夏だ、映画だ、タツローだ!|『サマーウォーズ』|tonbori堂アニメ語り-Web-tonbori堂アネックス

夏だ、映画だ、タツローだ!|『サマーウォーズ』|tonbori堂アニメ語り

2017年8月20日日曜日

anime movie music

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 2017.0818の金曜ロードショーで放送された細田守監督の『サマーウォーズ』でエンディングテーマで山下達郎さんの『僕らの夏の夢』がかからなかったんですよね。放送時間などなどあるんでしょうが、やっぱりかけて欲しいですよ、出来ればフルコーラスで。

サマーウォーズでエンディングがかからないなんてあり得ない。

 最初の地上波放送時はちょろっとだけかかったように思いますがここ最近の放送では全然かかりませんでしたね。っていうことを書きたいだけでこのエントリを上げたんですが、『サマーウォーズ』は面白いんだけどいろいろ言われることも多い作品なんですよね。そこも含めてちょっと書いてみました。

動画はYouTubeより|サマーウォーズ スペシャル予告編|KADOKAWAanime

物語の構造問題

 これは確か映画評論家の町山智浩さんがいってたように思います。TBSのライムスター宇多丸さんの番組で。うちにはダウンロードしたポッドキャストがあるんだけど、元のは既に削除されているので(TBSでガイドラインが替わったので)町山さんはよくできていると評価はして下さっているんだけども、ラブマシーンの開発者である侘助の扱いなどに凄く保守的なものを感じるということをおっしゃっていました。

町山智浩「サマーウォーズ」映画評をめぐって - Togetter

 その辺りのことをめぐるTwitterでの町山さんのやりとりがまとめられており、いろいろリンクもあるのでそちらをご参考までに。その点からおばあちゃんが気色悪いは言い過ぎかもしれないけどゴッドマザー怖いという話とかいろいろ賛否両論あったと記憶しています。あとエキレビで今回の放送に合わせてライターの多根清史さんのコラムが上がっていて、いろいろおかしいところもあるよねっていうことを書いてらっしゃってそこも納得できるなと。

今夜金曜ロードSHOW「サマーウォーズ」の細田守は「大家族」認識が間違っている、面白すぎる - エキレビ!(1/4) 

 とまあ、つっこみどころもあるけれどアニメーション映画としての快感も備えているというのが大方の見方でしょう。世界の危機に集まっていた親戚一同で立ち向かう(他人も入っているけど)というのは面白いものなんですが…。そのもろもろを最後いい感じにしてくれるのに達郎さんのエンディングテーマがtonbori堂はすごく寄与していると思うんです。

『僕らの夏の夢』

 達郎さんはこの曲を非常に大事にしておられてライブでのセットリストにも入っていることもあります。(セットリストはツアー毎に変わるので必ずしもではないですが)ライブバンドで演奏できる曲。自分がギターを弾いていてもちゃんと歌える曲が選曲条件だと以前にご自身のラジオ『サンデーソングブック』で言われていたように思いますが、それに合致した曲であると言えます。

小さな奇跡が生まれる/歌詞より作詞作曲:山下達郎

 世界を救ったのは大きな事かもしれないけれど、それぞれの小さな奇跡がこれを産んだともいえるし、他の歌詞もひと夏の冒険や切なさやいろいろ詰まった名曲です。今回どうしてもここだけはってことで一節だけを引用させていただきました。歌詞が本当にいいので全ての歌詞はどこかで調べていただけると幸いです。というかよければ是非音楽ライブラリにくわえていただければという名曲です。この曲が道に咲くアサガオと栄と侘助(少年期)のイメージとだぶり、もうここだけで落涙ものです、おおげさかもしれませんが。

Amazon.co.jp: 僕らの夏の夢/ミューズ: ミュージック 

映画の主題歌問題

 これも映画、洋邦問わず、いや主に洋画かな。でも邦画でも?っていうのもありますが、イメージソングにしろ曲がシーンあっていれば、またはちゃんと作詞作曲する人が作品を観るなり、脚本なりを読んで理解して作っているなら、または映画製作者が、これは作品に合っているというならば、それは全く問題ないと思っています。ただその上で、いやいやそれは合ってないよっていうのもありますが。


 ですが基本、製作陣がお願いしますという風にお願いして、作品の骨子、もしくは完成品を観るなり、脚本、絵コンテを読んで内容を理解しているとちゃんとした作品を立てた名曲が出来ると思います。『僕らの夏の夢』はさらにその上を行っているとはファンのひいき目かもしれませんが、そういう事も夢じゃないんですよね。『僕らの夏の夢』も達郎さんが事前に監督と話をしてシナリオを読み内容を頭に入れたうえで作詞作曲されたと聞いています。(サンデーソングブック情報、ほぼ達郎さんの情報はサンソン情報です。)


 映画と音楽は切っても切り離せません。最近では『この世界の片隅に』のコトリンゴさんの仕事は素晴らしいものでしたし、『マクロスF』『カウボーイビバップ』での菅野よう子さんやパトレイバーシリーズの川井憲次さんなど劇伴、BGMも同様です。ああ、そういえば『マクロスF』でのランカ・リーが歌う『星間飛行』は松本隆さん作詞です。詞も大切ですね。こういった主題歌でも、角川映画の’80の作品の主題歌は殆ど映画の内容に即したものだったように思います。少し話がずれましたが。

最後に

 『サマーウォーズ』ボーイ・ミーツ・ガールに親戚大集合のいわゆる盆に集まったらひと悶着パターンの帰ってきた男とかそういう類の要素ぶっこみすぎ、盛り過ぎなんですがベースにデジモンあるっていうのも置いといても面白い作品でした。劇場でも盛り上がっていましたし『よろしくお願いしまぁぁぁすっ!!』(これが公式らしいですよ)も地上波放送では『バルス!』みたく盛り上がりポイントでもありますし(笑)


Twitterサマーウォーズの細田監督のスタジオ地図公式アカウントのツイート

 ただエンディングテーマが切られちゃうのはやっぱりなあって思うのです。作品としてはそこまでで一本ですから。『この世界の片隅に』はそこにもストーリーが入っていたり、マーベル映画なんかはポストクレジットがありますからね。CSがあるじゃないかとか、BSという方もいらっしゃるだろうけど、そこで初めて出会う人もいると思うと…。ないものねだりかもしれませんが地上波放送スタッフ関係の方がいらっしゃったらご一考願いたいですね。あくまでも一個人の見解でしかありませんが。


 ちなみにタイトルは『夏だ、海だ、達郎だ』っていう達郎さんのかつてのアルバム向けキャッチコピーだそうで、ご本人それほど夏向きな人間じゃないけどつくる曲が夏っぽい、夏向けがってことでそういうコピーがつけられたんですよって笑ってラジオでおっしゃられていたことからです(笑)

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