『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』もまずまずヒットしているようですが、評価で言うと話は狂人しか出て無いじゃないのとか(それはある程度納得できます。)怪獣プロレスやんかとか(それを高く評価している人も多いです。)色々意見が出てきています。とは言え観た人にはギャレス・エドワーズのゴジラには無かった怪獣同士のぶつかり合いをしっかりとスクリーンに描き出したことには評価は高いと思っています。
で、そんな中ゴジラとモンスター・ZEROことキングギドラやモスラに関しては非常に素晴らしい描写が多いんですがメインを張った怪獣のうちの1体でこう呼ばれている怪獣がいます…「ゴマすりクソバード」と。
ゴマすりクソバードとは?
それはもうニコニコ大百科の解説が詳細なのでそちらに譲ります。
ソース|ゴマすりクソバードとは (ゴマスリクソバードとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
ソース先のニコニコ大百科によるともともとは『けものフレンズ2』に出てきたキャラクターに対する愛称的なものだったようです。(もっとも蔑称っぽい文字面でそういう面として付けられたのでありますが後に愛称のようなものに変化していったという。)で普通ならそのキャラクターだけのもので終わりそうだったのですがたまたま『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(KOM)』に登場したラドンのギドラとゴジラに対する振る舞いから、「ゴマすりクソバード」という名前が与えられることになったのです(^^;ちなみに他には「イキリ翼竜」とか「チンピラドン」とか元ネタより大きいので「ゴマすりクソビッグバード』とも呼ばれているみたいで…まああれを観てるとそう思えても仕方がないかなと(苦笑)
ラドン、ギドラの軍門に降る。
イスラ・デ・マーラの火口を蓋にしたモナーク第56前進基地を吹き飛ばし、『ゴジラvsメカゴジラ』に登場したファイヤーラドンのように常に漁火のような燃えている身体に、映画『ラドン』のようなそのソニックブームで街を豪快に破壊していく様は、「おおっ、ラドンもハリウッドで大活躍や!」となり、アルゴが街から引き離すために囮になり、護衛するF-35もラドンを果敢に攻撃するけれどラドンには全くダメージを与えることが出来ず、ラドンはそのF-35を上回る機動性で次々と堕としていきます。その姿は往年の『空の大怪獣ラドン』で自衛隊の戦闘機を堕としていった時よりもド派手に、強烈にですが、あきらかに過去作からのリスペクトに溢れたシーンでした。ですがアルゴが引っ張っていった暴風圏の中心にいるギドラにあっさりと一蹴され堕とされるラドン。その強さにモナークの戦闘機を蹴散らした時の迫力は既に失せギドラの軍門に降ったのです。(もっともこの時は海に墜とされたんでそのままやられたかなと思っていました。)
王の睥睨
芹沢博士の必死の行動で蘇ったゴジラはギドラが向かった北米大陸へ向かい、マディソンが起動したオルカに引き寄せられたギドラとボストンで激突します。そこに現れたのはゴジラ側のモスラ。しかし空中には空中、ラドンがギドラを守ります。ええええそうなの?と『三大怪獣 地球最大の決戦』では「そうだ、そうだ」って言ってたアンタがそれですかーってなったんですけれど、その後ギドラが倒された後に再度、王の降臨とばかりにかしづくなど、えらく調子のいい奴だな此奴となりました(苦笑)それでついたあだ名が「ゴマすりクソバード」という訳なのです(^^;でも原典である『空の大怪獣ラドン』ではそういう怪獣ではない、少し悲しさも纏う、悲哀の怪獣なのです。
空の大怪獣/ラドン
『空の大怪獣ラドン』のラドンは阿蘇の火口から出現します。古代の翼竜の生き残りが阿蘇火山のマグマや繰り返された核実験による放射性降下物の影響により怪獣とかしたと説明されています。エサはこれまた巨大化したメガヌロン。古代の昆虫で成虫は羽をもつ大きなトンボのような姿になりますが、この映画に出てくるのはヤゴの巨大化した感じです。で、そのメガヌロンが炭鉱の町を襲う訳なんですがそのメガヌロンを主食にしているのがラドンな訳です。ツインテールとグドンな関係ですね(笑)その後新たなエサか、棲み家を求めて飛び立ったラドンはその高速飛行で自衛隊の戦闘機を落し、アジア近辺の航空路に出没し混乱を引き起こし、博多の街へ襲来、自衛隊が応戦しますがもう1匹出現し街に大被害を及ぼします。
空の大怪獣ラドン/©東宝/Amazonより/AmazonPrimeビデオで配信中。 |
このラドンはなんと番い(つがい)であったのです。最後は阿蘇の火口に潜んでいましたが火口の噴火と自衛隊の攻撃で1羽が力尽き火口に落ちていくのをもう1羽覆いかぶさるようにして2羽とも火口に姿を消していくという…。太古の眠りを覚まされ追いやられるという悲哀を感じるラストシーンでした。そこには「ゴマすり」やら「クソバード」な要素は一切ありません。滅びゆく者の定めというか無常観のある内容なんですが、この「キング・オブ・モンスターズ」のラドンはどちらかというとその後のゴジラシリーズに出てきたゴジラの仲間であったり時には宇宙人に操られるラドンの要素が強いのかなとちょっと思いました。
tonbori堂は割と空を飛ぶものが好きなので、最初の登場シーンは大興奮でしたが、あっさりギドラにやられてからの悪の三下っぽさにはちょっと残念感が漂っておりまして…、それでもモスラとの空中戦はまだ良かったかな…でも最後の最後で結局また怪獣神の軍門にってのがなんとも(^^;三大怪獣では割と同格っぽい感じだったのに(苦笑)それでも古き神々の眷属ではあるんですが結局、その神々の序列の中ではラドンは雑魚っていう感じが半端ない感じでしたので今後彼の復権のため少しはカッコイイ見せ場を作って欲しいですね(笑)
※やはりオリジナル作品、これなくしてラドンなし。>Amazon.co.jp: 【東宝特撮Blu-rayセレクション】 空の大怪獣 ラドン : 佐原健二, 白川由美, 平田昭彦, 小堀明男, 本多猪四郎: DVD
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