この映画はとんでもない映画だ!(笑)実際の公開は今年の初頭であまり話題にもならず一部のコミック雑誌の映画欄で絶賛を受けたに留まったはず。そのときから観たかったんだけど公開劇場が少なく期間も短い(ようは打ち切りってヤツ)ためDVDが出るまで待つことになった。
ディストピアの戦士
この映画はアクションカルト作品だ(爆)いや正直驚いた、アバンタイトルのトーンが異様に格調高い(笑)これはナレーションにイメージ映像のせいかもしれんが(苦笑)で主演のクリスチャン・ベールがえらくしゅっとしているのでそのテンションが続くのだが、あっという間に凄いシーンが繰り出される(笑)
お話じたいは第3次世界大戦後人々は次に起こる戦争を回避するために感情を抑えることになった。感情抑制剤プロジウムを定期的に服用し感情を高ぶらせるものは一切禁止された近未来世界。オーウェルの「『1984』やトリュフォーの『華氏145度』などの作品で取り上げられた管理社会の抑圧、ディストピアがテーマかと、思ったらいきなり銃撃戦がはじまる。そしてその感情規制違反者を取り締まるクラリック(聖職者)プレストン(クリスチャン・ベール)がさっそうと登場。そこからガンアクションがてんこ盛りと思ったら大間違い。ネタバレになるけれどGAN KATAを駆使するアクションシーンは全体の多分5%ぐらい?しかしその強さはまさに鬼神の如き、というか無敵😅このシーンだけを繰り返して観れるようにDVDでは特典映像としてついている辺りこれにやられた人が多い(私もその一人)
GAN KATA
クラリックが駆使する戦闘技術、『GUN KATA(ガン=カタ)』は映画の中でも説明があるけれど、膨大な銃撃戦の統計数値により、相手の銃撃するであろうと予測されるポイントを外して、自らを有利な位置にとり、反対に攻撃することにより最大の効果をうる射撃格闘技術。それが『GUN KATA(ガン=カタ)』である。東洋の武術と戦闘射撃術が融合した武道という設定。凄いのは監督この世界観を子供の頃から暖め続けその文字通りの型も、家人が外出したときにこっそり銃を構えて考えたそうな(笑)
しかしこれをプレストンの感情の高ぶりと最後の炸裂までをうまく描けたからこそ自分にとっては超ツボったけれど、普通に考えるとトーンは暗いし、しかも目玉のアクションは短いし、テーマも暗いと、ヒットする要素が見当たらない(苦笑)と、思ったらアメリカでもひっそり公開されてひっそりと終わったとか。しかし ガン=カタにはまった人たちがファンサイトを立ち上げておりGUNKATA.COMなるサイトがあって普及につとめているとかいないとか(笑)(2017年既にサイトが失効しておりドメインがセールされています。ですがファンサイトはありますので探してみてください)
殺陣師のビッカースとともに GUN KATAを創りあげたウィマーの名は覚えておきたいねー。ガンアクション映画バカとしては😅ちなみにクラリックの使う銃はベレッタM92Fの改造プロップであるがエアソフトガンメーカーのウェスタンアームズから限定モデルが出ていたが残念ながら既に品切れ状態。中古品がたまに出回る感じである
キャスト
主人公プレストンにはクリスチャン・ベール。『マニシスト』では度を超えた減量をしたりする作っていくタイプ。ここでも生真面目なクラリックが同僚が感情違反者になり、文化を守るある女性と接触したことから変化していく様を演じているが、なんといっても最後の大立ち回りが素晴らしい。プレストンに影響を与えるメアリー役のエミリー・ワトソン。地味な人ですけどアカデミーノミネートの実力派。なのによくこんな映画に出たなと感心するが、どうにも目がぱっちりなために少し苦手。しかもお年が・・・・なのに凄く可愛い系(趣味ではないけど)アンバランスな感じもするけどいわゆるシンディ・クロフォード系が出てもちょっと違うしなーと思うんでこれは返って良かったのかな。あとショーン・ビーンがプレストンの同僚で密かに文化に触れていて彼に処分されてしまう人物を演じている。
最後に
DVDで観るならガン=カタシーンをまとめた特典映像と監督のコメンタリーは必見&必聴ですぞ。ちなみに原題「EQUILBRIUM」とは平衡とかを意味する言葉だそう。とにかくこのGUN KATAはこの映画から始まったのでとりあえずその方面好きは抑えなくてはならない1本(笑)
参考までに、Wikipediaにも項目が出来ている。
|Amazon.co.jp: リベリオンを観る | Prime Video
|Blu-rayも出ていましたが廃盤になったのか高い中古品しかないのでプライムビデオで鑑賞されるのが良いかもしれません。
追記:
カート・ウィマーはこの後、ウィルスによりファージと呼ばれる吸血鬼が跋扈するようになった未来の地球で人類の福音となる少年を守る、ファージの女殺し屋が人類政府とファージの双方から子供を守り戦う映画『ウルトラヴァイオレット』を作りましたが彼女の使う技も劇中では明言されていないもののガン=カタ2.0というべきものでした。(監督もインタビューで認めているとか)一本調子な作品ですがガン=カタファンには見逃せない1本です。主演はバイオハザードシリーズのミラ・ジョヴォヴィッチです。
MOVIEtonbori堂「リベリオン」元記事を改稿掲載
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