『超帝國の血族』/ファイブスター物語/FSS/ 月刊ニュータイプ2021.10月号/第6話時の詩女/アクト4-4「カーマントーの灯火」考察【ネタバレ注意!】-Web-tonbori堂アネックス

『超帝國の血族』/ファイブスター物語/FSS/ 月刊ニュータイプ2021.10月号/第6話時の詩女/アクト4-4「カーマントーの灯火」考察【ネタバレ注意!】

2021年9月16日木曜日

FSS manga

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 今回は前から気にはなっていたんですが改めて取り上げてみようかと思った話です。今月号(月刊ニュータイプ2021年10月号)は扉のネタもそうなんですが色々と思うところがありそれをちょっとまとめてみようかと思います。そんなわけでまずはビューティー・ペールの話から。そうシーブル時代からのボスヤスフォートの盟友でありユーコン財団を率いるMHが登場していた時代はダイバーと呼ばれていたグリント・ツヴィンゲンであるペール。彼女は超帝國ゆかりの人間であることは明言されていますがどういう経歴なのかはまだよく分っていない人物です。それはボスヤスフォートもそうで、ムグミカがカイエンをハスハに迎える時にボスヤスフォートを「超帝國の汚濁」と呼んでいた事から超帝國関連であることは間違いありません。そんなビューティー・ペールについてちょっと考えてみたいと思います。

月刊ニュータイプ(NT)2021年10月号/KADOKAWA刊
月刊ニュータイプ(NT)2021年10月号/KADOKAWA刊

※毎度のことながら月刊ニュータイプ(NT)2021年10月号掲載/連載分のF.S.S/ファイブスター物語の内容に触れておりますので【ネタバレ注意】です。何卒よしなに😌

※月刊ニュータイプ(NT)2021年10月号掲載/連載分感想はこちら(リンク先は10月号のF.S.S/ファイブスター物語感想エントリです)

超帝国科学省の末裔?

 超帝国もユニオ3であるナインが創った頃から総帝が統治するところへ移行した頃に独自のシステムを運用する者たちが出てきてもおかしくありません。ユニオ3の目的は「人類社会のリセット」そのために恐るべき階級社会を創り出したのですが、皇帝(雄蟻)として産み出された人類と人類を蹂躙するためだけに産み出された騎士との組み合わせの中、ナインがいなくなった後にさらなる階級を維持するシステムとしてそういったものを開発する部署が立ち上がり機械融合生命体、魔導人形(これはズームの事のような、横にある画はまさしくそう|月刊ニュータイプ2021年7月号ファイブスター物語/F.S.SP66)機械融合生命体は祖の後カリギュラの超帝國剣聖への対抗手段として重合人間(ポリメリゼーションキャスター)の変化形態として用いられたと思われます。

となれば、その実験のため自国の自治のため超帝國へ生贄を捧げてきたヨーグンとダスニカがその技術の復活に協力したビューティー・ペールこそがその超帝國科学省の生き残り。そして名前にアッセルムラトワ・ディスターヴが冠されている事は超帝國のファロスディー・カナーンの血族につながりのある者としてナインの粛清を逃れた者の末裔ではなくその人物そのものではないかと思われるのです。もしかするとボスヤスフォートのようにグリント・ツヴィンゲンの力で禁断の憑依の術を使い生き延びたか、そのままの状態でも十分に考えられます。何故なら彼女の産み出した魔導人形であるズームは時を止める事が出来ます。その力を持ってすればそもそも長命なジョーカーの人間としても普通なら無理である相当な長い時間を過ごしてきたとも考えられるわけです。


 ボスヤスフォートは他人の精神へと憑依してその命脈を保ってきたようですがそれとは違う延命の術。そしてその科学省が産み出した技術でまた別の意味で長い時間を経てきたのがカリギュラの用いた重合人間(ポリメリゼーション・キャスター)。そのカリギュラのエフィーが今月号のエピソードでペールと邂逅した訳ですが一瞥だけでその正体を見破るとはさすがペールといったところでしょうか。そして来月では何かが語られる事があるかもしれません。(その前にボスヤスフォートの行き掛けの駄賃のようにエフィーがやられる可能性もあるかもしれませんが)

超帝國の力の激突

 今回、超帝國騎士の完成体、正真正銘の剣聖とまで言い切って力を試しそしてエイリアスの自爆攻撃が避けられていましたが、いや正真正銘の剣聖ならそれ朝飯前じゃないの?と思うのです。とは言えこれボスヤスフォートなら余裕ぶっこいて君のような超帝國の騎士は私のオペラでコントロールとか言うてばっさりガットブロウの塵を消えそうなんですよね。多分マキシには騎士の暴走を抑える力でもあるオペラ(旧名称ハイブレン)のコントロールは既に効かなくなっているというか消滅しているとかなんとか、あれはマドラだったかなでも多分設定的にそういうオペラによるコントロールは最初からないというような設定だったように思います。

カイエンはスキーンズとヤーンの実の子だから受け付けてしまうけど星団暦で産み出された初の超帝國剣聖であるマキシには因子があってもその部分は受け継いでいなかった。だからこそ誰がコントロールできるのだろうという話でもあるんだけど、そういう人ならざる人は最後にはA.K.Dに行くしかないみたいなのもちょっと業が深いなと感じてしまうものがあります。もっともそれ以上にその力は星団では収まらずタイカ宇宙で振るわれる事になるんですけどね。まあ今回はデプレの周辺調査なのでペールはマキシの力を見たらさっさと退散しそうです。そのあとマドラが来たら星団の騎士に力を振るわなくても超帝國関係ならぶっ飛ばしかねないですからね。分が悪い。もっともペールの事だからオホホとかいいながらいなして消え去るってやりそうですけどね。


 そもそもカリギュラ/シオの門番とバッハトマは手を結んでいるといっても契約上の話であってカリギュラとしての各個のミッションは別にありショウメ探索やアマテラスの調査、人ならざる者たち(3姉妹の事で結局取り込まれている訳ですが)の調査などなをやっていてやる事は補助であり自らが前線に出て戦うことは稀だと思われます。そんなカリギュラのメンバーがハスハントにいるとすれば、しかもバッハトマの騎士を殺害までするとすればペールとしても看過は出来ないかと。(彼女たちがハスハントへ来ていたのは覚醒したデプレの調査であることは自らが語っています。)何をしているのかはもしかすると聞き出そうとするかもしれません。そこも気になる所です。

超帝國廃都に現れたペールとボォスのペール

 あともう一つ。アドラーの超帝國廃都ダッカスにいたペールと今回のペールの外見が著しく違っていたじゃないですか。これはもしかしてエイリアスの可能性を考え付いたんですけど、全部が独立してそれぞれ動けるのは神様であるアマテラスの東の君とメル・リンスだけだという話を思い出してアレ?別々の分身にそんなことが出来るのかとか。人目があるときはアマテラスも気を遣ってエイリアスを出すからということで本体は休眠する(フリ)をしていたのでアドラーのエイリアスを動かすこと自体は出来るのかもなと思ったり。ペールの場合それぞれ自律して動く必要はなく(場面では自律運用が必要かもしれないけど)エイリアスを送り込んでいるのかはたまた魔導人形を作り影武者として送り込んでいるのか。判然とはしませんがその可能性はあるかもしれないなと今回の元に戻ったお姿を見て思いました。これってヨーンがツアイハイにいた時の姿ですからね。ただ時間軸が前後したりするので注意は必要です。

超帝國の残党

 今回はペールに関してでしたがそろそろバッハトマも終焉のメロディが聞こえてきましたがボスヤスフォートが皇帝の一人として15代総帝としてヒフツェンを僭称しているとありましたが実際に皇帝の一人として産み出されそこで同じくグリント・ツヴィンゲンの力を持つ同じくナイン炎の女皇帝の粛清を逃れた残党としてナインの残したプロトコルに沿って戦いを挑んでいるのかもしれないと思うとなんとなくアマテラスではなくアトール聖導王朝として決着をつけねばならないというのがスッキリするんですが…どうなんでしょうか。そこはもう少し先ではっきりするかと思います。今はマグダルの行方をミノグシアとヘアードが掴めるかどうかそこからの話ですね。


※超帝國廃都ダッカスでの出来事が描かれたエピソードの感想/考察

※今回の参考テキスト/F.S.S. DESIGNS 5 LITTER.pict(リンクはAmazon)

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