『あずみ』は「たそがれ清兵衛」や「壬生義士伝」とはまた違うあくまでもいわゆる今風(笑)刺客、忍びの者を中心にもってきたアクション時代劇。昔ならJACがよく殺陣に関わってた「影の軍団」とかそういうテイストの作品だ。
あずみ/ロゴはイメージです |
TEAM VERSUSによるジャンル時代劇。
言うなれば現代に蘇えった忍術、忍者モノ、隠し味には「マッドマックス」と日活アクションでどやっ!(笑)みたいなものか。『魔界転生』(平山版)と『あずみ』を比べたらアクション面では『あずみ』に軍配を上げる。それはアクションの見せ方が龍平監督の『VERSUS』の流れがあったから。『VERSUS』楽屋オチネタになりかねない松本実、坂口拓、榊英雄の起用などVERSUS組の使われ方の思い切りが良かった事も好印象だったし、おなじちょい役でもあそこまでがんがん使えばもーいでしょ(笑)
ただ他のメンバーも使いすぎかなちょっともったいない次回作にとっておくっのもありなのにとは思ったけれど、後の事は考えず今を全力という龍平イズムだろう。ちなみにりょうと魚谷佳苗もちょい役(と言ってもけっこう重要)で出ていました。(この2人も北村作品に出演歴あり)で肝心のストーリーの方はそんなに詳しくないけれどかなりはしょっているでしょう多分。たとえばじい(月斎)の死もだいぶ後の話だったと思うし、とにかく駆け足なのに時間が長い。最近の流行かもしれないけどあと20分詰めて2時間にすればかなり評価があがったはず。
テンポも悪くないのだが無理がところどころに見える。例えばOP訓練シーンから、夕飯そして互いに殺しあう最後の試練まで流れが良いのに、その後の立ち寄った村での略奪を傍観するシーンは長戸と会うシーンと入れ替えた方が良かった。じいが介入を止める、必然性が出たと思う。それと『VERSUS』で観たようなアクションも結構入っていると感じたのは多分カット割りが似ているから。それときめポーズとそれにいたる流れ、テンポが監督独自のリズムだからと思う。ただワンパターンに陥るタイプではあるのでアクション班の頑張りでフォローできるうちはいいけれどという感じかな。
しかしくどいようだがもう少し途中のリズムを上げて切りたくないだろうがフィルムを切るべき。まぁ甘いようだがここの部分はやはりアクションでは大事。最後の特機を使った撮影も普通の監督ではそういうのをCGでするのをあくまでそうやって撮ることにこだわる姿勢も好ましいし、まあこれからも期待はしたい。ちなみにプロデューサーの山本氏はあの名作(?)「太陽を盗んだ男」をプロデュースした人です。
キャスト
キャストの方はまず上戸彩、子供です・・・・。というか「きっさまぁ~」が気が抜けるというけど誰ならいいんや!という感じですね。それ以外ではかなり頑張りを見せてたと思うが・・?BOY’Sはかなり熱い演技をしていたが主人公じゃないので見せ場の作り方がまだ若い(笑)ただこういう濃い現場で鍛えられれば結構評価あがるはず。現に成宮、小栗はそのあと堤組のTBSドラマ、石垣はフジの妻夫木くんの映画のその後ドラマでレギュラー頑張っている。青田買いだったと思うけど形は作ったんじゃないでしょうかね?
あと北村一輝の良さとか原田さんの演技は安心できるし竹中直人の爆走ぶりは面白かった。が特筆したいのはワンポイントのりょう。彼女のシーンは凄く印象に残って良かった。あと伊武さんの長政。セリフといい雰囲気といいこれもまたワンポイントながら深い印象を残した。オダジョーはねーちょっと成長途中かな。ただあの演技はかなりきていた。これからも精進して欲しいと思う。
最後に
こういうジャンル(美少女剣士)ってのはこれまでも多く作られてきたんだけれど今回、かなり殺伐とした内容であるのは時代を感じる。但しそこまでの悲壮感があまり感じられないのがバツ。アクションとかそういう部分の暴走と悲壮感というのがちゃんと演出できていない。演じる者達に委ねられているし、一種芸をしろという感じでそこは課題だったのかなと。でもこういうジャンルの火は絶やしてもらいたくないものだと思うのだが。
その後、監督がガメラの金子さんにスイッチして2が作られたけど…。まあ栗山千明がでているのが救いです(ヲイ!)いやまあなんというか…。原作は一応完結したけど幕末に設定を移したのが連載中らしい。ようしらんけど😅
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原作|Amazon.co.jp: あずみ(1) (ビッグコミックス) eBook : 小山ゆう: Kindleストア
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