ラブ&サンダーについて気になる2、3の事柄|『ソー:ラブ&サンダー』考察-Web-tonbori堂アネックス

ラブ&サンダーについて気になる2、3の事柄|『ソー:ラブ&サンダー』考察

2022年9月4日日曜日

MARVEL movie

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 ということで忘れていたんですが(ヲイヲイヲイ)2022年9月8日木曜日にディズニープラスで配信されるという話ですので、先に書いた感想の2度書きになるかもしれないけれど『ソー:ラブ&サンダー』について今後の展開も含めて気になるところを改めて書きだそうかなと思います。具体的に言うとゴアの武器「ネクロソード」、「永遠(エターニティ)とラブ」、「ヴァルハラへようこそ」の3本です(ヲイ。あ、それと神様についてもちょこっと書くかもしれません。何卒よしなに。ではまずはネクロソードについてから行ってみましょう。

Thor, Thor, and Gorr | Marvel Studios’ Thor: Love and Thunder | Disney+/YouTube/Marvel Entertainment

このエントリは『ソー:ラブ&サンダー』についてのネタバレをしております。ご鑑賞後にお読みいただければ幸いです。もし未鑑賞でお読みになる際はご注意ください。😌

神殺し「ネクロソード」

 神殺しの武器「ネクロソード」なんと厨二(ネットスラング、中二病の事)感に溢れた名称でしょう。ネクロって「指輪物語」に出てくるネクロマンサー(死人占い師)から来ている名称で基本的にネクロという名称を持つ者、物は基本的に魔界、闇の眷属が主だと思います。つまり死人の剣。まさに持ち主の魂を喰らいながらも斬った相手の魂をも喰らう怖ろしい剣。この魂を喰らう部分で言うと『シャン・チー』に出てきた魔物も魂を喰らっていました。そして対象者に呼びかけるなど共通している部分があります。もっとも『シャン・チー』に出てきた魔物ドウェラー・イン・ダークネスは異世界(ディメンションなのかユニバースかは分からない)の生命体のようですがネクロソードは剣なのでどういう出自なのかは『ソー:ラブ&サンダー』では分かりませんでした。


 原典コミックスでのネクロソードはビッグバン以前の光と闇の世界に別れていた頃の神であるヌルが作り出したオールブラックという剣がその元になっているとか。そしてヌルは光の軍勢であるセレスティアルズに対抗するためにシンビオートを産み出しオールブラックもそのシンビオートなのだとか。ヌルは言わばヴェノムの産みの親ともいえる存在で、そのヌルが作り出した剣を振るうゴアが登場ということは『スパイダーマンNWH』でMCU神聖時間軸、アース616に残されたシンビオートも関係してくるのでは?とかヌルが登場する!とか考察する方もいらっしゃいましたが…特にそんな事は無くよくある呪いのかかった意思を持っている剣という描写でしたね。ただ劇中描写として剣から闇が拡がり怪物を産みだしているところは…シンビオートっぽい?と言えなくもありませんでした。


 意思をもつ武具というのは何かが憑りついている、または込められている(封印している)というのもあり今回はマイティ・ソーことジェーンの活躍で粉砕されてしまいましたが粉砕された事により何かが解き放たれた可能性も。もっともそれを示唆するポスクレは無かったのでネクロソード問題に関してはここで終了の可能性も高いのですがそれでも今後スパイダーマンNWHでアース616に残されたシンビオートの一部がネクロソードやヌルと絡んでくるかもしれません。そうなるとネクロソードが復活する目もゼロではないかもしれません。ただその使い手はゴアでは無いと思われます。何せ彼は永遠に到達し想いを遂げたのですから。

永遠(エターニティ)とラブ

 ゴアが辿り着いたエターニティ。そこにいる存在こそが「永遠(エターニティ)」と呼ばれ全てを叶えられる「何か」。それこそアース616ユニバースの根幹を揺るがす事が出来る存在であり、ヴァルキリーもそれ知ってたんならサノス襲撃の時にという話も無きにしもあらずなんだけどビフロストを開けるヘイムダルがいないと行きつけないし、結局サノスは指パッチンしたので放置していたんでしょう(ちょっと待て)。それにそんな存在を開放するというのは何かしらの代償がつきものだし、ヴァルキリーとしても残ったアスガルドの民を護るので精一杯だったという事だと思います。とは言え捨て身のゴアならアース616ユニバース中の神々を滅ぼしかねない。だからこそソーに明かしたんだろうけど…ソーも一応アスガルドの王だったし王族なのに…もっとも彼は基本脳筋だからそこらへんの知識がすっぽり抜け落ちているのかと(苦笑)


 そのエターニティのシルエット、よくアメコミ系のブログや記事で目にするギャラクタス(コズミック・ビーイングと呼ばれる存在で宇宙誕生時から存在し星を喰らう。実写版ファンタスティック・フォーでも登場したがその時は実体のないガスのような姿だったが基本は人型でその大きさは自由に変わる)かと思いましたがエターニティもギャラクタス同じような存在としてコミックスでは登場しているんだとか。その際の姿があのシルエットと同じだそうです。ちなみに他にもそういった存在がいて、エターニティへの扉の間に置かれていた大きな頭部だけの像がその存在たち。その中には『WHAT IF…!?』のウォッチャーやtonbori堂がしているスマホソーシャルゲーム「マーベル・ストライクフォース」にゲーム・ステージの案内人として登場した首のない3面巨人リビング・トリビューナルがコズミック・ビーイングまたはコズミック・エンティティと呼ばれる宇宙の法則に関わってくる存在なのだとか。『エターナルズ』に登場したセレスティアルズもそうなんですが確かに言われてみるとインフィニティ・ストーン使ってたしそうだとしても納得できますが明らかに意思のあるセレスティアルズよりエターニティはただの人型をした宇宙のようなものだったので何か意思のない高次元の存在のようでちょっと危険な感じがしましたね。ワイティティの心にあるぽっかりとした虚のような…。考えすぎかもしれませんが。

ラブ

 そこからゴアの願いを受けて産まれた「ラブ」もまた普通の存在ではなく明らかに超常の力を持つ者でしたが…今後のソーの冒険にも絡んできそうですが…かなりのワイルドカードになりそうな気がします。彼女の存在はこの宇宙の中で法則を変え得る力を持つ可能性だってある。なにせゴアの願いを受けて「エターニティ」が産み出した「何か」なんです。姿かたちは彼の娘で、願いを受けて再構築したのかと思いきやどうもその後のソーとのやりとりを見るにエターニティの一部?なのではと。


 ゴアの一族がなんらかの超常の力を持っていたならばネクロソードを使っていても押されたシーンでその力を使っていたはず。でもそういう描写はありませんでした。でもラブは明らかに目から熱線を発していますし、ソーとともにお仕事に出るところでも雷を纏っているし…やっぱり何か尋常ならざる力を備えた子どもの姿をした何かだと。ただ精神状態もその姿に合わせた状態のようでした。ソーが娘として養育していくとしても今後はどうなるかはお話次第なんでしょうけれどそのワイルドカードをどう使うかはワイティティからスタジオへ投げられた感がありましたね。

ヴァルハラへようこそ

 今回最大のポストクレジットでのヲイヲイヲイはこのヴァルハラでした。別にヴァルハラが出るのも、ジェーンがヴァルハラに行くのもかまわないかなとは観てた時に思ったんですが…いやちょっと待ってよジェーンはその命を最後燃やし尽くす事で生を全うしようとしたのと違うの?ヴァルハラって神の世界でジェーンのその高潔な精神は神と同じという事になったの?そして、ならば「神」とはなんなの?と物語の最初にゴアが絶望した神とはなんなのだという思いが沸々と湧いてきてしまったんですよ。


 ジェーンがヴァルハラに行くという事は例えばですよ、スター・ウォーズでの死んだジェダイがフォース・ゴーストのように高次元からソーを助けに行くというかなり安易な展開が想像されちゃう訳ですよ。それにヘイムダルがいるという事はフリッガ、そしてオーディンがいるという事ですよ。事によればサノスに殺されたロキ(変異体ロキとは違うオリジナル・ロキ)もいるかもしれない。それにヘラにあっさりやられたウォーリアーズ・スリーも。アスガルド・ヴァルハラ軍がアストラル・ディメンションから助勢ですよ。(当然ヘラに倒されたヴァルキリーたちも、となれば戦いで死んだヘラも来てたりする?うーん)絵面としてはめちゃくちゃ観たいなと思う反面いやそんな安易な展開でいいのか?しかも死んだはずだよってなるじゃないですか。もちろん現世での顕現は3分間(ウルトラマンか!ヲイヲイ)とか制限を付けると思いますが…にしてもね。いや神様なんだからいいんだよという人もいると思いますが…モヤモヤします。そうなるとあの神様たちの話もしなくちゃなりませんね。

オリンポスにもようこそ

 オリンポスは宇宙のどこかでビフロスト(虹の道)や神の力でないと行きつけないところにある神の住処ですがまあ早い話が『千と千尋の神隠し』の湯屋の西洋版だと思います。というのも神の会議の内容は次の馬鹿騒ぎはいつやるかという脳天気なもの。『ムーンナイト』に関連するエジプトの神や『ブラックパンサー』にも関連する豹の神様バーストもいたとか。セレスティアルズも顔を出していたし、ソーが暴れた事で神々(主にゼウスだけの気がするけど)との遺恨も残したしヘラクレス参戦しそうだしってのもあるんで、別の方向で神々との戦いは描かれるかもしれません。その時は誰が監督するかによって少々神様の性格が変化するのではないかと見ています。実際ソーだって1作目はケネス・ブラナーが監督したことでオーソドックスな英雄譚になっていましたし。ワイティティの作風も嫌いじゃないけどアベンジャーズが再びアッセンブルして対処する神の軍勢との戦い(もはやハルマゲドン級な戦いになるでしょう)となればルッソ兄弟に任せないと難しいでしょう。もちろんその他に候補があればその監督がするのはやぶさかではないですが。例えばワイスピシリーズのジャスティン・リンやスティーブ・ワン。まさかのJ・J・エイブラムスなど。マーベル・スタジオもドラマシリーズも含めて手を拡げていますが、新しい才能を発掘するという事もあり得るでしょう。そんな新しい作風でないと神々と人とのハルマゲドンは描き切れないのではないかと思います。


 ギリシャ神話の主神ゼウスが登場したことによりギリシャ神話系列の神、ソーを始めとする北欧神話系の神がいること。また数多くの神様が存在している事が示されましたがそこに『ムーンナイト』に登場するエジプトの神々も加わるとさらにややこしい事に。ゼウスは最近の人間は神を信じなくなったと人類(とソー)に対して思い知らせると言ってるし、エジプトの神々はアバターを置き本体は引きこもり人類を監視はするが干渉はせず。コンシュだけがマークの身体を使って悪を討つ自警行為を行っています。


 各作品で統一を取れとは思っていません。それをするとM.C.Uの良さが無くなってしまうと思っていますが、神様というのは宗教とも直結しているのでどう描いていくのか?ギリシャ神話の神々や北欧神話の神々はある種のファンタジーの存在ですから手触りとしてはヒロイックファンタジーの手法で描けます。でもゴアのような存在を用いて神への反乱を起こした後でのゼウスの台詞を考えると神と人とのハルマゲドンはやはり不可避であり「神」という信奉する存在が敵対する存在になるというのはキリスト教やイスラム教のような単一神の宗教も巻き込む可能性もある。マーベルやその上のディズニーはどういう覚悟をもっているのだろうと気になります。勿論ヒロイック・ファンタジーの枠でギリシャ神話、北欧神話、エジプト神話をつまむぐらいかもしれませんが(そっちの可能性が大)やはり神様という存在は大きいので今後もそこは注視したいと思っています。

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