『AKIRA』|年末にヘビーローテーションな映画(4)|tonbori堂アニメ語り-Web-tonbori堂アネックス

『AKIRA』|年末にヘビーローテーションな映画(4)|tonbori堂アニメ語り

2013年12月27日金曜日

anime manga movie SF

X f B! P L

 そろそろ得意?分野であるアニメでもいっておこうかと思うが気がつくと家にあるのは「ルパン3世カリオストロの城」に「AKIRA」「GHOSTinTHESHELL」やないの。となるともう「カリオストロの城」っきゃないなあとなるがあえてここは「AKIRA」を推しておきたい。というのもジブリブランドというのもは完全に確立されており確かに通年通して観ている人も多いだろうしまた別の機会にでも取上げたいと思っているからだ。そしてこの「AKIRA」はあらゆる意味で先駆者でもあったアニメーション映画であり今のCGとの融合が始まる前にある意味ジブリとは違う地平からリミテッドを極めた作品とも言えるからだ。

Akira (1988) Trailer/YouTube


AKIRA/あらすじ

 2019年、第三次世界大戦から復興したネオ東京から始まる。東京で炸裂した新型爆弾により廃墟とかした旧首都からその機能を移管された東京湾上に建設されたネオ東京。その繁栄の裏で最高機密「アキラ」を巡り反政府ゲリラとアーミーの熾烈な戦いが繰り広げられていた。そこに健康不良少年、金田と金田を追いかける少年鉄雄がその戦いに巻き込まれていくことになる。

雑感

 とにかく漫画の情報量も半端じゃなかったがそれを全てフィルムに移そうとした大友克洋には恐れ入る。全ての映像がライブ感に溢れまさに映像の洪水というべき密度を有し観る者に訴えかけてくる。今でこそ珍しくない映像ではあるが88年当時に既にそこまで到達していたわけだからそれを考えると他のアニメはどうなってるんだという感じもする。映像的には既にこの時点で到達していたのだ。そしてそれを自らの手でつくり上げた大友は昨年「スチームボーイ」を撮り上げたがこの自身の出世作を残念ながら越えることは出来なかった。


 何故なら映像的には確かにさらに高密度になったが全体的なグルーヴ感が失われていたのだ。つまり作り手の妄執にも似た質感がさらに叩きつけられた先が画像の方でストーリーがさらにブラッシュアップされていなかったのだ。時代とのシンクロとでも言うべきものだろうか?それが我々に更なるものを要求してしまいそれが達成されなかったのだ。もし「AKIRA」のあと時間が空いていなければ「スチームボーイ」は相当な傑作になったと思う。そういう歴史的背景からもこの作品は今のアニメーションの一方の雄として(ガンダムブランド、ジブリブランド、押井IG関連に比肩するものとして)観ておいて欲しい作品である。現在HDニューテレシネ&192kHz 24bitオーディオでBlu-rayが発売中。(リンク先はAmazon)

ファイブスター物語/F.S.S第17巻絶賛発売中

ファイブスター物語/F.S.S第17巻絶賛発売中
永野護著/KADOKAWA刊月刊ニュータイプ連載『ファイブスター物語/F.S.S』第17巻絶賛発売中(リンクはAmazon)

このブログを検索

アーカイブ

QooQ