『想いを繋げる』/ファイブスター物語/FSS/ 月刊ニュータイプ2022年12月号/第6話時の詩女アクト5-1緋色の雫|感想/考察【ネタバレ注意!】-Web-tonbori堂アネックス

『想いを繋げる』/ファイブスター物語/FSS/ 月刊ニュータイプ2022年12月号/第6話時の詩女アクト5-1緋色の雫|感想/考察【ネタバレ注意!】

2022年11月10日木曜日

FSS manga ROBOT

X f B! P L

 今月号…そう来たか!ってなりました。ダイ・グの行動は予想していましたがまさかチャンダナから「全星団」へ通信ネットワークへの強制介入(当然星団法違反の大犯罪)公然の秘密としてファティマ(AF)がその気になれば通信ケーブルからP2Pで情報を「抜く」事など朝飯前とは言えさすがに全星団(イースター、ウェスタ、サザンド、ノウズ)のネットワーク乗っ取りは前代未聞の事です。さすが坊ちゃま、やる時はやる(ヲイヲイ)しかも「クリスティン!!、君は僕が守る!!」と宣言。これまでも陰日向にクリスティンを守ってきたダイ・グ、自らの寿命を悟ったかの最後の告白…なんかもうトリハロン殿下、あなたの子孫もまたあなたの血を引いてらっしゃいますよと震えました。ということで今月号の気になるところいってみましょうか。

月刊ニュータイプ(NT)2022年12月号掲載
月刊ニュータイプ(NT)2022年12月号掲載


※毎度のことながら月刊ニュータイプ(NT)2022年12月号掲載/連載分の「F.S.S/ファイブスター物語」の内容に触れておりますので【ネタバレ注意】です。何卒よしなに😌

先月号の感想はこちら。(リンク先は2022年11月号の感想です)

黄金の電気騎士

 連載ページの前のカラーページにガレージキットメーカーのアワートレジャーさんの帝騎マグナパレスの試作原型がグラビアで登場。原型師Syujyuさんのインタビューも掲載されています。この原型、ちょうど今日(2022.11.10)で公開が終了する『花の詩女 ゴティックメード』の10周年リバイバル上映の際に6日の日曜日までTOHOシネマズ池袋で展示されていたそうでその雄姿の実物を目にした星団民(F.S.Sファン)の方も多かったのでは?出来れば全国巡回して欲しいなと思う位の美しさ。ユーバーの兵士たちが地面から立ち上がるマグナパレスを見た時もそう思ったのではないでしょうか。

月刊ニュータイプ(NT)2022年12月号表4広告「帝騎マグナパレス/アワートレジャー」/©EDIT/永野護
月刊ニュータイプ(NT)2022年12月号表4広告「帝騎マグナパレス/アワートレジャー」/©EDIT/永野護


扉/ダス・ゴースト解説

 扉はフィルモア帝騎「ダス・ゴースト」の解説です。真の帝騎が「氷のカイゼリン」というのは星団民の皆さんならご存知のはずですが非戦の誓いとしてカイゼリンはボォスの聖都ラーンへ送られました。(そこからカイゼリンが辿った道程も興味深いのですが今回は割愛します)実はあの時シワルベにはドナウ帝国の最強戦力が配備されていたという事はDESIGNSなどで触れられていましたけど具体的にはカイゼリンに匹敵するゴティックメード(GTM)が他に3騎。そのうちメロウラは劇中に出てきていましたが(動いていませんが)このダス・ゴースト、そしてもう1騎プリンシバル・ボリショイ・グーガントが搭載されていたと明かされました。これら4騎の皇帝騎に最強騎士ハイランダー、そして副官のボットバルトという布陣はドナウ帝国皇帝がトリハロンにつけてやれる最強のカードであったという事だったのですが今回『花の詩女 ゴティックメード』のリバイバル上映にこの展開は偶然なのか計算なのか、COVID-19パンデミックによる緊急事態宣言下の休載もあったからタイミング合わせたとしたら色々大変だったのかも…なんてことを思いましたね。以下4騎の変遷を箇条書きで。

  1. 「カイゼリン型」GTM4騎をドナウ帝国が建造する。ガーランドはブラウニー・ライド博士。騎乗者はホルダ17『ディー・カイゼリン』、ドナウ帝国第3皇子トリハロン。ホルダ19『ディー・メロウラ』ハイランダー、マーカス家王女シャンディー・マーカス、ホルダ21『プリンシバル・ボリショイ・グーガント』バルバロッサ王、ボットバルト・ビュー・バルバロッサ。ホルダ23『ディー・ウィリーズ』ハイランダー ルドルフ・サヤステ太閤。
  2. ボォス451以降の所属の変遷『ディー・カイゼリン』ドナウ帝国→詩女『メロウラ』フィルモア王家マーカス家→ボルカ・レーダー王家『グーガント』バルバロッサ王家→ブラウ・フィルモア王家『ウィリーズ』サヤステ家→フィルモア帝国へ。
  3. 名称変更ホルダ19メロウラはナキメーカ、ホルダ21グーガントは『ダス・カイザース』に。ウィリーズはカイゼリンが詩女に移譲後、皇帝騎として『ダス・ゲスペンスト』そして統合フィルモア帝国となって『ダス・ゴースト』に。
  4. ダス・ゴーストはカイゼリン型としては最後に建造されエンジンも超帝國時代のペダン型をそのまま搭載しているとの事。
  5. チャンダナは何故?アシリア・セパレート「カイゼリンスーツ」というカイゼリン専用スーツを着用しているのか?もダス・ゴーストがカイゼリンに変わる皇帝騎であるため皇帝騎を駆るAFが着用する特別なスーツという説明。つまり国家を超えた特別な2着のスーツでありそれはやがて町へ引き継がれていくとの事。それとともにコンコードのカイゼリンスーツはやがてA.K.Dに渡される頃にだと思うのですがタワーに引き継がれ…その前にという気になる記述が。
  6. コンコードのカイゼリンスーツはタワーの元に行く前にマグダルから聖弟ナラリタのハスノホルテにって…ナラリタって誰ですかぁぁぁ?

 最後の最後にナラリタって誰なんでしょう?聖弟ってのはどうしても『風の谷のナウシカ』の土鬼(ドルグ)皇帝の皇兄、皇弟を連想しちゃいますけど…そういえばバキン・ラカンの王は聖帝だったなと。もしかしてバキン・ラカンの関係者?またはデプレの別名?コンコードは?とか謎が深まります。

繋がるAFたち

 星団でも有数で銘入りAFとしては圧倒的な人数を誇るバランシェAFたち。そこにバランス家時代のAF、ミースのAFまで入れば星団中のネットワークにも侵入できてしまうのだなとある意味人々がダムゲートコントロールを施したのもやむを得ないかと思うような話ですが、そもそもマスターが星団法無視の超法規的措置を命令したんですからしょうがない😅もっともチャンダナやノイエシルチスのAFはともかく手が足りないとバランシェ(系統)AFからその彼女らを通じたネットワークまで使えるというのもとんでもない話です。人型(ヒューマノイド)演算機が繋がって処理すれば殆どのファイアウォールを突破できちゃうんじゃないですか?その能力はスパコン何台分ぐらいなんでしょうね。気が遠くなります。


 ここでも初登場キャラクターや名前だけのAFが次々と。バランシェAFは45体、バランシェファクトリーというのはファクトリーメイドであるがバランシェが手をかけたAF、ミースの手掛けたAF、エトラムルそしてバランス家(リチウム、アルセニック)と総勢61体ものAFが繋がっていく様はその後のコマからは全星団同時進行となって全てが同時に起こっているのを順番に置かれています。カラミティのアルケイン・ボルガ城からはじまりクバルカン、ジャスタカーク、ロッゾ、ウモス、ボォスの各戦線で戦っている敵味方から来訪しているものまで問わずに、この後はアドラー、そしてデルタベルンへも移っていくんでしょうけどページ数の関係(笑)でアドラーは来月へ持ち越し?かな。にしてもチャンダナがいうたったひとり、シカトこいてるやつって…誰でしょう?(すっとぼけ)まあそれを任されたヒュートランも大変だけどまあ上手くやってください(笑)それと現在ボォスにいるBF-44とBF-43も一応このライドにのってるのかな?

ダイ・グの想い

 にしても驚きました。いやダイ・グが何かお言葉を発するとは思っていたんですよ。もちろんそれで手を止めるもえぎ騎士団やブーレイではないのは分かっているけれど。それでも何かを発するという手段はイコール勅命たり得るわけですから何かしらの影響が出てくると思ったけど、それを全星団へと中継するというのはベラの内情を全部バラしてそこから援助を受けるというやり方にも通じるのではないでしょうか。フィルモア皇帝の勅命で動いているというのは大きなファクターになります。


 当然この顛末、各国の諜報員や潜入している騎士などがそれぞれの回線で中継はしているはず。ですが「フルオープン」で誰もが目にし聞く事が出来る状況下での皇帝陛下の口上はある意味最強の武器とも言えます。だからこそ何を発するか、ロッゾのブーチェル王やウモスのムックル総統も計算もあるだろうけどその言葉を聞きたいというのは本音なんだろうなと思います。にしても来月も同時進行の状況が続きそうで陛下のお気持ちまでいけるのかな?


 ダイ・グの言葉はどういうものかは発せられるまでは分からないけれどやはりサイレンとラーンとの間の約束を踏まえた、それはシャデルファーでクリスティンや茄里に語ったナカカラをどうするのかという事なのだろうと思います。もちろん戦場では敵味方もバランシェAFを中心に強制的に戦場がフリーズしている状況ですが、あの3悪人もそれで終わるタマじゃないだろうしという一抹の不安がないわけではないですがこの状況では彼の言葉が流れるだろうと思います。そしてこのタイミングで『花の詩女 ゴティックメード』リバイバル上映があった事さえもなんとも感慨深いものがあります。

気になる名前

 何人か騎士、AFを含め初お目見えから初衣装まで色々キャラがどっと出てきたので気になるところだけをピックアップしておきます。

  • メラリア・ムックル・ダンチヒ:蘭丸のマスターでありムックル総統をおじいさまと呼べる間柄かつ青銅騎士団前団長のクローター・ダンチヒの名も持つのが気になります。今後の重要人物?
  • ハイクル・コリーナ:アウクソーの一件の時ミース預りだったソナーのマスターなんだそうですが…。ソナーのスーツがミラージュAFのものだったのも気になります。
  • クラヴィア:ニーヴさんの別名。この時コマの中で61人分となっているそうですが今月号は21人まだ40名が登場していないという事は…残りは来月号?全員登場するのか?

 そんなわけで来月号もどんな展開が待ち受けているのか?詩女様の時代とはまた違う想いを繋げていく展開にもしかすると花の種がかかわってくるそんな事もあるかもしれません…。来月号も楽しみです。

月刊ニュータイプ2022.12月号(Amazonより)

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