愛しき人が黄泉の国から帰ってくる。何故この映画を見たのかは、たまたま時間が出来たのでなんか観ようかと思ったときに、SMAP草なぎくんが出ている映画があったよなと言うのと、この映画の主題歌のリフが頭を巡ったから。と、まあそれで観たんだけれど、観たのがたまたま平日の日中の時間帯だったにも関わらず結構満員でビックリ。それほど大きな宣伝もしていなかったのに。
黄泉がえり/ロゴはイメージです |
で結論から言うと「まあ良かった」
「RUIの唄う「月のしずく」が徐々に売れて、しかも発売から暫くしてオリコン1位にチャートイン。公開当初約3週間のタイムリミットでロードショウされたこの作品、確かにSMAPの草なぎくんに若手で今注目度No1の竹内結子をキャスティングし脇もVシネマでおなじみ翔アニィでお馴染みの哀川翔、「北の国から」の田中邦衛、「大誘拐」の北林谷栄などなど。しかし冬休みには織田裕二のTRYがあり正直そんなに期待はされていなかったろうと考えられる。しかし口コミで噂が噂を呼びそれが気が付けばヒットしていたという典型的口コミヒット型。
しかももう一人の旬なというにはもう若手トップの柴咲コウがカリスマ歌姫「RUI」として出演しクライマックスで3曲披露したが、楽曲の良さも手伝いこれが口コミを拡げるもう一つの要因だったんだとはあちこちの雑誌に書かれている。けれどこのお話は現代のファンタジーでありはやりの言葉で書くと「癒し」の恋愛ドラマなんである.。というかこの映画はっきりいって小品。だけどそれが良かった。仰々しくSFファンタジーとかいってると大コケしていたはず。
キャスト
主演の草なぎくんも相手役の竹内結子ちゃんも過剰な演技じゃなく自然で良かったし脇もしっかりした人を使い浮つき感がない。ただ難を言うと(原作は群像劇だそうですが)他の人達の描写が登場人物の芸達者度をもってしても描ききれなかった。中心軸を平太、葵の切ない恋物語を持ってきたことにより物語のテーマがよく見えるようになっていたんだけれど、せっかくの田中邦衛さんをつかっているんだからその脇を丹念に描く素振りだけってのがちょっと気になった(笑)
雑感
大がかりじゃないが、いい映画だなって思わせてくれるいい作品ではあった。そりゃもっと人生とは?生とは?死とは?という事を重厚に荘厳に描ききった映画はあるけれど身の丈にあった宣伝と落ち着いた雰囲気が結果的に高評価を呼んだんじゃないかな?その後に続く草なぎ君の「僕生き」シリーズにもつながる感じもあるし。そういう作品だからこそ、お客さんが見に行ったわけじゃないかと。ちょうど殺伐とした心に一抹の清涼感が残る、そんな感じの映画だった。とはいえコレ以降、泣かせと別れの映画が氾濫したのはやはり功罪の罪の大きい部分だろうと思う。猫も杓子も全部そうなったんだから。泣かせの映画を作るなとは言わないが当たれば右へ倣えのその姿勢は改めないと業界が先細りするだけだと思う。
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