さて2003年は北村作品がなんと3本(プロデュース作を含めると4本)も公開された。
スカイハイ劇場版/ロゴはイメージです |
北村龍平イヤーのトリの1本
そのトリとなる今作はテレ朝系で放映されたドラマ「スカイハイ」の映画版である。ドラマ企画から参画し自らも最終話を監督したこの高橋ツトム原作の漫画をどう料理するか、もっとも彼は『ALIVE』で既に彼の作品を撮っているが、スカイハイは深夜枠ながらかなり人気をとったドラマでありそれなりの注目もあった・・・・・はずだが結果はあまり芳しくなかったようだ。
のり切れない映画
最初に断っておくが私は北村作品をいくつか評価している。しかしこの作品については諸手で歓迎できない。話が性急すぎるのに時間が長い。前に『あずみ』でも書いたが編集でカットすることも必要なのにとにかくシーンをつないでいくことにより、テンポが殺がれているように思う。もちろん意図があるんだろうけれど。物語自体は意表をついていて悪くは無い。話の核となるイズコ(殺されたり事故で死んだものが辿り着く黄泉の世界の門の門番)の扱いは感心した、そう来たかと思った。
それと登場キャラも面白いが、キーマンとなる工藤や謎の女レイや強力な霊能力者秀芳など上手く物語りに絡ませるには時間が短いというかバックボーンを説明しないといけないキャラが多過ぎる。それでどうにも物語のつながりが悪くなってるんじゃと感じた。キャラは面白いのに上手く動かせていない。(というか機能していない)
お得意シーンは上手いけれど
バトルシーンなどはあいかわずうまいなと思ったが、制作時間が短かったというならもっと絞り込んでもよかったはず。合間が空いているのが残念。『VERSUS』はノンストップで2時間熱意と勢いで押し通したのだが今回はそこが空回りしているように見受ける。厳しいようだがそれも期待しているからでもっと脚本の練りこみをするべき。TV制作からの中で時間が無かったのなら、やるべきじゃなかった。それでもやるなら、もっと外部の血をいれるべきだったのではないか?役者的には大沢たかおが悪役で谷原章介が助演というのはあべこべじゃないかと思ったが、コレはコレで納得できたキャスティング。あと岡本綾の足を舐めるように撮るという時点で龍平ちゃんの好みはこの子なのか?と邪推したり(笑)
秀芳役の菊地由美って妙に印象的な声だなあと思ったら声優、ナレーションの仕事をやってる人だった。ちなみにこの秀芳ってのがキャラ的に一番機能していないのに、無茶苦茶美味しい役回りなんだよなあ。個人的にもこういうキャラは大好きなだけに、いやなんかなぁって…、映画として見るといかがなものかとは思う😅まあ、釈ちゃんファンとTEAMVERSUSファンは観とけな、1本かな。
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元記事を改稿加筆掲載
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