けっこうTVスポットがはいったおかげと宣伝が幸を奏したか、そこそこヒットしたように聞くが、この映画、ユマ演じるブライド(花嫁)の復讐のお話の半分でしかない。
ビルを殺せ!
オリジナルは3時間超の大作だったのだが制作会社のミラマックスの会長ワインスタイン(ファイナルカットを握りシザーハンズと揶揄される事で有名)が何故か2部作でいこうと英断したとか。タランティーノの出世作「パルプ・フィクション」がアカデミーを獲りそこから会社が有名になり今でもこの会社のアカデミー獲りはすざまじいといわれいるが今回もそれが絡んでいるのではと早くもいわれている。とまぁゴシップから始まったけれどもこの映画は賛否両論なんである。何故なら最初に書いたようにお話は簡単なもので主人公の復讐の物語である。なんてったってタイトルが『KILL BILL』ビルを殺せなんだもの。
そこをタランティーノお得意の時系列入れ替えで話をすすめるわけだがこれでついていけない人が出てくるのは致し方が無い。それと彼の好きな映画からの洪水のようなオマージュの嵐。これがまた解りにくいとかマニアックとそしりをうけやすい。そんでもってクライマックスの後、『つづく』。だって第2部があるんだから(笑)
で、正直どう観たか?って言うとけっこう楽しめた。ようはタランティーノの好きなプログラムピクチャーやマカロニウェスタンを自分の好きな役者を使って再現して見せた。それを自分の好きなように自分の色をつけて。そしてそーゆうプログラムピクチャーは私は結構好きだったということもあって楽しめた。ストーリーもブライドが殺し屋組織から抜けて幸せな結婚式の当日にビルたちに襲われて瀕死の重傷を負い、回復し復讐行へ旅立ち殺し屋の元締めビルとその部下4人を倒すというあらすじだ。今回の主な標的はコッパーヘッドとコットンマウス=オーレン・イシイ。
ヤッチマイナ!
オーレン・イシイはヤクザのボスなので日本人キャストも大挙出演、國村隼さんとかは千明たんを除けばすごく美味しい感じ。その他は北村一輝、菅田俊。客演として寿司職人の刀鍛冶「服部半蔵」で千葉真一、その弟子に大葉健二とコアなキャスティングが話題になったけど…タランティーノの半蔵LOVEには笑ってしまう。ただケレン味120%で突っ走ったその意気は良しだと思う。ただ万人向けかどうかと言われると合わない人もいるだろうしいささかキツイ描写もあるのでオススメできないってのが本音である。タランティーノのおもちゃ箱をひっくり返してみせられている事に我慢できない人には苦行かもしれない。
それでもタラの音楽センスはあいかわらずツボだなぁと思わせる。サントラ買いました(笑)それとバトロワの千明ちゃん。ユマ相手の立ち回りはGood!いや千葉ちゃんの言葉を借りるなら「エクセレント!」だった。これでハリウッドからのオファーでもあればいいんだが。
そう実はこの映画娯楽大作でがんがんかけるもんじゃなくオフシアターでロングランって言うもんなんだよなー。ただ大金がかかっているし関わった連中は金を回収せんにゃならんしこういう感じになったわけだと思う。ともかくボンクラ系映画の好きな人は観にいかなにゃの1本。ちなみにつづくになってもこの映画だけでも楽しめる。それとゴーゴー夕張だけは未だにコレのフォロワーがいくらでてもその輝きが失せる事は無い。
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元記事を改稿掲載
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