『最後の戦い』/ファイブスター物語/FSS/ 月刊ニュータイプ2022年11月号/第6話時の詩女アクト5-1緋色の雫|感想/考察【ネタバレ注意!】-Web-tonbori堂アネックス

『最後の戦い』/ファイブスター物語/FSS/ 月刊ニュータイプ2022年11月号/第6話時の詩女アクト5-1緋色の雫|感想/考察【ネタバレ注意!】

2022年10月8日土曜日

FSS manga ROBOT

X f B! P L

 エピソード『緋色の雫』もクライマックス。ダイ・グ殿下の出陣です。今回は『花の詩女 ゴティックメード』のあの発進シーンを細かく描写するとこれぐらいの段取りが必要なんだぜと言わんばかりのGTMサイロとその援護射撃シークエンスの描写がこれでもかと。そして最後に皇帝騎ダス・ゴーストが砂塵の中から立ち上がる(実際には既に起動してブーレィのGTMを数騎撃破していますが)シーンはまさにカイゼリンが立ち上がったシーンを思い出せるのに十分なコマでした。という事で今月号の感想と気になるところいってみましょう。

月刊ニュータイプ2022.11月号/KADOKAWA刊
月刊ニュータイプ2022.11月号/KADOKAWA刊


※毎度のことながら月刊ニュータイプ(NT)2022年11月号掲載/連載分の「F.S.S/ファイブスター物語」の内容に触れておりますので【ネタバレ注意】です。何卒よしなに😌

先月号の感想はこちら。(リンク先は2022年10月号の感想です)

「花の詩女 ゴティックメード』再上映

 まずは先月からの展開に併せてもありつつ、今年で上映10周年のタイミングという狙って持ってきたのか?途中でCOVID-19パンデミックによる緊急事態宣言による連載休止もありつつこの狙いすましたタイミングには星団民各位はさすがクリス(永野護)と感心しきりです。実際には10周年での再上映がこの規模での(全国52ヵ所のTOHOシネマズ、劇場)ロードショー展開は異例だと思います。残念ながら全国津々浦々とまではいかない感じになっていますがお近くや足を延ばしての距離ならば未見の方は『ファイブスター物語/F.S.S』がより鮮明に、そして解像度が上がるこの『花の詩女 ゴティックメード』を観て欲しいと思います。52ヶ所の詳しい情報は今月号(2022.11月号)のNewtype及びオートマチック・フラワーズ/永野護公式サイトにてチェックしてください。細かい上映時間などはTOHOシネマズ及び劇場のサイトで確認してみてください。但しまだ上映まで時間があるので上がり始めたタイミングでまた情報を共有したいと思います。それとパンフレットも再販売ではなく増補版として販売、万が一買えなくてもカドカワストアで販売との事。これはありがたいですね。人気作品のパンフレットが劇場で買えなかったりするとフリマアプリやネECサイトで法外な値段がついてたりするので公式が「適正」値段で販売はありがたい話です。もっとも数量など限りがあるかもしれないので早めのご購入が吉かもしれませんが売り切れの際は重版かかるのでは?と思っています。と再上映についてはここまでにして扉の話行ってみましょうか。

扉/枢軸軍の主な国家主席

 新規のキャラシートは無し(追記しています)ですが新情報もありこのタイミングでこの話を出すということはフィルモアと同じカラミティのウモスとロッゾとボォスのガマッシャーン、メヨーヨはそろそろ枢軸と離れるのでは?という事ではないかと。それはこの『緋色の雫』での動きにつながる可能性ではなく今後の魔導大戦終結への布石な気がします。気になるところではウモスのムックル総統の孫がバランシェ・ファティマ「蘭丸」を娶る騎士であるという事。現在はクローゼがウモスの騎士を束ねているけれど今後のその孫が関わってくる?のか気になりますね。ロッゾはウモスほど領土確保に窮していないのは確かジュノーに領土を持ちそれなりに準備はしているからという事と特に今回の立ち位置としては相手が同じカラミティのしかも超大国であるという事から傭兵を中心とした騎士団を送り込んでいるという事。この辺りは別建てでまた考察したいですね。ガマッシャーンとメヨーヨはさきに本編で触れられたとおりの補足といったところでしょうか。メヨーヨは基本傭兵なので契約がどうなっているのかが気になります。といったところでしょうか。(追記2022.10.10:クラーケンベールのコスチュームは新規でした。他に掲載されているのがありませんでした。)

総員戦闘配置

 こういう描写はやはり燃えますね。『宇宙戦艦ヤマト』での七色星団の決戦や『機動戦士ガンダム』のソロモン攻略戦など上げればきりがありませんが、ミヤザのダイ・グ陛下援護命令に対し戦線に出るダランス。基本ダランスなどの艦隊は後方での戦闘指揮が主な任務で戦線に出る事はジョーカー星団ではありません。何故なら全ての兵器はGTMに敵わずGTMにはGTMを充てる事が鉄則だからです。それでもなお戦線前方へ突進するのはサイロを射出するには近距離に接近する必要があるため。当然損害も覚悟の上での突進。全てはダス・ゴーストを無事に戦線に送り込むために。


 露払いの戦闘機は全て無人で制御はファティマが行っていたとしてもGTMの敵ではなく基本的には陸上部隊の航空支援に使用されるのがメインなんでしょうね。ただ今回はチャフディスペンサーや電子戦ポッド(作中ではEAポッド)など戦域を妨害攪乱しダス・ゴーストの起動と初撃を援護するためだけに大量投入。で電磁波妨害のオーロラシステムもカステポーでのAKD対シーブル戦以来久々。ECM電子戦妨害もする専用の艦は確かマクロス7でも登場してました。雷撃機による超原子生成爆弾はEPM対策も多分完璧なGTM(アルファ、ベータ、ガンマ線を初めとする放射線を遮蔽出来るということはそれで回路が焼ききれるという事は無いでしょうし)のメインセンサーである眼球をたった1秒だけパニックを起こさせるためというのはスタングレネード的な使い方でびっくりしちゃいます。しかもノーベリウム259を使っているとかガンマ線カットとかジョーカー星団の科学力は世界一ィィィって感じです💦それでもGTM相手なら瞬殺されてしまうレベルでありクロスジャマーの威力が桁外れという事なのが分かりますね。

ダランス突撃装甲形態

 そこをやりたかったんだろーと突っ込みたくなるけどやっぱり燃えるシーンです。「シワルべ突撃」に「ハイランダーの右500mに射ち出せ」はクライマックスに続く激熱シーンです。このシーンは『花の詩女 ゴティックメード』を再鑑賞してから観るとさらに解像度があがるはず。脳内に音が響きます。

ブルーノ

 アルカナ・ナイトは参謀長判断で戦線を下げ立て直しを図ります。トライトンもこれに呼応して回収に回る艦隊に護衛のGTMを回しますがここでブルーノ、腕をじっと見ているんですよね。あの時の腕、まだボォス人のままというのは…初登場からまさかこんなキャラクターになるとは…想像もしてませんでしたね。ラルゴの副官でアトキ戦での唯一の帰還者がパラーシャとの事やカステポーでの客演、バーバリュースとの関係など…成長したキャラクターだなぁと感慨深いものがあります。

ダス・ゴースト大地に立つ

 艦隊の全力での援護でサイロは無事に着弾。チャンダナの制御でこちらも見えない状況下あっという間に4騎を屠るダス・ゴースト。砂塵が晴れた中その姿はナキメーカと同じくカイゼリンのように駆逐型として造られたホルダ型と分かる姿に、頭頂部は大きくクワガタのような特徴的な形をしておりMH(モーターヘッド)プロミネンスを彷彿させるシルエットをもっています。カラーリングはモノクロですがはっきりとしたトーンによるものではないためカイゼリンのカラーリングを踏襲しているようです。真の皇帝騎であるカイゼリンがラーンに渡されている今、皇帝騎としてのカラーリングを纏っているという事でしょうか。プロミネンスが太陽王国としてのフィルモアを表すオレンジも良かったんですが皇帝のGTMという点でこのカラーリングは正解かなと感じました。また両腕にはソードストッパー(MHクルマルスが装備していた装備でベイル(盾)の代わりに剣を受け流す装備)を装着しておりフライヤーをもたないのも駆逐型でありフライヤーもガットブロウホルダーを兼ねた小型のものを装備(これはカイゼリンもそうだったはず)したナキメーカとの差別化にもなっていてダス・ゴーストを印象付けるものになっていますね。


 あと何といってもこのシーンはカイゼリンが起立したシーンを意識していると思うんですよね。完全に一致はさせていなくとも先の右500mとか随所にそういうサインがあって『花の詩女 ゴティックメード』にはいくつもの作品がかかっているのだなと。このタイミングで再び詩女様の都行きを観れるのは嬉しい事ですし来月号の展開もちょうど公開の最後の日かかっているのもまた狙っているなと感じます。これがダイ・グ陛下の「最後の戦い」というのはもう避けられないと思うので来月はさらに超展開とともに詩女様と殿下の物語を思い起こす予感がします。

ニュータイプ 2022年11月号(Amazon)

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