正直に言うとあんまり期待していなかったけどネットの掲示板で「面白かったよ」という言葉に時間を出来たときに「よっしゃ観てみるか」と観ればこれがなかなかの小粒ながらもきりりとうまいという感じだった。
ミニミニ大作戦/ロゴはイメージです |
オリジナルの「ミニミニ大作戦」は中途半端にしか観ていないので比較は出来ないけれどそれがかえって良かったのか?もっとも名優マイケル・ケインのオリジナルもそのアイデアとラストはかなりきているとか、機会があればちゃんと観たい作品ではある。
スマートに行こうぜ!
主演のウォールバーク、マーク坊やとでも言おうか童顔ながらキャリアを確実に踏んできているが一時クルーニー一家かな?と思った。しかしながら「オーシャンズ11」を降りたり大作「猿の惑星」とか(これもリメイクだよな)に主演したりしている。でも彼の本領はこういったアクションの絡んだ小粋な映画にあると私は見た。殺し屋ながらオフビートでおふざけな「ビックヒット」やチョウ・ユンファと共演した「NYPD15分署」など。「スリーキングス」も面白かったがここでの彼は若いながらも凄腕の泥棒クローカーを肩から力を抜いた演技で楽しげに演じている。
もしかすると兄貴分ジョージへのメッセージかも?とは今思ったことだが客演にサザーランドを迎えてベニスでの撮影もなかなかの迫力。もっともこれで撮影隊の受け入れをベネツィアは金輪際断ることにしたとか (笑)あと脇にトランスポーターのステイサムが出ているけれど本筋はあくまでもチームプレイと裏切り者スティーヴへの復讐がメインになっている。そこらへんが弱点と言えば弱点かもしれない個性的な配役はかまわないがあくまでも脇は脇をしっかり固めるのが本筋。しかし魅力を感じさせることも大事である。今回はそれが手薄に感じた。前回の「交渉人」との違いを上げるとその点だろうか。
タイトに攻めろ!
1時間51分の上映時間も丁度良い長さでテンポも良かった。そしてヒロインのステラ。演じるシャーリーズ・セロンは私のイメージ(あくまでもイメージですよ)もうひとつぱっとしない娘だなぁ(^^;と思っていたけど今回は目のさめるような活躍ぶり。特に元祖ミニを運転するシーンなんかはカッコイイ。あのシーンは前作へのオマージュとも取れるが彼女の運転スキルを魅せるためだけのような気がする。そういえばサービスカットをうまく伏線に利用しているのもナイス。ただのサービスカットだけだとだれてしまうけどそれを伏線に利用すれば一石二鳥。ここらへんは日本の映画関係者もよく考えてほしい。
監督はtonbori堂おすすめの映画『交渉人』のF・ゲイリー・グレイ。彼の手腕の確かさはこれで確立されたように(他にもあるけれど)思った1本。ちなみにオリジナルはイタリアでの大仕事だから原題が「イタリアンジョブ(イタリアでの仕事)」になっているけれど、今回はイタリアの仕事を完了する意味でのイタリアンジョブって事で強引にイタリアから話が始まるようにしたようだが、出来ればそのままヨーロッパでロケしてイタリアで終わればもっと良かったかな?まぁ結局は・・・・・ネタバレすぎるんで(爆)まぁ無いものねだりみたいなもんですけれど。交渉人のグレイ監督らしい作品。ちなみにタイトルにしたのは日活の名作アクション「危いことなら銭になる」からこっちも快作なんだけど未だVHSソフトのみ。DVD化してほしい。(追記:その後DVD化されました)
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元記事を改稿掲載
20240109追記
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