張り詰めた緊張と怪演の応酬!映画『爆弾』レビュー:佐藤二朗が魅せる「取調室」の極限バトル-Web-tonbori堂アネックス

張り詰めた緊張と怪演の応酬!映画『爆弾』レビュー:佐藤二朗が魅せる「取調室」の極限バトル

2025年11月29日土曜日

crime movie

X f B! P L

 先日、とある映画を観てきました。その名は、『爆弾』。鑑賞後、劇場を出る足取りが重くなるほどの、深い衝撃と興奮が胸に残りました。

 この作品、事前に聞いてはいましたが、その核となるのはまさしく主演・佐藤二朗の「怪演」です。そして、物語の大部分が取調室という密室で展開されるにもかかわらず、全く飽きさせない、むしろ息をのむような緊張感が最後まで持続する稀有なサスペンスでした。

 今回は、この『爆弾』がどのように観客を惹きつけ、何をもって「なかなかの作品」と呼べるのか、それでは簡単なあらすじの後にその魅力について語りたいと思います。

令和最大の衝撃解禁! 映画『爆弾』予告 2025年10月31日(金)公開/ワーナー ブラザース 公式チャンネル/YouTube


このエントリはBlueskyのポストを基にGoogleチャット型AIGeminiで生成したものにさらに文章を(あらすじとキャストの部分)を加筆したものです。

🚨 イントロダクション:静寂の中で炸裂する「爆弾」|謎の男が仕掛ける恐るべき仕掛け

 酔って酒屋の前で暴れた男が野方署に連行されてきた。男はスズキタゴサクと名乗り記憶が無いという。ただ霊感めいたものがあり、今から一つ何かが起こりそうだと聴取する刑事、等々力に告げる。タゴサクはどこかで何かが爆発するというのだ。果たして時間になった時、秋葉原で爆発が起こった。タゴサクの予言が的中したことで爆弾事件の関係者、重要参考人として警視庁捜査一課から清宮と類家の二人がやってくる。聴取を始める清宮に対し謎かけをだすように関係ない話をするタゴサク、しかしその話はヒントだった。それに気が付いた類家の推理により新聞配達所にあるバイクに仕掛けられた爆弾が発見される。だが爆弾はまだ他にもあるとうそぶくタゴサク。完全に警察は翻弄される中、明晰な頭脳を持つ類家はタゴサクの話から突破口を見出そうとする。果たして爆破は阻止されるのか?はたまたタゴサクの企みは完遂されてしまうのか?取調室という密室で緊迫する戦いが始まる…!


🎭 圧倒的な「密室劇」:取調室というリング

 『爆弾』というタイトルから、派手な爆破シーンやアクションを想像するかもしれません。しかし、この映画の「爆弾」とは、物理的なものだけでなく、登場人物たちの心理、そして物語の根幹に仕掛けられた驚くべきトリックを指します。

 映画の主な舞台となるのは、被疑者であるスズキタゴサク(通称・タゴサク)を巡る取調室。警察署の一室で、タゴサクと、彼を取り調べる刑事たちとの間で繰り広げられる“言葉の攻防”こそが、この映画の心臓部です。

👤 佐藤二朗の「タゴサク」:一筋縄ではいかない被疑者

 佐藤二朗が演じるタゴサクは、見た目はごく普通の中年男でありながら、その内側には誰も計り知れない闇と、特異な知性が潜んでいます。彼が口にする言葉一つ一つが、刑事たちを、そして観客を煙に巻き、翻弄します。

「ボクは爆弾なんて仕掛けていませんよ」

 そう言いながらも、彼が持つ特異な能力(詳細はネタバレになるため避けますが)が、事件の全貌を複雑怪奇なものへと変えていくのです。佐藤二朗は、ときに狂気じみた眼差し、ときに子供のような無邪気さ、そしてその裏に隠された冷酷な計算を、絶妙なバランスで表現しています。彼の表情筋のわずかな動き、声のトーンの変化だけで、観客はタゴサクの深淵な心理の渦に引きずり込まれます。


🔎 「周りの動き」が支える物語の奥行き

 物語の核は取調室ですが、この作品が単なる「密室劇」で終わらないのは、取調室の外で動く人々の描写によって、ドラマに奥行きとリアリティが与えられているからです。

タゴサクと対峙するのは、野方署の刑事たち。そして、彼らの上に立つのは本部から派遣された類家や清宮といった警視庁捜査一課の精鋭たちです。

警察内部の軋轢と対立: 現場の刑事たちの直感と、本部組の論理やプライドがぶつかり合う様子が、緊張感をさらに高めます。捜査方針の違い、手柄争い、そして何よりもタゴサクという前代未聞の被疑者への対処を巡って、それぞれの思惑が交錯します。

タゴサクを巡る人々: 事件の被害者や関係者、そしてタゴサクとつながりのある人たちの過去など、取調室の外での出来事が、タゴサクの言葉の真偽を確かめる重要な鍵となります。

 これらの「周りの動き」が、まるで一本の太いロープを編み上げるかのように、取調室でのタゴサクと刑事たちの攻防と絡み合い、物語全体を強固なものにしています。静と動、内と外のコントラストが見事に機能しており、観客は多角的な視点から事件の真相に迫る追体験をすることになります。

💡 知性と理性、そして「異質さ」:山田裕貴が演じる類家の面白さ

 このタゴサクに相対し、捜査を主導する捜査一課から来た刑事、類家を演じるのが山田裕貴です。

 山田裕貴といえば、熱血漢やアウトロー、あるいはコミカルな役どころで知られていますが、この類家は、これまでの彼のパブリックイメージとは一線を画すキャラクターです。常に冷静で、感情をほとんど表に出さない明晰な頭脳を持つエリート刑事。その知性はタゴサクに匹敵するほどで、彼らのやり取りはまさにトップレベルの知能戦です。

 そして何より類家の面白さは、その異質な立ち位置にあります。タゴサクの思考を読み、その特異な能力の本質を理解しようとする類家の姿を見ていると、ともすれば「彼はタゴサク側、つまり常識の外側に立つ人間でもおかしくない」と感じさせられます。にもかかわらず、類家は「こちら側」(警察・正義の側)に留まるという強い意思を持ち続けています。この、知性ゆえの異質さと、組織人としての理性との間で揺れる、綱渡りのようなバランス感覚こそが、類家というキャラクターの最大の魅力であり、山田裕貴さんが静かに、かつ説得力を持って表現しています。

 実際に山田裕貴さん自身もインタビューなどで、類家の思考回路やストイックさに「自身と近い部分がある」と語っており、役柄への深い共感が、その冷徹な演技にリアリティを与えていることが窺えます。

ニュースソース: [山田裕貴、最新映画の役作りで「一つだけ残念なことがあって…」ビジュアルや衣装にこだわった『爆弾』で刑事役(1/2)(※リンク|ウォーカープラス |)]


🌑 事件の「底」に触れる視点:染谷将太が光る等々力の良さ

 類家が「頭脳」と「構造」から事件の真相に迫ろうとするのに対し、もう一人、重要な役割を果たすのが、野方署の刑事・等々力を演じた染谷将太さんです。

等々力は、類家や本部のエリートたちとは違い、事件の下に横たわる「人の悪意」や「業」といった生々しい感情に、最初から捜査本部や同僚とは違う視点で関わり続けます。派手さはありませんが、地道な捜査と、タゴサクという異質な存在に対する素朴な困惑と向き合い、彼自身も関わるある過去と向き合いつつ本質を探ろうとします。それは彼がかつて野方署で起こったスキャンダルに関係していることに起因するのですがそれ以上はネタバレにつながるのでここまでにしておきます。

 染谷将太さんは、その独特の空気感と繊細な表現力で、等々力というキャラクターに人間的な深みを与えています。類家の超然とした知性と対比されることで、等々力の地に足の着いた感覚、いわゆる刑事の勘が際立ち、また本部で終始タゴサクと対峙しないので「私たち観客の視点」に近い、共感を呼ぶ存在となっています。この対照的な二人の刑事が、それぞれのやり方でタゴサクに迫っていく構図が、『爆弾』の群像劇としての面白さを格段に高めています。

それ以外にも光るキャラクターたち

 NHK朝ドラ『虎に翼』で主演した伊東沙莉が野方署の地域課に所属する警官として『ライオンの隠れ家』に自閉スペクトラム症の青年役を好演し注目を集めた坂東龍汰とコンビを組んで出番は多くないものの爆弾によって振り回される現場の警官としてまたクライマックスでも重要な役割を果たします。類家の上司、清宮には渡部篤郎。これまで何人もの刑事役を演じてきた渡部は冷静沈着にして出来る人物なれど底知れぬタゴサクに徐々に侵食されてしまう様を演じており前半部の見せ場を作っています。また等々力とともに最初にタゴサクの事情聴取に立ち合い取り調べでも彼の監視をしながらもタゴサクに取り込まれていく刑事伊勢を筧一郎とバランスのとれた良いキャスティングでした。



🎯 結末への「収斂」:緻密に計算された群像劇

 『爆弾』の真髄は、この緻密に張り巡らされた伏線と、異なる視点を持つ登場人物たちの行動が、一つの結末に向かって見事に収斂していく点にあります。

 タゴサクの言葉、刑事たちの捜査、警察組織の動き、そして過去の出来事...。一見バラバラに見えたピースが、物語が進むにつれてパズルのように組み合わさっていきます。

 特に終盤、タゴサクと刑事たちの攻防がピークに達する瞬間は圧巻です。張り詰めた緊張の糸が、プツンと切れるのか、それとも予想外の形に結びつくのか。観客は、ただただその結末を固唾をのんで見守ることしかできません。全ての登場人物の「視点」と「行動」が、意味を持ってラストシーンへと繋がっており、その構成の巧みさには舌を巻きます。単なるサスペンスとしてだけでなく、複雑な人間ドラマとしても、非常に完成度の高い作品でした。


🎬 そして、思い出された伝説の「怪演」

 さて、この作品を観終わった後、私の中でどうしても頭から離れない比較対象がありました。それは、観賞前にXで見かけたあるポストです。

 それは「佐藤二朗のタゴサク演技は、松田優作の『野獣死すべし』のリップ・ヴァン・ウィンクルを彷彿とさせる」

 正直なところ、観る前は「いや、そこまでオーバーな比較はないだろう」と思っていました。松田優作の『野獣死すべし』といえば、狂気と虚無を抱える伊達邦彦を演じた、日本の映画史に残る「怪演」の金字塔です。しかし、『爆弾』を観てタゴサクの異質な存在感を目の当たりにした瞬間、その比較が、単なる大げさな表現ではないことを悟りました。

 タゴサクは伊達邦彦のように自ら武装強盗を起こしたりするような激しい狂気を発するわけではありませんが、その底知れない異様さ、社会の常識から逸脱した存在感、そして相手を試すような冷たい知性は、確かに優作が演じた、あの常軌を逸したキャラクターの「系譜」に連なるものを感じさせました。

 佐藤二朗は、優作の役柄とはまた違ったアプローチで、現代の日本映画における新たな「怪演」のマスターピースを打ち立てたと言えるでしょう。


💡 観る者を試す、衝撃のサスペンス

 映画『爆弾』は、佐藤二朗さんの圧倒的な存在感を核に据えながら、取調室という限られた空間から世界へと広がる緻密な群像劇であり、観客の推理力と洞察力が試される極上のサスペンスです。

  • メインの魅力: 佐藤二朗 vs 警察の緊張感あふれる言葉の攻防。
  • 構成の妙: 取調室の内外で動く人々による多層的な物語。
  • 残る余韻: 狂気と知性が交錯するタゴサクのキャラクター。

 結果として、私の脳内は完全に松田優作の『野獣死すべし』の記憶が呼び起こされ、「あの作品をもう一度観たい!」という強い衝動に駆られてしまいました。これは、『爆弾』が持つ異様なエネルギーが、鑑賞者にもたらした連鎖反応と言えるかもしれません。

 『爆弾』をまだ観ていない方はまだ上映しているスクリーンがありますので、この極限の密室サスペンスと、佐藤二朗さんの怪演を、ぜひ劇場で体験してみてください。

※映画が面白かったら是非原作も。

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