月刊ニュータイプ2022年5月号の「ファイブスター物語/F.S.S」連載「時の詩女 アクト4-4 カーマントーの灯火」の幕引きはログナーとイエッタ、そして桜子が引いたのですが、そこで結構重要な情報が語られました。ログナーとイエッタについては先月号の扉やログナーについては散々カラミティ・ゴーダーズ王であるという事が繰り返し語られてきたんですけれど(それでもイエッタの素性がさらに仰天なものだったためそれが飛んでしまう程の驚きがありました。)実は桜子の素性がさらに、というより今まで謎だったコーラスの血の血統がほのめかされていたのがここではっきりと明言されその目的まで語られました。ただそうなるとまた謎が謎を呼ぶ話ではあるんですがここから備忘録として剣聖の系譜を再度検証したいと思います。
月刊ニュータイプ2022年5月号/「ファイブスター物語/F.S.S」カーマントーの灯火エンディング回掲載 |
※一度「剣聖の系譜」としてアップしたエントリがありますが、前回の書いたことは最小限にとどめ今回は新たに分かった剣聖の系譜を記してみたいと思います。前回の「剣聖の系譜」のエントリはこちら。(2022.06.12一部文章を見直し改稿しました。より分かりやすくするための改稿ですので結論等は変わっていません。)
超帝國剣聖スバースとララファ
「カーマントーの灯火」で桜子がなぜA.K.Dのルミナス学園へ入学したのか(彼女は既にガーランドであった事はトラフィックスの桜子初登場からヨーンがデコースに腕を斬られたときに既に分かっています。ちなみにその時はマイトでしたけど五本のシグナルボーダーが胸についていました)その目的が分かりましたが、それはAD世紀以前のジョーカー星団の歴史の整合性がとれない、その矛盾に隠された謎を探るため。バランス家に近いルミナス学園に入学したのも過去モナーク・セイクレッドに一番近いとされるアルセニックについて調べる事だったようです。それは桜子の血筋に関するログナー(ワルツ・エンデ)の台詞からなぜ桜子がその謎を求めるのか?その理由の一つとして超帝國剣聖で七剣(セブン・ソード)の一人であるララファ・ジュノーンはログナーがヘリオス剣聖騎士団と行動を共にしていた頃ではなく超帝國を去った後に産まれ、彼を知らないということと、炎の女皇帝ナ・イ・ンが星団を去る際に女皇帝からジョーカー星団最大の謎であるモナーク・セイクレッドの根本である世界創生式の探索の命を受けたということが明かされたのです。(根本の理由としては桜子がガーランドである事が大きいとも指摘していますが)
女皇帝ナ・イ・ン自身はシングでジョーカー星団を去りモナークの本体を探しにジョーカー星団宇宙の中心、スターバーストへと向かった訳ですがセントリーやログナーとの関わりからモナークの素子姫がジョーカー星団にいる可能性を感じてララファに探索を命じた?と考えるのが妥当な気がします。もう一人超帝國騎士シバレースとしてジョーカー星団に残されたスバースはそういった命を受けずに自由に生きよということで初代のミコト様に預けられましたが、ララファは特殊な任務を与えられた事によりコーラスというもう一方のファイブスター物語/F.S.Sの中核の血統になっていくという一族と巡り合い、彼女自身は長命であったとしても長い時を経るために因子を伝えられる特殊な一族と結ぶというのはその意思を遺していき任務を達成するため必須でありそれが可能であったのがある一族で、ララファはその一族と結びコーラスの初代当主ディス・クェン・ラとなったという訳です。そのためコーラスの長子は「剣聖」ではないけれど剣聖剣技を使える騎士として必ず産まれる謎がここで判明しました。とは言えこれはDESIGNSでもバランシェの言葉で予告はされていたのですが星団暦も2000年から3000年の間ではヴュラードのように遅く騎士の血が発現したりハイトのように騎士の力を持っても最低ランクとしてファティマも騎士と認めてくれないといったように弱体化しています。(もっともヴュラードはスバースという超帝國純血の騎士の血統なので別枠と言えますが)ですがコーラス王朝の長子は必ず騎士の力を持って産まれ、またそうでなくても騎士の力をもって産まれる者が多い事の秘密がこれではっきりしました。しかし星団に残るもう一つの超帝國剣聖の純血の騎士の血統であるため血が濃いだけでは説明のつかないガーランドの血も発現し、巡り巡って詩女の血統から詩女に目覚めるアルルなど非常に特殊である事からまだまだ秘密がありそうですがそれとは別にララファとの繋がり、アルルはそれを「呪い」と呼んでいましたがそれを解けるのは詩女だけであるとも語っています。本人が詩女という力の発現が見られるこの時点ではララファの血統はどうなっていくのかは未だ不明ですがもう一人のララファの血統である桜子はA.K.Dへ。そしてアルルはラーンとやはり超帝國の血統は2つの舞台に渡り大きく関わっていくのは間違いなさそうです。そしてDESIGNS2ではこうも予告されています。「コーラスとナ・イ・ン、プロミネンスが出会う時」に解明されると。
コーラスとバランス家の関わり
バランシェの母であるアルセニックがコーラスへ近づき、またスターバーストへハリコンのパートナーであったタイ・フォンを送りだしたこともやはりモナーク・セイクレッドの秘密。世界創生式を探る事であったのかという事も浮かび上がってきました。それをログナーから今わの際に託されそれを息子であるクローム・バランシェがファティマとして産み出すというのも全ては世界の謎を探るためであったと思えばなんという執念なんであろうかと思います。そしてそれを最後に託されたからこそアルセニックは安らかな眠りについたのかと推察されます。(F.S.S DESIGNS1/アルセニックの項より)
となればコーラスへアルセニックのファティマが嫁いでいるのも偶然ではなくある任務があったのかなと考えましたがファティマは制限はされていますがマスターを選ぶ自由意志は残されています。となればタイ・フォンをはじめユリケンヌやシクローンがコーラスへ嫁いだのは何故なのか?それにマロリーへ嫁いだモンスーンの事も業が深いとしか(マロリーもまたスバースの血統)思えません。でもアルセニックがそこまで読んだうえでコーラスへ自らのファティマを引き合わせた可能性もあります。何せあのバランシェの母ちゃんです。モナーク・セイクレッドと近いのはA.K.Dかコーラス。ただA.K.Dの天照陛下は人外の域でありモナーク・セイクレッドと世界創生式との関わりとは違う何かを感じ取り、より超帝國の濃さというよりその「力」が発現しているコーラスへ接近したのではないかと睨んでいるのですがどうでしょうか。
そう思うと子のバランシェはそれよりも不可思議な天照へと興味の対象を移していったのはログナーから世界創生式そのものを渡されたアルセニックからそれを受け取り理解したという事に外ならず、だからこそその域外、もっと言えばモナーク・セイクレッドをも含む宇宙の存在でもある天照へ向かうのは至極真っ当であると思えます。
懐園剣
時に超帝國の任務のためこの世界の守護者セントリーの命の水とモナークの秘密、世界創生式を護るためヴィーキュルたちと対峙する力を持つ者の前に現れ守護者となるのはラキシスの願いであるんだろうけれど、そこで超帝國剣聖の元に現れるのもそれを揮える者はこのジョーカー星団の現世では超帝國剣聖しかいないという事なんでしょうね。なのでそれぞれの事情よりもその剣を揮える事とその力はあくまでもジョーカー星団を護るために使われるという事。スキーンズやスバースの元に有ったのも顕在化はしなかったか歴史の外でヴィーキュルたちがやってきたか。そう考えれば合点がいきます。もっともカイエンの頃にはそういう厄介な連中と直接対決は有りそうで無かったことになりますけれどね(その時は雄剣ではなく雌剣でしたが。/単行本〇巻/浮遊城での左翼大隊の騒乱)今後ララファが直接現れる事は無いでしょうがアルルと桜子が再度会う事があるのか?アルルの懐園剣は何時マキシに渡されるのか?まだまだ気になるイベントが残っています。
※「F.S.S DESIGNS2/ADDLER:J¨UNO」ジュノー、コーラス王朝の項は今読むと深いですよ。(リンクはAmazon)
0 件のコメント:
コメントを投稿
お読みいただきありがとうございました。ご意見、ご感想などございましたら、コメントをよろしくお願いいたします。【なおコメント出来る方をGoogleアカウントをお持ちの方に現在限定させて頂いております。】