『用心棒』(1961公開|東宝/黒澤プロ)|年末にヘビーローテーションな映画(3)|tonbori堂映画語り-Web-tonbori堂アネックス

『用心棒』(1961公開|東宝/黒澤プロ)|年末にヘビーローテーションな映画(3)|tonbori堂映画語り

2013年12月25日水曜日

movie 時代劇

X f B! P L

 いちおう今回は前にも書いたけどもうちにあるDVDからメジャー作品でオススメやってるけど今回はうちに無いんだな(苦笑)けどレンタルには絶対ある。必ずある。無かったらそれはもぐりだと思う(笑)


『用心棒』監督黒澤明 出演 三船敏郎/仲代達矢/東野英治郎/他|(C)1961 TOHO CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED./YouTube/購入&レンタル

定番名作『用心棒』

 なんで持ってないかって?そりゃ値段が高い(日本のセルDVD全般にいえることだが)からだよ!ハリウッドメジャー資本ならハリウッドプライスとかで旧作は安い値段でデリバリーされているけどすげえ高いんだもん。でも買うこともあるけどね(^^;で黒澤明の時代活劇。これを観ずしてなにをば観るってなもんだ。マカロニウェスタンの巨匠セルジオ・レオーネが「荒野の用心棒」としてリメイク(つうかパクって訴えられた)したりウォルター・ヒルが何を考えたかウィリスでリメイクしたりという数々のリスペクトを受けているこの作品。


 なんといっても正体不明な桑畑三十郎(もうすぐ四十郎)が対立する勢力を手玉に取ったり取られたり、で最後はきっちり片をつけて去っていく。いかにもウェスタンな内容だ。だからこそレオーネ監督がパクってしまったのかもしれない(苦笑)それだけに寂れた宿場町のビジュアル、短筒使いの卯之助(仲代達也)などそういうアイコンが出てくるのかもしれないが多分黒澤さんは単純にピカレクスロマンを作りたかったんだろうなあと思う。だって結果的にいい人だけどばっさばっさと殺してるし、そもそも両者を騙してるからね。三十郎はそういう意味では善人ではない。桑畑が善人というのは結果的であってそういう意味では先頃北野武の手によってリメイクされた「座頭市」も勝新さんの部分とこちらの部分を併せ持っているところはそういうことですか、そうですか。しかし西部劇な手法を使ってここまで斬新な時代劇を殺陣を含めて作り上げた黒澤監督。前作のような重厚な厚みのあるモノでなく軽妙洒脱な部分も粋な1本だと思う。

座頭市対用心棒

 それで、座頭市なんだが勝新の『座頭市物語』が翌年に公開されているということを考えてもその関連性は低くは無いのではないだろうか?実はにらんでいる。ちなみにその用心棒vs座頭市という企画があの岡本喜八監督によって撮られていることも見逃せない。もっとも対決と言いながらも白黒はっきりとまでは付かないけれどゴジラvsガメラは既に達せられている感じがあって好きな人には必見ものである。

(タイトルは『座頭市と用心棒』)


『座頭市と用心棒』
画像はAmazonより|『座頭市と用心棒』Amazonビデオ配信中

ともかく『用心棒』は『七人の侍』とともに永遠のエバーグリーンの作品なので1度は観ても損はない。そんな映画です。

ファイブスター物語/F.S.S第17巻絶賛発売中

ファイブスター物語/F.S.S第17巻絶賛発売中
永野護著/KADOKAWA刊月刊ニュータイプ連載『ファイブスター物語/F.S.S』第17巻絶賛発売中(リンクはAmazon)

このブログを検索

アーカイブ

QooQ