「クラック」|ファイブスター物語/FSS|アクト4『パルスエット~プロローグ』月刊ニュータイプ2018.7月号連載分:感想/考察|【ネタバレ注意!】-Web-tonbori堂アネックス

「クラック」|ファイブスター物語/FSS|アクト4『パルスエット~プロローグ』月刊ニュータイプ2018.7月号連載分:感想/考察|【ネタバレ注意!】

2018年6月11日月曜日

FSS manga ROBOT

X f B! P L

【月刊ニュータイプ2018年7月号『ファイブスター物語/FSS』の内容についてネタバレしています。】

 ファイブスター物語/FSS今月号(2018年7月号)の連載はストーリーが2つ、『パルスエット~プロローグ』そして『スプラウト・ソング~オープニング』となっています。そのため雑感エントリも2つに分けました。ご了承いただければ幸いです。何卒よしなに。

動画はYouTubeより|月刊ニュータイプ 2018年7月号CM|KADOKAWAanime

エピローグなのかプロローグなのか

 ほら、ファイブスター物語って誤植が…ゲフンゲフン。いやこれはわざわざ始まりの場面でバインツェルがシーブルに向かう前と書いていることからプロローグ(承前)なのは間違いありません。ただここでこれを持ってきたのは今後、デモールが関ってくるという事でまずはお披露目があることと、次に出てくる時は戦闘用装甲を纏ったまた違った印象のデモールになるからでしょう。


 それに単行本に収録されるときは元の順番になる事も予想されます。時間軸が時々ぶっ飛んだりするのは、ファイブスター物語ではちょいちょいある話なのですが、突如ビリジアン博士と教授が登場。しかしガステン・コーター(コルト)の設定まだ生きていたとは驚きです。いやそもそも、モータヘッドの頃からそういう事を想定していたのかもしれないのですが、何分設定画膨大で、作者も時々間違える(ヲイ)事があるので今回やっと出てきたということでしょうか。

エトラムルとデモール

 デモール・ゾロのMH時代の名称であったカナルコード・エリア・ナイン(KAN)もそのまま引き継がれているようで、頭部のデザインにツァトゥラ(ツァラトゥストラ・アプター・ブリンガー)っぽさがあるのも元の流れを汲んでいるように見受けられました。KANのデザインはLEDなどの元になっていることはキャラクターズでの説明文にのっていましたからね。頭部の突き出た2本のスタビライザーはそのまま後部に伸び、慎ましい感じですがZ.A.Pのベンダーウィグの小型版にのようにも見えます。但し、増加装甲の無い状態で非常にマッシブなデザイン。MHカンは物語に登場するのは随分と経ってからになっていますが、物語最初期からデザインされたロボットでした。このデモールもGTMラインとしては初期に、それもツァラトゥストラを意識して作られたのかどうかも気になる所です。なにせこのGTMはMHの設定を受けついているのなら3008ショックを経験していることになるのですから。


 しかしフィルモアにもカリギュラが入り込んでいる以上にコーネラ、カリギュラの重要人物が2人もとは。まあ知識欲にまみれた人物たちである以上、新型のエトラルム専用GTMであるデモールには興味津々なのでしょう。基本設計がガステン・コーターとしても(エトラルム専用)としてもその用法や設計変更にはヒュードラー博士が深くかかわっている事でしょうし、そこにはシオの門番の技術も入ってきていることで対A.K.Dを見据えたGTMという事も関わってると思われます。


 そして本編にとうとう出てきたのがバランシェ製作のエトラムル・ファティマ、「ロンド・ヘアライン」。これはまた別のエントリとなる今月号掲載のアクト4Stage2スプラウト・ソング「ショウメ」にも対応している感じでの御登場とあいなりました。エトラムルは第1話の時点で既にソープからただただMH(現在GTM)をコントロールするだけを考えていると評され、あるいはこれが自然な形のファティマかもと言われているエトラムル。そうはいっても「ロンド・ヘアライン」は顔を持ちある種の美しさもあるエトラムルといわれています。先の作品集DESIGNSなどで既に公開はされていたものの、やはり本編に出てくると感じが違いますね。そして製作者はバランシェということで、当然何かいろいろやってるのではと考えられます。どこまでしているのかは置いといても…感情、知性…さて今後マヨールとともにどういう働きをするのか?

クラック(ぶっこわれ)

 今月号でクラックに関してまた新たな記述が出てきまして、「どーだ、混乱してるだろー」と原作者クリス(永野護)の顔が浮かぶようです(くっそー(笑))まあ掌でコロコロされてる感覚と申しましょうか。やはりニューはあくまでも人側なのか。というかスペックとマウザーは対決するとかなんとかあったし…ますます分からないぞ、ミラージュ騎士クラック(笑)しかし、マウザー教授のファティマがベルダとは。ティンのパートナーであったファティマですが、その後マウザー教授の元に嫁いでいたとは。そしてザームラントはマウザーが本編初登場時に言っていたのに…。いや迂闊でした。しかしベルダがどうやって嫁いだのかも気になる部分です。


 そして意外なマウザー教授とニューのつながりも判明しました。やっぱりスタント遊星いろいろあるようですね。カリギュラの本拠地はあるし、炎の女皇帝のGTMは隠してあるし。バスターは消えたり現れたりするし。時空のひずみはあるし、サタンは攻めてくるし。別な意味でジョーカー星団でも重要な星系、それがスタント遊星です。もっとも物語で描写されたのはスバースのエピソードの最初だけでしたが。それよりもなによりもtonbori堂、この前にこういうエントリをアップいたしました。

金剛様はどこへ行く。|ファイブスター物語【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス

 つまり対比表でのジャグワ・フレーム開発に「クラック」が関っている。そして先月号にてフンフト様の解説に「ダイアモンド・クラック・ニュートラル」という名前がある。ということからミラージュ騎士クラックは金剛様ことニュートラル博士である。という事でエントリを書きましたが…。本当にクリスに「どーだ、わかんねーだろー、エッヘン<(`^´)>」とやられた感があります。もっともマウザー教授の騎士銘がクラックとして=ミラージュ入りとは限りませんけどクラックという名前だけでこれだけ振り回されるとは(笑)これぞファイブスター物語の醍醐味でございます(笑)それとボルドックス(X-13)カンポデルテンシェロもどのようなシルエットをもっているのか。気になる所です。ちなみに名称はこれが元ネタのようです。

カンポ・デル・シエロ隕石 - Wikipedia

ビリジアン博士

 輪波理論を確立したドクター・ビリジアンもご本人が登場しました。カリギュラのマークのついた服を着ていましたね。シン・ファイア、エトラルムなど人工生命体についてのオーソリティーということでファティマ・ガーランドとはちょっと違う立ち位置なのか?今後の動きが気になる人物です。しかしもっとエキセントリックな方だと思いましたが存外まとも。いやマウザーがぶっ飛びすぎているから対比としてまともにみえるだけ?かもしれません(笑)

プロローグの意味

 今回は物語の今後の展開上必要な人物を、本来ならば先に入れておきたかったけど、話の流れ上、こうなった感のあるプロローグでした。実際パルスエットのエピソードで絡んでくるのはマウザー教授のみ。コーネラのコの字もデモールもこのスプラウト・ソング以降が本当の見せ場なので、時系列では前だけれどスプラウト・ソングへの承前にもなっているのかと思いました。だからこそ増ページでの2つのエピソードがクロスオーバーしたのかなと。そしてマヨールの実力も今後デモールを駆る事で見れるのかと思うと楽しみですね。

追記20180611:

 Twitterでご指摘を受けましてエトラルム→エトラムルと修正しました。tonbori堂は時々こういうポカをいたしますので、コメント欄などでご教示いただければ幸いです<(_ _)>

 もう一つ。ザームラントとと言えばハイドパイパー騎士団が衛星戦やってたところではないかと。パイパー将軍はJ型駆逐兵器(連載当時はヤクト・ミラージュ)によって戦死し、イアンはノイエシルチスに出戻ったとはいえそちらで4人まだいたと思うんですがちょっと名もなき彼らの行く末が気になりました。あーっとマエッセンはミラージュ入りでしたね。この辺りはどうなってるんだろ?いつの間にかいたけど(笑)

追記20180712:

 2018年8月号の扉で「ワスペン・ナンダ・クラック」のキャラクターシートが公開になりました。DESIGNS6クロスジャマーに掲載されるのではないかという新規キャラシートのようですが、マウザーのもっているのと同じような杖をもっているため、ほぼクラック=マウザーとは思うんですが、そうですかという風にはいきません。明らかに若い顔、そして目つきも違うしマスクをしているため口元も分からない。まだ完全確定ではないことには、原作者のクリスの高笑いが聞こえてきそうですけれど、まだマウザー確定というわけでもなく、ニュートラルではないか(髪の色はジョーカーの科学力でなくとも染めれますし)Twitter上ではマウザーとニューが融合とか。そりゃなんでもありの『ファイブスター物語』ではありますが…意見が百花繚乱です。tonbori堂は現状ではマウザー教授説が濃厚になってきてしまったかなと…考えているのですが。もっともニューは人間側に立っていてもらいたいのでそうなれば先の言説ともすんなり腑に落ちるんですが…まだまだ分かりませんね。

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