マーベル・シネマティック・ユニバース再見シリーズもこれが最終回。(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』の時のHulu一挙配信で観たのがこれが最後でした。)あと『ドクター・ストレンジ』がありますがこれは再見ではなく感想をまだ書いていなかったのでエントリを『インフィニティウォー』前に上げてまとめてみたいと思います。で、トリを飾るのは『アベンジャーズ』がチーム・キャップ(キャプテン・アメリカ)とチーム・アイアンマンに分かれて戦ってしまうアベンジャーズが崩壊してしまうこの作品です。
シビル・ウォー/ストーリー
『シビル・ウォー』はマーベル・コミックスの原典でも多数のヒーローが登場する一大クロスオーバーイベントとして描かれた作品だそうです。それを『キャプテン・アメリカ』トリロジー(3部作)の最後にもってきたのは、M.C.Uのオリジンとして『キャプテン・アメリカ/ファースト・アベンジャー』があると思ってるtonbori堂としては、これは終わりの始まりなんだなと予感させるものがありました。
一般に「シビル・ウォー」というとアメリカでは南北戦争を指す言葉だそうです。ちなみに意味は「内戦」日本だと明治維新後に起こった西南戦争は内戦に分類されると思います。同じ側にいたはずなのに主張や想いの違いすれ違いで起こる戦い。それは実はヒーローたちが招いたことでもあるという重いテーマの作品でもある本作はキャップトリロジーの最後にして、キャップのフィナーレがアベンジャーズで決することを示唆している作品ではないかと再見して思いました。(実際キャップ役のクリス・エヴァンスは『アベンジャーズ4』をもってキャップ役を卒業することを認めています。)そんなキャップの想いとトニーの想いがぶつかる『シビル・ウォー』まずはストーリーから
※『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』のネタバレとそれに関連する作品、特にドラマ『エージェント・オブ・シールド』Season1のネタバレが含まれます。ご注意ください。
世界の自警団、アベンジャーズ。
アベンジャーズはS.H.I.E.L.D解体後、ソコヴィアの崩壊のこともあったが、ウルトロンの攻撃を食い止めたということで、その後も独自に世界平和のためのアクションをとっていた。今回のミッションも独自に入手した情報からアフリカのラゴスでヒドラの残党でS.H.I.E.L.D本部トリスケリオン崩壊後、行方をくらましていたクロスボーンズことブロック・ラムロウが武器を盗むため警察署を襲うという情報を掴み、キャップ(スティーブ)、ファルコン(サム)、ブラック・ウィドウ(ナターシャ)、スカーレット・ウィッチ(ワンダ)が出動。
しかしクロスボーンズ達の真の目的は別にあった。ラゴスにある細菌研究所を襲撃し生物兵器を奪取する事だったのだ。真の目的を察知したキャップたちは研究所を襲うヒドラの残党を倒していく。残ったラムロウはキャップに一矢報いようとキャップの眼前で自爆する。が、間一髪ワンダがラムロウを空中に吹き飛ばしラムロウは空中で爆散した。しかしビルの近くで爆発したために建物が損壊し多数の犠牲者がでてしまった。この事からアベンジャーズは国際世論から批判を受ける事になってしまう。これまで何者にも縛られる事もなく平和維持活動をしてきたアベンジャーズだったが、これにより一転、法的規制をかけようという世論が高まったのだ。
現在はアメリカの国務長官で、バナーをハルクにした研究の軍側責任者であった元米陸軍将軍、サディアス・”サンダーボルト”・ロスが、国連でラゴスの隣国であり同じアフリカの小国ワカンダの国王ティ・チャカが、ラゴスで働いていた自国民がこのテロに巻き込まれ多数死傷したため、急きょ提案した「ソコヴィア協定(アコード)」をアベンジャーズに渡し、国連管理下での活動を求めてきた。この提案にアイアンマンことトニー・スタークとナターシャは強大すぎる力にはなんらかの制限が必要と考えたが、スティーブは「自分たちの判断と責任」においての活動が制限されてはいざという時に自由に動けないと署名を拒否する。署名に賛成なのはトニー、ウォーマシンことジェームズ・”ローディ”・ローズ中佐、ナターシャ、ヴィジョン。署名拒否はスティーブ、サム、ワンダとなり場の雰囲気が険しくなるが、そこにスティーブの大事な人の訃報が入りスティーブは葬儀に参列するためアベンジャーズ基地を一旦離れる。
訃報はペギー・カーターのものだった。愛した人ペギーの葬儀に出席したスティーブは元S.H.I.E.L.Dのエージェント・13がペギーの姪、シャロン・カーターとしり彼女がCIAから欧州の対テロタスクフォースに参加していると聞く。
逃亡者、バッキー・バーンズ
オーストリアのウィーンの国際会議場にてソコヴィア協定の調印式が行われることになりナターシャが出席する事になった。ワカンダからはティ・チャカ国王と王子のティ・チャラが出席し、協定の調印式が行われた。しかしティ・チャカが演説を始めたとたん、会場の近くにあったトラックが大爆発を起こしティ・チャカはその爆発に巻き込まれて亡くなってしまう。ウィーンに来ていたスティーブはシャロンから監視カメラにウィンターソルジャーことバッキーが映っており、対テロタスクフォースはウィンターソルジャーを最重要容疑者として逮捕、もしくは制圧命令が出た事を知る。そして父を亡くしたティ・チャラはナターシャに犯人を必ず捕まえると告げて会場を立ち去った。
シャロンからの情報でブカレストに潜伏しているバッキーの隠れ家に向かうスティーブとサム。しかし時を同じくして地元警察の特殊部隊が突入を開始する。バッキーを護りつつ、彼と話そうとするスティーブ。しかしバッキーは、自分はやっていないというとその場を逃げ出す。ビルの屋上に飛び移るバッキーに漆黒のコスチュームに身を包んだ人物が襲い掛かる。豹のマスクをかぶった男がバッキーに襲い掛かるが、警察のヘリも追跡に加わり三つ巴の追跡劇となった。屋上から壁面を伝って逃げるバッキー、地下自動車道を使って逃げるが、スティーブもすぐ近くに追いつき、とうとう警察に包囲されてしまう。一触即発のその場面にウォーマシンが現れスティーブに武器を向ける。「おめでとうキャプテン、君は犯罪者だ」と。そして黒衣の人物もその豹のマスクをとるが、その素顔はティ・チャラ王子だった。
覚醒・ウィンターソルジャー
対テロタスクフォース本部に連行されたスティーブたち。バッキーは特別な檻に拘束され、スティーブ達は武装解除されやってきたナターシャとトニーから改めて協定にサインをするように促される。これ以上の混乱は望んでいないスティーブだったがS.H.I.E.L.D崩壊で国から裏切られた事やトニーがワンダを軟禁状態に置いている事からやはり拒絶してしまう。一方バッキーには尋問が始まる前に旧ソ連とヒドラから洗脳をうけていた事でその精神鑑定のために鑑定医がやってくる。しかし男は正規の鑑定医を殺し入れ替わり、KGBのヒドラメンバーを殺害して洗脳発動のキーを記したノートを奪った男だった。バッキーに洗脳発動のキーワード与え、ウィンターソルジャーが目覚める。凄まじい力で拘束を解き、脱走しようとするバッキー。スティーブ達は現場に駆け付けるがウィンターソルジャーのバッキーには全く歯が立たない。建物のヘリポートから逃げようとするバッキーだが、スティーブがヘリを寸でのところで押しとどめバランスを失ったヘリごと2人は川に落ち行方不明に。さらに混乱に乗じてサムも施設を抜け出す。
この事態に激怒したロス長官は、トニーに対し彼らをテロを起こした容疑者と、その逃亡を手助けした犯罪者として国際手配すると通達、彼らの追跡と逮捕を命じる。ナターシャはキャップとファルコンにウィンターソルジャーというメンバーに対しこちらの手が足りていないが心当たりがあるとトニーに告げるがトニーも新しい戦力に心当たりがあるとナターシャに言う。
対決
ニューヨーク、クイーンズに住む高校生、ピーター・パーカーの元を訪れたトニー。彼はYouTubeなどの動画サイトに上げられた動画からこの辺りに住む少年がスーパーパワーを手に入れたという事を知り、S.H.I.E.L.Dがいない今、ほっておくこともできず密かに監視していたのだった。来るキャップとの対決のために戦力は多い方がいいと考えたトニーはピーターをスカウトし、彼にハイテクが装備されたスーツを渡す。
一方、キャップは洗脳が解けたバッキーから自分と同じく洗脳された超人兵士ウィンターソルジャーが5人、凍結されている事を思い出した。シャロンの手引きで武器を取り戻した3人だったが、何分このメンバーでは心もとない。キャップはある人物に連絡を取った。ニューヨーク郊外のアベンジャーズ本部にホークアイことバートンが侵入。キャップはリタイアしていたホークアイにワンダをアベンジャーズ基地からの逃亡の手助けを頼んだのだ。そして2人はヴィジョンの制止を振り切り施設を抜け出す。途中、バートンはサムから聞いていたアントマンことスコット・ラングをピックアップして6人でシベリアのヒドラ施設へ向かう事にドイツの空港で落ち合う。
しかし空港で落ち合ったところでチームアイアンマンのトニー、ブラックパンサー、ナターシャ、ウォーマシン、ヴィジョン、スパイダーマンに包囲されてしまう。スティーブはトニーに潜入しバッキーを洗脳状態に戻した男がシベリアで旧ソ連の5人のウィンターソルジャーを起動することを話すが聞く耳を持たないトニー。チームキャップとチームアイアンマンは空港で激突することになる。乱戦の中クインジェットまでたどり着いたスティーブとバッキーだったが、それを追いつめたティ・チャラとナターシャ。しかしスタンガンで気絶させるナターシャ。彼女はスティーブが嘘の付けない人物と知っている。企みがあるなら阻止しなくてはならない。だから2人を見逃すことにした。クインジェットに乗り込んだバッキーとスティーブを脱出させるため残りの4人は陽動とチーム・アイアンマンを足止めするために奮戦するがクインジェットを追うウォーマシンにファルコンを狙ったヴィジョンの光線がリアクターに誤って命中、墜落したローディは重傷を負ってしまう。ローディが重傷を負ったため追跡は中断せざるを得なくなってしまった。
最果ての地で
空港で確保されたバートンら4人は最重要重警備収容所、ラフト収容所に収監されることに。トニーは厳しすぎる措置だとロス長官に言うものの、スティーブを取り逃がした事で彼を確保しない限りトニーにもなんらかのペナルティがあるとほのめかす。しかしトニーは当時の監視カメラの映像やその他の情報からスティーブのいう事が真実であると分かり、潜入した人物は元ソコヴィアの軍人で特殊部隊で名を馳せたヘルムート・ジモ大佐。彼のターゲットはアベンジャーズということではと思ったトニーはスティーブと合流すべくヘリからアーマーで密かにシベリアへ。
しかしその後ろをティ・チャラ王子がワカンダのエアクラフトで追跡していた。シベリアに到着したトニーはスティーブたちと合流。一時休戦ということで冷凍保存されたウィンターソルジャーを探すが、施設の中で彼らは既に死んでいた。ジモの目的は確かにアベンジャーズだったが、そのやり方は内部から崩す事だったのだ。ウィンターソルジャーの頃にバッキーが手がけた任務、それはトニーの父ハワードの暗殺だった。彼とトニーの母であるマリアを無慈悲に殺害するバッキーの映像を見てトニーはバッキーに襲い掛かる。食い止めようとするスティーブにトニーは知っていたのかと問うと知っていたと答えるスティーブ。施設内でスティーブ、バッキーとトニーの死闘となる。それを見て満足げに復讐がなされたと施設の外で自殺を図るジモを止めたのはティ・チャラだった。彼も復讐に囚われその暗黒面に落ちるところだったが、全ての真実を知りその鎖を断ち切るために彼を殺さず捕らえたのだ。
トニーとスティーブ、そしてバッキーの死闘はトニーがアーマーのパワーをフルにつかってスティーブをすんでのところまで追いつめるがバッキーとともに反撃してトニーのリアクターを破壊してやっと止めることが出来た。しかしトニーの『父が作ったその楯を持つ資格は無い』という言葉にシールドを置くスティーブ。そして2人でその場を立ち去った。
エピローグ
トニーはローディのリハビリに付き合っていた。墜落で脊椎を損傷したローディだったが、トニーが補助器具をつくるというのを、まずはリハビリを頑張るというローディ。そこに荷物が届く。荷物はスティーブからだった。その荷物の中にはスティーブからの謝罪の手紙と今でも友と思っているならと、必要なら何時でも呼んで欲しいと携帯電話が入っていた。複雑な思いで手紙を見返すトニー。そしてスティーブは単身ラフトに侵入し、バートン、サム、ワンダ、スコットを助け出した。そしてバッキーはティ・チャラの手引きでワカンダへ。ワカンダで冷凍処置されて眠ることを選択するバッキー。洗脳が解けるまで自分がいると争いがおこるからと自ら志願しての事だった。そしてドイツから戻ったピーターはそのままトニーから贈られたスーツのブレスレットから浮かび上がった文字に一人喜ぶのであった。
チームアイアンマンvsチームキャプテン・アメリカ
アベンジャーズ激突という最悪の事態が引き起こされるこの作品。決着もほろ苦いもので、実は普通の映画のようなカタルシスには乏しい作品です。但し今後の『アベンジャーズ』に対してアベンジャーズがこのような状況になって、なお集結しないと最強最悪の事態に対処出来ないという場面を作り出すために必要な作品だったというのがケヴィン・ファイギの発言にありました。当然、次の作品のためにというものじゃないですが、よくよく聞くとそういう事を言ってるんですよね。
それでもガッツリとマーベル・シネマティック・ユニバースでフェイズ3最初の作品として選ばれたのは、今の現状、このユニバースではこうなっているんですよというのを印象付けるためでもあるし、かなりほろ苦い、言わば敗北の物語でもあるんですが、絆の話でもあり、禍根の話であり、悔悟の話であり、慈悲の話でもあるというかなり盛りだくさんな映画でもあります。
過去に囚われた男、スティーブ・ロジャース
そもそもスティーブは時を超えて過去からやってきた男。肉体年齢は30代の男としても育った時代は半世紀以上前の人物。そして国難に際して自らのハンデをものともせず戦う意思の強い青年でもあります。アースキン博士が彼を被験者として選んだ理由。
<生まれつき力の強いものは力に敬意を払わない。力の弱いものは力の価値を知っている。そしてもう一つ、憐みも。>
そしてアースキン博士との約束
「”君のままでいる”と。」
完璧な兵士ではないが善良な人間のままで問う事を今でも愚直に守っている。だからこそこの事態を招いた訳ですが、バッキーの事を見捨てるというのは軍人としてなら理解できても、スティーブ・ロジャースとしては選択できない。キャップは高潔な人間として描かれているけどそういう部分では情に弱い部分があります。それにはペギーの死というのが大きくて、まさかとは思うけど(ペギー自身は病に侵されて余命いくばくもなかった)そこにもジモの影があったかもと思うと…いやまさかとは思うんですが何せ心理戦のプロというのはどこまでやるのかというのが分かりませんから。また融通が利かない。実はトニーもそういうところがありますがナターシャとか組織人であるローディよりも融通が利かない。自らの意思が何時も優先。そういう部分を心理戦のプロであるジモに利用され、このシビル・ウォーを巻き起こしたともいえると思います。
メンタルが弱いトニー・スターク
これ、もう殆どのところで毎回メンタルが弱点と言われているトニー。でも『アイアンマン2』で死の淵を覗いた上で『アベンジャーズ』で強大な宇宙の勢力の影を観て、チタウリ艦隊を退けはしましたが、あの勢力があれだけではないと思うのは当然の事で、さらなる力で襲い掛かると考えるのは相手の二手先を読む天才ならでは。それにまた死にかけた訳でそれはPTSD(心的外傷後ストレス障害)にもなるというものです。それをもってメンタルが豆腐なみというのは…まあ3で回復したのと違うのかと言われるとそうなってないところでやっぱり心の奥底は硝子のハートなんかもしれませんが。そうなるとペッパーが送った初期のリアクターの銘版の文字がまたいろいろと思い出される訳です。
「PROOF THAT TONY STARK HAS A HEART」トニー・スタークにも心がある。
それに両親の仇がいたら普通に仇を討つのはあると思うし、あれだけ残虐に殺されていればというのがあります。それでもトニーが権力側についている風に見えるし、私怨で動いているようにも誤解されるのか、今回は厳しい役回りでしたね。この作品は『キャプテン・アメリカ3』でもあるんですが、『アイアンマン3.5』でもある作品になっていたと思います。いやそれを言うなら『アベンジャーズ2.5』でしょうか…しかし…つらい結末です。でもアベンジャーズ2.5ではないんです。何故か?
Notアベンジャーズ2.5
これは作品の概要が見え始めた頃からよく言われていた事なんですが、これは実質『アベンジャーズ』ですよという話はよく目にしました。実際公開されても実質『アベンジャーズ』やんっていう話もありました。トニーの項でもアベンジャーズ2.5とも書きましたけど、でもやはり『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』はキャップのお話なんです。あの時点でアベンジャーズを率いていたリーダーはキャップです。彼がソコヴィア協定のサインをしなかったこと。『ウィンターソルジャー』後バッキーを探していた事。ペギーが亡くなった事。シャロンがペギーの姪だった事。その事実にトニーの事情やらなんやらが関ってきていますが、多くはキャップの事が物語の起点となっているのです。
つまりスティーブ・ロジャースのお話ということでこれはキャップの映画なんですよね。それ故に苦悩しイバラの道を選択する。なんとも深い作品です。ですがそんな部分だけばかりではなく、バッキーとサムを加えたブロマンスなストーリーはカタルシスが少ない分、彼らの絆の深さが垣間見えるとともにバッキーとサムは古女房と今の女房が火花を散らすみたいな感じで面白かったですね。
追記:20180524
スカッとするようなカタルシスが少ない分、アクションは相当に練られていてバッキー追跡戦やテロタスクフォース本部での戦い。ドイツの空港での戦い、シベリアでのアイアンマンVSキャプテン・アメリカなどは迫力のあるシーンが目白押しでした。特にドイツの空港でのチームバトルはまさに夢の対決。実際にはとんでもない話ではあるんですが。
それとピーターの登場とスコットはマーベル作品らしい、ちょっとした息抜きになっていました。(それがバランスを崩しているという人もいるかもしれませんがスーパーヒーロー映画には必要なエレメントです。)あとアベンジャーズではないというのはフューリー長官が出てないからです!的な説をもってたのですが3と4にもキャストにいないそうで、サミュエル叔父さんも『俺、呼ばれてないけど』と言ってたとかいないとかで出てないとすると、ああまあそういう事もあるかもってことになるのでこの説は取り下げます(笑)
IGN JAPAN|ニック・フューリーは「アベンジャーズ3」、「4」及び「ブラックパンサー」に出演せず - アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
追記:20180415
土曜日(20180414)にDlifeで放送された『シビル・ウォー』を観てエミリー・ヴァンキャンプ演じるシャロン・カーターが『アベンジャーズ』3&4に登場しないというのがちょっとひっかかります。(追加撮影で4に登場の可能性はまだ残されていますが)やはり『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でキャップを現世につなぎ留められるのは彼女かなという気がしますし、なんらかのその後はやはり見せて欲しいのでジェーンのように別れましたとかは。なにせペッパーが戻ってきてくれたんですから。そこはちょっとお願いしたいです。
追記:ヘルムート・ジモの狂気。(20180406)
今回のヴィラン、ジモはバロン・ジーモというキャラクターが元になっているそうです。しかも2代目もいるそうでマーベル・コミックスの原典ではナチスの科学者という設定でしたが今回はソコヴィアの特殊部隊の隊長だった人物となっています。ウルトロンの引き起こした空に浮かんだソコヴィアの崩壊に巻き込まれ父と妻、そして子供が巻き込まれ死亡。その時彼は近くにおらず家族の元に電話をしていたのですが、結局間に合わず、崩壊した故郷で家族の遺骸を発見し復讐を誓いました。ある意味彼もアベンジャーなわけです。
そしてソコヴィアの暗部を取り仕切っていた特殊部隊のやり方で、ヒドラの生き残りを探し出し、ウィンターソルジャーの起動パスワードを奪い取り、大規模テロで多くの犠牲者を産み出しました。当然彼はそれが許される事ではない自覚があります。ですがこれは彼にとっての聖戦。だから目的のためにはすべては相対化され、その目的のためならば正当化されてしまう。当然最後は死ぬことも含めて。その辺りはキャップに近いかもしれません。ベクトルが全く逆方向なだけで。
ジモは普通の人間ですが、多分M.C.U史上でも1,2を争う最恐キャラでしょう。これはアベンジャーズの行いが善でもそうではないという部分を冒頭でトニーに突き付けた息子を亡くした母の叫びにも同じ事が言えます。だからこそトニーがウィンターソルジャーの真実を知った時、それでもバッキーを守るスティーブに対して怒りが止められなかったのもつながってしまうし、ジモの悲しみと狂気が全てに伝染してしまったかのような感覚の捕らわれるのです。今回ルッソ兄弟はこの映画を作るに際して見本としたのが『セブン』ですがあれもジョン・ドゥの狂気がミルズにじわりと伝染していました。
Amazonビデオ|『セブン』|監督デヴィット・フィンチャー|ブラッド・ピット/モーガン・フリーマン
気になったところ。
超人血清
これは大したことではない話なんですが、『キャプテン・アメリカ』シリーズの重要アイテム「超人血清」は青い液体です。どういう要素かは分かりませんがガンマ線の照射のレベルを調整すればスティーブのような超人兵士が出来上がりますが、実は超人血清だけでもそれなりにヤバい感じになるのは『インクレディブル・ハルク』でエミール・ブロンスキーで証明済みです。彼はさらにバナーの血から精製された血清でアボミネーションに変化してしまいましたが。逃亡者ブルース・バナー『インクレディブル・ハルク』【ネタバレ】|Web-tonbori堂アネックス
超人血清を普通に使っても、レッドスカルのようになるか、はたまた制御の利かないバーサーカー(狂戦士)を作るだけになってしまうというのは今回の『シビル・ウォー』でも描写されました。この青い血清、実はクリー由来ではないかと思うのです。何故なら『エージェント・オブ・シールド』Season1の大きな謎。コールソンは死んだのに何故復活出来たか?という部分。これはドラマのネタバレになりますが、その真実は、彼にある血清が投与されたからです。もう一つのM.C.Uストーリー『エージェント・オブ・シールド』|Web-tonbori堂アネックス
コールソンが監督していた『T.A.H.I.T.I.(タヒチ)計画』というプロジェクトは、アベンジャーズのメンバーが致命的状態に陥った時、その命を復活させるための計画でした。しかしその臨床試験の被験者たちが全て精神に変調を起こしたため、被験者の記憶を操作し計画を中断するように進言したのです。しかしその後フューリー長官が独断で、コールソンその人に使用しました。このことで記憶障害に苦しみましたが、結果あるビジョンが浮かぶようになりそれが後にインヒューマンズにつながる事になったのです。この『T.A.H.I.T.I.(タヒチ)計画』の要諦はある異星人の死骸から精製された血清でした。クリー人と目される死骸から精製されたその血清はGH325と名付けられS.H.I.E.L.Dの指揮系統から外れたシェルターに重要に保管されレベル10以上ではないとアクセスできないものでした。(ちなみにマリア・ヒルは概略は知らされていたようです)
クリー人の死骸を何時、どのようにして入手したのか?そもそも論で言うと太古よりクリーの干渉はあったようで、シフが『エージェント・オブ・シールド』に出たときも地球へ侵入うする外宇宙の異星人を追い返したという話もありますが、彼らの眼をかいぐぐり干渉していたこともあるようです。それがインヒューマンズという力をもった人間なのですが、今後M.C.U最新作『キャプテン・マーベル』には『ガーディアンズ・オブギャラクシー』に出てきたクリー人ロナンやその部下コラス。フューリー長官にコールソンが出演という話がありますので、回収されるのかな?気になる部分ですがこのクリー人、もっと以前からの話であれば超人血清がクリー人由来というのはあり得る話です。超人血清の正確なレシピは開発したアースキン博士しか分からない事になっていますがその内容物も不明です。その内容物にGH325のようなものが含まれているとしたら?これは想像でしかありませんが何かしらのつながりを想像してしまいます。
追記:20180415
現在撮影中の『キャプテン・マーベル』にフューリー長官が両目のある時で出演するという話がでていましたが、コールソンも登場するとか。『キャプテン・マーベル』は時代が90年代のお話で主な舞台は宇宙。そしてスクラル人というエイリアンとの闘いがメインとなるとアナウンスされていましたが、今回クリー人のコラスとロナンも登場するとか。どういうストーリーが展開されるのか?そしてM.C.U初の女性ヒーローというのも気になりますが上記のクリー人の事がここで語られる?かもしれません。
トニーは何故デアデビルをスカウトしなかったのか?
それは向こうはネットフリックス配信のドラマシリーズだからです(チーン)と言うとあまりにもご無体ですよね。まあ理由を考えてみると、マットは基本的に普通の人ですし、そもそも自警活動をやってる人です。ピーターよりも自分の考えで自警活動している人だから国の管理でとかいうと多分拒否するだろうし、まずそういう目的なら協力しないですよね。どちらかというとキャップサイドでしょう。(ちなみにデアデビルことマシュー・マードックは弁護士でヒーローを弁護する話もマーベル・コミックスではあるそうです。)
ルーク・ケイジにしても権力からは距離を置きたい人間だし、ジェシカに至っては「クソッタレ、帰りな」で終わると思います(笑)ダニーはハンドをやっつけること以外にはあまり関心ないでしょうしね。なら若くてまだコントロールしやすい?ピーターを選んだのかなと。まあしょうもない理屈ですがこういう事で納得しています。それに才能のある無鉄砲な若者を見ると昔の自分を観るようで才能を育てて上げたいという親心もあるのかもしれません。そこらは『スパイダーマン/ホームカミング』をご覧くださいという感じですね。
キャプテン・アメリカはインフィニティウォーで帰ってくる
キャップの物語はこれでトリロジーが終わり、インフィニティウォーで帰ってくることが明言されています。そしてキャップ役クリス・エヴァンスもアベンジャーズ3,4の2作をもってキャップ役を卒業することが明言されました。クリス・エバンス「アベンジャーズ4」でキャプテン・アメリカ卒業宣言 : 映画ニュース - 映画.comつまりキャップの物語の真のエンドロールはアベンジャーズ4で語られると考えて良さそうです。でもその前に『インフィニティウォー』で最強、最悪の敵、サノスに対してキャップがどのような戦いをみせるのか?興味が尽きません。それとともに高潔で情に厚いキャップがあと2作でおさらばなのは悲しいですね。エンドロールがどのように訪れるのかはまだ分かりませんが刮目していきたいと思います。
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