「セントリー」とは?|ファイブスター物語/FSS考察|【ネタバレ注意】-Web-tonbori堂アネックス

「セントリー」とは?|ファイブスター物語/FSS考察|【ネタバレ注意】

2018年7月16日月曜日

FSS manga SF

X f B! P L

 『スプラウト・ソング-ショウメ』の重要キーパーソン、ショウメはセントリーブリッツの幼生という事が、act3ステージ2-1『ダーク・ビジター』、でモラードから語られています。(それはムグミカから聞いたという事で、さらにはツバンツヒにも伝わりました。)とはいえセントリーは旧設定でドラゴン(ドラゴン・ネイチャー)と呼ばれるものだったものから大きく姿を変えました。そんなわけで今回はセントリーのおさらいをしてみたいと思います。(当然ながら『ファイブスター物語/FSS』の内容について触れておりますのでネタバレとなります。何卒よしなに。)

花の詩女 ゴティックメード ワールドガイド|KADOKAWA刊©EDIT/永野護|セントリーとしての姿を現したのは実はこの作品が最初です。(ブリッツとライブ)|リンクはAmazon
花の詩女 ゴティックメード ワールドガイド|KADOKAWA刊©EDIT/永野護|セントリーとしての姿を現したのは実はこの作品が最初です。(ブリッツとライブ)|リンクはAmazon

ファイブスター物語/FSSにおけるドラゴンとは

 セントリーは旧設定ではドラゴン・ネイチャーと呼ばれていた者たちです。永野護がドラゴンが巷で流行っていた時に、こんなのドラゴンじゃねーよとばかりに発表し、既存のドラゴンデザインに対して、これが(当時の)永野護デザインのドラゴンでぃ!と送り出したものです。メインの翼の付け根に推進力を産むための小さな副翼があり、その飛行スピードは音速を越え、カステポーを周回している人知を超えたドラゴン・ネイチャーと呼ばれる生きものでした。惑星ボォス、カステポー地方の周遊する超高位の生命体で個体進化を果たす生命体としてバランシェが注目していた生命体でした。

|DESIGNS3KALAMITY GODDERS:BOTH|永野護著|KADOKAWA刊|ドラゴンネイチャーについての解説があります。|©EDIT/永野護|リンクはAmazon
|DESIGNS3KALAMITY GODDERS:BOTH|永野護著|KADOKAWA刊|ドラゴンネイチャーについての解説があります。|©EDIT/永野護|リンクはAmazon



ドラゴン・ネイチャー

 ドラゴンたちは6本指でジョーカーで最も進んだ生命体で、炎の女皇帝と何かしらの契約をボォス(カーマイン)で交わし、その代わりに人々はボォスで住むことを許されたともいいます。5種5頭のドラゴンが存在し、物語に大きく関わったのは青いドラゴン。サンダードラゴンでした。その他、カステポーにおいての命の水争奪戦のおり、天照の力がL.E.Dの力の消失の影響を受け一時的に消えた時に、デモンズタワーの封印がとけ、サタンが侵入してきた時にフェザードラゴンが撃退のために現れたり、エストがシーク・プログラムでバーシャとなっていたときにジェットドラゴンが見守っていた事がありました。


 彼らはドラゴン・ネイチャーとも言われこの世界のものではないがこの世界の生命体の頂点いるとされています。またその正体は高位神スィレィが送り込んだ生命体とされていますが詳しい事は不明です。そしてナ・イ・ンとある契約を交わし、その時にボォスへの人々の入植が許されたと言います。その事を伝えるための詩女(旧名称アトールの巫女)という「システム」がつくられ記憶が継承されていくことになった…。それはセントリーになっても変わっていません。ドラゴンはさらに高位の神であるスィレィによって創造された生命体です。目的は明らかになっていませんが、この世界のこの星系の守護者のようなものかもしれません。

ドラゴンからセントリーへ

 しかしドラゴンはGTM改変時にセントリーと名を変え、彼らは人知を超えた者たちから、こんどは不可知の者へと姿を大きく変えました。ドラゴン・ネイチャーの時ような一般的な西洋のドラゴンの姿ではなくまるで龍のような姿へ変わったものの、その姿は普通の人々には認知されず、時として起こる雷や大嵐、または全てを焼き尽くすかのようなどこからともなくあらわれた炎として認知され、自然現象を越えたそれらはセントリーのものだとジョーカー星団の人々、いやミノグシアの人々には信じられているようです。もはや生命体ではなく、この次元の枠を外れた神なき世界でその力で畏怖されている神に等しい「存在」それがセントリーです。


 変更前に物語に大きく関り静にセントリードロップ(ドラゴンドロップ)を授けたブリッツ。そのブリッツの幼生がショウメなのですが、これまでの幼生とはまるで違う幼生体で、例えばライブ(旧名称L.E.Dドラゴン)のすえぞうやカラット(フェザー)の幼生、楊貴がしられていますが、これらは動物(実在のではなく空想ですけれど、すえぞうは恐竜の子供のような外見。楊貴は空想の麒麟のような犬のような不思議な外見)のような姿をもっていますがショウメはあきらかに知的生命体のような姿をしています。幼生≠妖精なのかは今後のストーリーで明かされるとは思いますが(ただ『ファイブスター物語』は全てが明かされず仄めかされるにとどまることも)


 ちなみにDESIGNS3では花櫚(オーリーン、木へんに門構えの中は呂)というアースドラゴン(セントリー名、マグマ)の幼生が描かれています。抱いているのはヒュートラン、説明文では魔導大戦時に幼生なのはブリッツとパルサー以外は幼生にとありますが…2018年7月号の『スプラウト・ソング-ショウメ』のオープニングでは少なくともパルサーとあと1体マグマ・バイブレーション(旧名称アース)はまだ転生していないことが描かれました。順番が変わったかもしれませんが、ヒュートランが抱いている画が書かれていることから…もしやちゃあもセントリーと関わる?マグマの「命の水」は?とかまたまた気になる部分が出てきてしまいました(^^;ここらへんは『スプラウト・ソング-ショウメ』の後か最中にかかわってくるのかも気になります。


 しかし名前がドラゴンからセントリーというのは非常に気になります。セントリーというのは軍隊用語でいうところの歩哨という意味だからです。歩哨とは警戒、監視につく兵士のことで、彼らもその任にあたっているとしたら。それはアレしかありません。

歩哨(ホショウ)とは - コトバンク

雷のブリッツ

 今回、幼生に転生したブリッツはカステポー近傍を周回というか漂っているというか、5種5匹のドラゴン時代はカステポーに存在し人々がその近傍に居住することは許しても、国家の争いや武力をもって侵攻する場合は(それは近傍をかすめるだけでも)禁忌に触れるとして殲滅していました。


 ドラゴン時代には魔導大戦で枢軸側の戦力がほんの少しだけカステポーをかすめただけでその軍勢を近傍の町ごと消滅させています。(それもL.E.Dがいないのでそれぐらいで済んだのはまた被害が少ない方だとか)完全に人知の範囲外にいるのがドラゴンでしたがセントリーになってからはさらに不可知という属性になったため、信じていない人がさらに多くなり、消滅させられた軍勢や町は超自然現象的な雷や突風、または地殻変動ということで片付けられている模様です(^^;


 『花の詩女 ゴティックメード』を観た人ならブリッツの姿を2018年7月号のファイブスター物語『スプラウト・ソング-ショウメ』オープニングより先に目にしているはず。今回のセンターページでもその姿が描かれていたことであの時を思い出した人もいるはずです。あの時は詩女との『契約』で彼女の守護としていたようですが、出来うる限り人と人の争いごとには関わらないようなので最大級のピンチになったときにはボルドックスとテロリストのスキッパーは撃破されたことでしょう。多分チリも残さす。

炎の女皇帝との『契約』

 そうドラゴンの設定にあった炎の女皇帝ナ・イ・ンと交わした契約という設定は今も残っている。明言はされていませんが、DESIGNS4の「詩女の歴史と「セントリー」の関わり」を読む限りそれは間違いないでしょう。詩女はボォスで生まれた(父母の出生地は関係ない)という謎に深くかかわっていると示唆されバランシェはその秘密を知っていた(なんせライブとコンタクトをとっていたくらいですから)けれど墓までその秘密は持って行ったという事に。ただ詩女が詩女として認められるのはセントリーがかかわっているのは間違いないとされています。


 そして『2羽の小鳥』でもフンフトとハリコン、そしてセントリーの関係が語られていました。ライフ・ウォッチング・オーバーロード、別名サタンなどと言われる別世界の者たちとの戦いが関係しているのです。契約もこのサタンとの戦いの事なのか、他にも理由があるのか?ショウメに関してそこが明かされるのかは不明ですが気になるポイントです。

命の水で産み出された生命体「タワー」

 やがて「氷の女王」ことカイゼリンを駆る事になるファティマであり、ミラージュ騎士となる少女。モラードが最後に作ることになるとされていたファティマでしたが、物語が進み、セントリーの「命の水」で作られたファティマということが分かった今、ダブル・イプシロン型ヒューマノイドであるラキシスと同様に完全に別次元の生命体としてこの世に生まれでようとしています。ムグミカが詩女として人の記憶を受け継いでいるものとしてモラードに依頼したのがタワーです。もっともムグミカ個人の想いとしては人は人として、それも人のエゴかもしれないけれど私たちのしる人間であってほしいと願っていますが…。そう考えると詩女ではないにせよ、タワーは最後を知り希望の星に降り立つものとしてそれを受け継ぐのかもしれません。

『スプラウト・ソング-ショウメ』

 ユーゾッタが本格的に活躍する事がアナウンスされていますがラキシスも登場する事はツラック隊エピソードのエピローグでも分かっています。どのような事が起こるのかはまだ不明ですがゴティックメードが久々に登場し戦闘シーンも描かれそうな感じもありますが、なによりタワーが製作されるところまで行っちゃうのか?それとともにこのエピソード、魔導大戦のターニングポイントになりそうなのか?その2点が最大のポイントになると思います。


 本格的な魔導大戦の反撃の狼煙はマグダルの目覚めからでしょうがそれはこの後のエピソードになると予告されているので『スプラウト・ソング-ショウメ』がその呼び水になっているのか注目していきたいと思っています。それとセントリーの謎ですね。残った2体のセントリーの動きもきになるところです。

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