『フィルモア帝国の3悪人』/ファイブスター物語/FSS/ 月刊ニュータイプ2022年4月号/第6話時の詩女|感想/考察【ネタバレ注意!】-Web-tonbori堂アネックス

『フィルモア帝国の3悪人』/ファイブスター物語/FSS/ 月刊ニュータイプ2022年4月号/第6話時の詩女|感想/考察【ネタバレ注意!】

2022年3月14日月曜日

FSS manga

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 今回は今月号(2022年4月号)に久しぶりにご登場のアドー王たちの事を前回入れられてなかったので彼らについてちょっと書いてみようかと思います。いや正確にはミヤザ長官を入れるのかとか、更に黒幕バシルを入れるのか?という話もありますが、そもそもこの3人、ティルバー女王はゾクゾクしますわよとか言ってますけど基本的に「フィルモア・ファースト」でやってるので自らの行為は全て「フィルモア帝国のため」というのが厄介。しかも自らの行動が裏側である事も自覚しているという厄介さもあります。そんな3人アドー王とエイデンス・アルク・レーダー殿下(ほぼモブ、セリフ無しでしたけど)、そしてティルバー女王が久しぶりに誌面に登場。ナカカラでの王道楽土を秘かに建設しようと目論むフィルモア帝国の中でもダイ・グ、元老院の一部、帝国老人クラブにブラウ・フィルモアそれぞれの行動がバラバラなのが久しぶりに露わになりました。

月刊ニュータイプ 2022年4月号/KADOKAWA刊
月刊ニュータイプ 2022年4月号/KADOKAWA刊

※毎度のことながら月刊ニュータイプ(NT)2022年4月号掲載/連載分のF.S.S/ファイブスター物語の内容に触れておりますので【ネタバレ注意】です。何卒よしなに😌

※先に書いた感想はこちら。(リンク先は2022年4月号の感想です)

フィルモアとバッハトマの密約

 現実の世界でも時として密約は行われています。最近ではロシアのウクライナ侵攻に際してもベラルーシの参加や中国が五輪の開催期間中は避けてくれなどという噂が飛び交いましたがそういうレベルから陰謀論に近いものまで。そういったものは過去のものは文書などにより調査が進み検証され露わになるものですが、年表により記された漫画『ファイブスター物語/F.S.S』の中でもあまり情報量がない魔導大戦を追っている第6話『時の詩女』では各国が密約や密盟めいたものを結び、バッハトマと共同しているウモスとロッゾ、ジャスタカーグは枢軸国と呼ばれバッハトマの枢軸軍としてハスハに展開していますが、フィルモア、クバルカンは別の思惑をもっています。ちなみにジャスタカークは失われたボォスでの領土の回復、枢軸の中でも初期の目的は達成しているためその後は領土の保護とウモスとロッゾとのバランスのためあまり表舞台に出ていませんよね。そしてジャスタカークはフィルモアとクバルカンとは繋がりが深いため今後の動きには注目しておきたい国家でもあります。


 フィルモアとクバルカンの隠された目的は滅びゆく母星カラミティからの移住先の確保とそこを新たなフィルモアとクバルカンにするという事。そのためにフィルモアはナカカラに駐留軍を送り込み中原の睨みとさせ、元老院もその動きを加速させるためもえぎ騎士団をブーレイ傭兵騎士団としてナカカラ周辺に展開させています。今回のアドー王とボスヤスフォートの軌道上での会談はバッハトマ枢軸軍との共闘との事ですがずっと協力するという話ではなくナカカラの制圧のための話で1回限りだとの事と考えていいようです。もちろんそれにはフィルモア全軍をもってしてでしょうがその口実のための仕込み後の話なのかどうか。クリスティンは3069に「エンペラーズ・ハイランダー」の号を持つ事になりますがそもそもフィルモアの皇帝代理騎士たる「ハイランダー」の号は授与されているのでそれよりも大きな力である「エンペラーズ・ハイランダー」の号を受ける状況が発生するという事。あのジークのみた夢、天井がもたない状況での危機的な中で何が起こるのか?アドーは「撒き餌」としてクリスティンにはまだまだ働いて貰わねばと言っていますがそこが「カーマントーの灯火」が終わって始まるエピソード「ナカカラ攻防戦」(防衛戦?)なのでしょうか。

クバルカンはどう動く?

 クバルカンもボォスに移る事は考えているけれどそのための地ならしをどうやっていくのか?ナカカラを挟む両国、ギーレルとナオスを抑えている以上何らかの動きは見せるはず。もしかするとノンナやイゾルデのMk4が登場するかもしれませんね。今回の連載と来週のページが短くなっているのもナカカラに登場するGTMデザインのためだとか。Mk3と同型といっても細部は変えてくるはずですからもしかすると…?それとミューズとノンナの関係がどうなるかってのもポイントですよね。ミューズを清廉潔白な法王とするため自らは泥をかぶる覚悟のノンナ。事はフィルモアだけではなくクバルカンにも関わってくる気がします。

ダイ・グ

 今月号でのアドー王の言とその描写から考えるに相当病状が進んでいる模様で、アドー王でなくともワイプ皇子の事は帝国上層部は嫌でも思い起こさせる事なんでしょう。というよりクープ博士がブラウ・フィルモア女王に伝えた時には本当に限られた人たちにしか知らされていなかったんでしょうけどさすがに隠し切れないところまで来たのではないかと。かの病は騎士の力を使うと早く進行してしまう。ダイ・グとしてはここ数年では騎士として戦場に立つ事も少なかっただろうとは思いますが執政を執り行う事が難しくなると、後継の皇帝を含めて動き出すはず。それが「堅牢なる帝国のシステム」ではあるものの、調停者であるバルバロッサに現在、元老院、司法が集中し王権も継承1位の茄里を抑えているためバルバロッサ=フィルモアとなりつつあります。


 ただ我々は知ってるんですよね。その最後のカードを切った時に横紙破りが出来る裁定者がいる事を。「サクリファイス」この名を持つ者がいる限りバルバロッサがフィルモアとなることは多分無いでしょう。ただダイ・グの命のリミットが短い今どういう展開を迎えるのかはその時が来るまで分かりません。分かっているのはクリスティンが「エンペラーズ・ハイランダー」となりジークがレーダー9となる事だけ。その時は刻一刻と近づいています。

※その時の事を考察したエントリ。既に「二羽の小鳥」で言及されていた話なんですがそこがしっかりと回収されていくことになりそうです。

「三色の娘」|『ファイブスター物語/FSS』考察第6話エピソード『二羽の小鳥』より|【ネタバレ注意】

「三色の娘」|『ファイブスター物語/FSS』考察第6話エピソード『二羽の小鳥』より|【ネタバレ注意】

ファイブスター物語/FSS【ネタバレ注意!】第6話「時の詩女」の『パルスエット』のエピソード『二羽の小鳥』はいろいろな二羽の小鳥たちがいました。それぞれに対になる小鳥たち。ファイブスター物語の魔導大戦終結からフィルモア帝国終焉への鍵を握る人物の考察。特に『三色の娘』にフォーカスしてみました。

追記:※修正ジャスタカーグジャスタカーク(正式にはジャスタカーク公国で他2つの国と連合を組みカーグ・ジャスタカーク連合となっている。)でした。チークさんありがとうございました。それとDESIGNS4のパワーバランス表を見るとギーレル絡みでクバルカンと組んでいるんですよね。APのパローラ隊も加わっており無視できない勢力となっています。

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