ということで観てきました。ワイスピ9作目。続く10作目と11作目が完結編になるそうですが相変わらずのファミリーは大事にするぜというヤンキー感バリバリの映画でした。今回は中でも異色作とされた3作目などの要素を拾いつつ亡くなったポール・ウォーカー演じるブライアンの存在もしっかりと感じさせるあたり監督のジャスティン・リンとヴィン・ディーゼルの思い入れも深いんだろうなと思う作りでやってることはミッションインポッシブルでそれをやるのが深い絆で結ばれたアウトローたちってのはなんとなく「ナニワトモアレ」と「ザ・ファブル」を思い出すのです(笑)ってことで感想ちょっと書いてみたいと思います。
『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』|本予告 <2021年8月6日(金)公開>
YouTubeより|ユニバーサル・ピクチャーズ公式
ファミリーの絆/STORY
サイファーの陰謀を粉砕したドムとレティはエレナの忘れ形見リトルBとともに静かな生活を送っていた。しかし突然平穏を破る訪問者が。訪問者はファミリーのローマン、テズ、ラムジーで、幾度か彼らに仕事を依頼してきたCIAのミスター・ノーバディが暗号通信でSOSを送ってきたというのだ。ミスター・ノーバディはある重要な貨物を輸送中に襲撃され救難を依頼してきたのだがリトルBの事を考えドムは参加を見送る。しかし映像に映ったあるものから何かを感じたドムは墜落地点であるモンテキントへの潜入に同行する事を決めた。
モンテキントに到着した一行は墜落した飛行機に到着するがそこには誰一人としておらず貨物だけが残されていた。そこに軍隊が現れ激しい銃撃戦となり一行は逃走。地雷原を猛スピードで突破し軍隊を振り切るが謎の襲撃者が現れ貨物の中身、球体を半分に割ったような何かの装置を奪われてしまう。そしてその顔はドムの知っている人物だった。
すかさず追うドムと激しいチェイスを繰り広げるその相手は崖からダイブし磁力装置で飛行機にピックアップされて脱出。ドムらも辛くもその場を脱出する。盗まれた装置はアリエス。全ての電子機器へのハッキングが可能な装置でその性能ゆえ2つに分けられ、またキーコードが必要とされる装置だった。そしてそれをドムの面前で盗んでいったのはドムの実弟であるジェイコブだった。過去のトレット家の因縁がドムに蘇る。ドムはアリエスの行方を追いジェイコブと対決する肚を決めたのだった。
その頃ジェイコブは積み荷のロックをドムに開けさせ同じく同時に拉致していたドム達ファミリーを苦しめたサイバー犯罪者サイファーに残りのアリエスの場所を探らせキーコードの確保に動いていた。ドムはジェイコブの野望を止める事が出来るのか?
トレット家のファミリーヒストリー
どちらも日の当たる場所を歩いてきたとは言い難い兄弟ですがそれでもドムは絆を大事にしてきた男。世界を揺るがす陰謀の中でもそれは揺るぎません。一方ジェイコブは秘密工作員としてドムと決別したあの日からずっと裏の世界で生きてきました。つまり自分の領分にまた兄貴がしゃしゃり出てきたと思っていた。上司でもあったミスター・ノーバディを裏切って某国の大統領の息子でありスパイでもあるオットーと手を組んで裏切ったのもミスター・ノーバディがドムを引き入れたってのもあるんじゃないでしょうかね。
そしてツイストしているんだけどジェイコブがいるからこそ今回はいないブライアンの存在がまた引き立つんですよね。作中、ミアは合流した時に(ジェイコブの話はトレット家の問題ということで駆けつけたとなっています)この時、ミアとブライアンの子どもたちとリトルB(多分モンテキントに行く前にブライアン達に預けていったんでしょう)は最強の人が護ってくれているという信頼感。登場していないのにこの存在感はやっぱりキャストの愛もあるし制作陣の愛を感じます。
ワイスピシリーズの重み
最初の第1作はアウトローの中に潜入捜査官として入った警官が実はその連中にも家族や友人、ファミリーがあって根っからの悪党ではないという事を知り葛藤するというのは脚本のデヴィット・エアーのエアー節っていうストーリーが炸裂してて好きなんですけれどまさかここまで続くとは。そして実はtonbori堂は未だに未見の『ワイルドスピード3TOKYODRIFT』までちゃんとフォローしたりMAXのキャラとか細かいところまですくってくるのはこれもうシリーズを重ねたからこそですよね。マーベルやDCのようなキャラクターにバックグラウンドがあってその上のオリジナルを重ねてくるのではなく(それはそれで大好きだしマーベル、DCともに頑張っていると思いますが)シリーズを続けてきた事によるファミリーの絆によって立つ部分も今回凄く大きかったなと。特段知らなくてもいいんだけれど妙なジャンク屋の連中が実はワイスピ3の主役とその友人たちだとか、ドムがピンチの時に救ってくれた仲間はMAXの時の強盗仲間だったりとか。ヘレン・ミレン演じるマグダレーンだって、ヴィランだったショウ兄弟のゴッドマザーなんだからこれはもうよくぞそこまで練り上げた!と驚嘆するしかないですよね。そしてハンの復活。TOKYO DRIFTで死んだと思われつつも前日譚であったMAXやMEGAMAXを通じEUROMISSIONでその死の真相が明かされたんですがまさかの復活です。死んだはずだよっていうのは映画ならではなんですが実はっていうのもシリーズものならでは。それにファンが復活を待ち望んでいたキャラクターなら尚更です。
また今回のヴィランにしても脇に甘んじているかと思ったサイファー、そのサイファーからしてもドムとは因縁の相手で言わば仇のような存在。言わば不俱戴天の仇ですよ。そしてやっぱり最後はという部分でも決着は次に持ち越しってのもいいですよね。何せ今回は筋は派手でもメインはジェイコブとドム、トレット家の話でもあるんですから。それをそれこそシリーズのファミリーでカタを付けるってのワイスピのカラーからしても納得できる展開です。まあオットーは出てきた時からかませ犬感酷かったけど(笑)そういう分かりやすいヤンキー感も『ザ・ファブル』と『ナニワトモアレ』をどうしても思い出させてしまうのです。そう言えば『ザ・ファブル』も映画2作目公開されてますけど岡田師範は日本代表としてワイスピに殴りこんで欲しいっすね(ヲイ)と言いつつ2作目観てないし1作目もAmazonプライムで観た人です(ヲイヲイヲイ)
スーサイド・ミッションインポッシブル
今回ロケットエンジン付きのドラッグマシンを急造の宇宙往還機に仕立てて宇宙に飛び出てしまったけれど活動範囲としては極まった感じがあるので次は原点回帰として街中でのカーチェイスメインになりそうな気がしないでもないですね。とは言えいやいやそれは無理だろという感じからいややれそうかもなと思わせるでたらめな画は今回一番の見どころでしたね。この後『ザ・スーサイド・スクワッド”極”悪党、終結』見たんですけど、いわば『ワイルドスピード』シリーズもEUROMISSIONからはスーサイド・スクワッドな則ですから。言わば『スーサイド・ミッションインポッシブル』のようなものですよ。
ヴィンは1作目で一旦シリーズから離れ4作目から本格的復帰したんですけれど、同じようなネタの『トリプルX』とかやってんですよね。その他にもいろいろやったけどやっぱりドル箱シリーズのワイスピに戻って来てこうなっているけど。展開はミッションインポッシブルだけどワイスピのファミリーという軸を上手く融合させてヒットシリーズを育て上げたのはプロデューサーや監督など企画に携わって人とタイミングで20年も続けてこられたことが奇蹟だなと改めてシリーズの歴史を振り返って思います。こんな作品は他に例がないですよ。そしてシリーズの顔であるブライアン役ポール・ウォーカーが事故で亡くなってしまった痛手をも乗り越えてきてる。今回は先にも書いたように出ていなくてもブライアンを感じさせる演出や台詞を盛り込んできていてそれこそウォーカーへのリスペクトもしっかり果たしているまさにワイスピファンには歓喜の1作でしたね。
そういう意味でも兄弟ようなヴィンとポール、そして演者含めてのファミリー感までを含めてのワイルドスピードって感じのジェットブレイクでしたが着地点がどうなるのかってのは非常に気になります。今回ジェイコブという強力なキャラクターが加わったんですけれどと言ってもブライアンを出さないままどう決着つけるのか。制作陣もCGを含めて検討しているそうですがジェットブレイクで実は綺麗に収まってるんでサイファーとの決着も付けてしまったほうが良かったんではとの思いもあしました。だからこそ10作目、11作目2作でサーガを収められるのか?気になります。
※第1作目は今とは違う青春ストーリーとアウトロームービー、ケイパー(強盗)ムービーが融合した作品になっています。/『ワイルド・スピード』(AmazonPrimeビデオ)
※ワイスピシリーズの直近の前作アイス・ブレイク。サイファーはこのシリーズからのヴィランです。『ワイルド・スピード ICE BREAK』(AmazonPrimeビデオ)
※『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』(AmazonPrimeビデオ)
0 件のコメント:
コメントを投稿
お読みいただきありがとうございました。ご意見、ご感想などございましたら、コメントをよろしくお願いいたします。【なおコメント出来る方をGoogleアカウントをお持ちの方に現在限定させて頂いております。】