとしたファティマたちのフル・クリティカル・ステータス(臨界)と言ってましたけどそれを星間通信レベルで維持するとやっぱり身体に影響が出るのかと思ったのと、ワイプ皇太子の、そしてダイ・グ陛下の病、神経反応減退症、AD世紀の人体改造の負の遺産であり(これも考えると騎士の血っていったいどこまで拡がっているのか?とは今更ながら気になるところなんですよね。)さらに騎士だとその力を使えば症状が進行するという病気です。アマテラスが「タイマー」という意味。とある目的とは何なのか?「長い長い時をかけもうひとつの「寿命」が目を覚ましていく」とは?実は騎士というのは戦闘のために産み出された超帝國の兵器でありますがそういう超人でも数々の弱点があります。普通の人間に比べて寿命が短い(これ今回のエントリのためにDESIGNS2を読み返した時にそうしっかりと書かれていました。)のです。神様が主人公でほぼ不老不死だったり物語でも反則技で長命であったり不老に近い人種が多いのでつい忘れてしまいがちですけれど。
そんな中でも最後の超帝國剣聖でもあったネッド・スバース、星団暦覚醒後はナッカンドラ・スバースの血が使われているというのがファティマなのです。炎の女皇帝の目的ははっきりと明言されていませんが後の世のためにスバースは天照家の祖、フォーカスライト(収光帝)に託されました。その後長い間眠っていたのですが星団暦2200年代に突如覚醒しました。その彼の制御を担ったのは詩女クルル・タイダル。リチウム・バランスの最初の4ファッティスにスバースの血が使われた事にも実は関わっているかもしれないタイダル。そしてその前の代の詩女であるナカカラ、同時期にはA.K.Dに渡ったあらたまの詩女リトラ。タイダルはスバースの制御をという一文がありますので詩女である以上ここまでの事は全て炎の女皇帝ナ・イ・ンの仕込みであるとも考えられるのです。幾らバランシェが無限に近い寿命を与えたとしても騎士の因子を持つ限りその力を振るえばやはり消耗していく。それが騎士の力。
それはフンフトの前にセントリー・カラット(フェザードラゴン)の幼生ヤンギの命の水の力を借り顕現したナ・イ・ンは思っていた通り今の時代の騎士もモーターヘッドも(今はGTMですが)弱体化していると言いました。この病はそのための何かのタイマー?そして超帝國騎士の遺伝子を使っているファティマもその強力な力を使い続けると寿命を著しくすり減らすのではないか?と考えたのですがどうでしょうか。そうであればアマテラスの言う「タイマー」というのは騎士の力を弱まらせ人を元に戻していくものではないかとも思えるんですが…。実際人間は未来のジョーカー星団といってもサザンド太陽系のジュノーで今のジョーカー星団の人類より我々、地球人類に近い寿命で存在している事がその証左ではないかと思うのです。もちろん真の意味はまた明かされるかもしれませんがtonbori堂はそうぼんやりと考えています。
この世にいないバランス家の4人の娘
これについては一人は、ジ・インタシティ(連載本編ではBF(L)-02(f) とシリアルナンバーのみで名前は点リーダーで掲載された、あの木の根元で皆に囲まれ逝ったリチウムの製作した最初の4ファティマの一人)だと思うのですがその他に逝去しこの世にいないのは、今回既に公開されているバランシェ・ファティマのシリアルから考えると先にも挙げたBF-24ドラアンデアスティルーナであろうと思います。ならばあと2人のファティマはいったい誰なんだろうと思いますよね。まず一人はこれはアウクソ―の中に精神が存在すると言ってもこの世に身体が無いという点ではインタシティと同じザ・フォーカスライトがそうではないかと思っています。そしてバランシェ・ファティマのシリアルナンバーの中には今回登場していないファティマがもう1体存在しています。それはBF-03、バランシェの延命用スペアボディなんですが…感想エントリではそれを含めましたがもう一つ別の可能性を挙げておきたいと思います。今現在、この世にいないという事ではクローソーもそうじゃないかなと。あくまで眠ったままでコーラス6世と出会った時に覚醒するとの事ではありますが現状アトロポス登場時にその横のコマでのクローソーは今は「この世」にいない感じが凄く感じるのです。アトロポスもデカダンスーツで何かモーションブラーかかった感じなので運命の3女神のうち2名とも思えますがこの4人の娘というのは少し引っかかります。それに確実にこの世にいないインタシティはセリフがあるのにドラアンデアスティルーナは先にも書いたけどルーン騎士団の騎士をマスターとしている以外ソースが無さ過ぎてどうなったかも分からないんですよね。今後フォローされるのかどうかも含めて気になる存在です。と、ここまで書いといて来月号扉に「すみません、この世にいないバランス家の娘は3人です」とか言われたら「なにー!」となるかもしれませんね(ヲイヲイ)
追記/2023.02.10:「がんばれエストちゃん」より
バランス一族の目的
バランス家はウラニウム・バランスがスイッチの入ったアマテラスを診るためにミコト様に呼ばれて後にルミナス・シティを与えられフェイツ公国として建国したという事がDESIGNSで語られていますが、アマテラスを診て「生体演算理論」を見出したのではなく、本編を読むと元々それを研究しておりアマテラスを診たことにより体系化が成り理論を構築したというのがtonbori堂の理解です。ウラニウム・バランスが何故そのような研究に至ったのかはAD世紀のユニオ3によって産み出された騎士の超人的な神経反応スピードや自らのようなガーランドの持つスーパーコンピュータのような計算能力を探るうちにそこに行きついたのではないかと考えられます。もっともアマテラスは神様のいわば器が人の形を取っているに過ぎない「存在」でしかないのですが、騎士やガーランド、GTMは超帝國ユニオのいわば人が産みだしたユニオからの遺産であり、ナ・イ・ンが封印せしものであります。(先に書いた弱体化や約束の地に封じ込めたものなど、それを示唆する発言は多くあります。)それを探るのがやがてバランス家の大きな目的となりその技術のベースの一つにはシステム・カリギュラのドクター・ビリジアンが構築したシン・ファイアの輪波理論がベースになっていることも連載が進み明かされていってます。(デモールのテストとダッカスOH後の破烈の人形戦の時)そのナ・イ・ンが遺していったものはある意味、収光帝にスバースが託された事から始まっていると思うとそこに物語が回帰するのは当然であり、またモナーク・セイクレッドもそこに大きく関わってくるのも頷けるんですよね。
ウラニウムが理論を体系化し、リチウムが作り上げ、アルセニックが核心に触れクローム・バランシェがそれを実践した。実際にバランシェはその結果として「超帝國」の騎士を産み出し、また神を創り出したのですから。人として好奇心と探求心で神に近づいた一族。それがバランス家ではないかと思います。そう思うと物語の主人公として設定されているのは神であるアマテラスとラキシスですがラキシスを産みだしたバランシェこそが裏の主人公とも言えるのではないでしょうか。となれば人の代表としてのコーラスは何が対応してくるのかといえばララファでありひいてはナ・イ・ンとなればこれまためぐりめぐってバランシェにつながる訳です。物語の裏の主人公一族、それがバランシェ/バランス家なのではないでしょうか。
附録・今回登場したバランス/バランシェ・ファティマリスト(登場順)完成版
今回のバランス/バランシェファティマ星間リレーで登場したバランス/バランシェ・ファティマを登場順に並べたリストです。前回同様にスプレッドシートで生成したものを貼り付けています。
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