ファイブスター物語/FSSコミックス第17巻インプレッション/感想 『超帝國、血の道標』【ネタバレ注意!】-Web-tonbori堂アネックス

ファイブスター物語/FSSコミックス第17巻インプレッション/感想 『超帝國、血の道標』【ネタバレ注意!】

2023年3月11日土曜日

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 『ファイブスター物語/F.S.S』第17巻発売されました。tonbori堂は買い求めいませんがグッズ付きのSPパックも星団民(F.S.Sファン)の手元に続々と届いているようで何よりです。ということでまずはファーストインプレッションとしては「スルスル読める!」って事です。連載中は短編、中編エピソードの羅列的にも思えましたが今後展開も含めた大事な話もあってこれは重要なんだなと感じていましたが一つの章としてまとめられているとカイエンの遺した血と超帝國、そしてカイエンの遺児たちが指し示す魔導大戦終結への道標であると改めて思いました。ということで第17巻の気になるところ、行ってみましょうか。

ファイブスター物語/F.S.S17巻/永野護著
ファイブスター物語/F.S.S17巻/永野護著 ©EDIT/KADOKAWA刊


※このエントリは『ファイブスター物語/F.S.S』」第17巻の内容に触れておりますので【ネタバレ注意】です。何卒よしなに😌

今月号の感想はこちら。(リンク先は2023年4月号の感想です)

COVER/表紙

 これに関してはまさか、まさかのでしたね。ってこの取り合わせはいったい何を意味するのか?この世にいない者と壊れたファティマ。明らかに背景はあの場所(詳しくは今月号の連載をお読みください。)でありますが…いわゆるイメージを膨らましていく類の抽象的なカバーイラストとしても意味深なカバー画です。


 タイトルは「Silurian period Woods」Google翻訳にかけると「シルル紀の森」と出ました。シルル紀とはジュラ紀などの中生代よりもずっと昔の古生代にあたる時代。確かにあの場所はそういった原初の森のような感じがありました。魔太子センタイマが産み出したあの場所にも似ていた。特に大きな意味はないのかもしれないけれど…気になる取り合わせです。

中扉/J型駆逐兵器/ツァラトゥストラ・グローサー・デトネーター

 カラーリングがヤクト・ミラージュ/オレンジライトの頃のような色になっています。GTMは発光装甲なんで装甲色は大きな意味はないのかもしれないけれどマゼンタのようなJG1よりこちらのほうがより「イェンホウ/炎砲」らしいかなと。ここはまだクリス(永野護)の中でしっくりしていないのかもしれません。連載時先にグリーン・レフトが登場し、ヤクト(J型)といえばグリーン&オレンジとホワイトの警戒色が刷り込まれていることもありまだまだ色変わるかもしれないかも知れませんね。

オモラルド?サンサ?

 キャラシートでSPK隊のハル総長のお名前がオロダムド・ハルからオモラルドになっているのは誤植なのか変更なのか?それとホルレ監査官の名前もローラからサンサへ。サンサっていうと『装甲騎兵ボトムズ』の激戦地で人の住めぬ荒野になってしまった惑星サンサを思い出します。ローラっていう名前も悪く無かったけど山椒大夫だしサンサになったのかな?

大帝≒大統領

 クラーケンベール・メヨーヨ大帝はツァ・ベール・ハロルド・マリダシオ1世となり統一カステポー連合の初代大統領となるそうです。よく名前が変わるのは『ファイブスター物語/F.S.S』あるあるなんですけれど大帝もまだまだ出番多そうですね。


本編/カーマントーの灯火

 目覚めたマグダルとこれまであまり描かれる事が無かったジョーカー星団の宇宙の民(イオタのジャコーやジャージャー姫ことタイトネイブ、錫華、ダイアモンドを通じてしか知られていなかった宇宙の民、そしてミノグシアからの難民と資源採掘の最前線であるカーマントーを描くことによりジョーカー星団の裏側、繁栄を支える人たちにもスポットが当たったかたちになりました。基本的には『ファイブスター物語/F.S.S』は騎士とファティマ、そしてロボット(GTM)のお話で主人公は神様、おとぎ話なんですがそれでも人を描けばやはりそういった場面は不可欠となってくるかと。そこに超帝國の血統でありカイエンの遺児たちが絡んでいくといっても主にマグダルがミノグシアの人々のみならずカーマントーをも含めたところでの経験を積んでいくのは今後、詩女を譲りながらもユニオの名を継ぐものとして人々と寄り添うために必要なのだろうと今更ながらに感じたし、それとともにデプレとマキシの兄弟がマグダルのためにというのも一見胸熱な展開ですがそれぞれの業の深さもまた露になるシークエンスでしたね。このあと姉弟たちが再会するのはヨーンのエピソードが終了後になると思うのですんなりとはいかないでしょう。ローラ改めサンサ・ホルレ監査官のあの動揺の後何をしでかすかも気になるし。


 でも最後のログナーとイエッタの正体(モナークであり素子姫である)までを明かしているのも含めて魔導大戦ってやはり超帝國アッセルムラトワ・ディスターヴからの因縁をも含めて超帝國の血が物凄く関わっているなと。炎の女皇帝の元にログナーが剣客としていたのはヴィーキュルとの戦いの事もあったんでしょうがモナーク・セイクレッドを求める炎の女皇帝を監視するという意味合いもあったんでしょうし、詩女は詩女原母であるユニオ3すなわち炎の女皇帝。マグダルはその詩女であり時の詩女としてこの後も星団を見守っていきます。そのための道標のようなエピソードだったなと改めて強く思いました。

スリーブノート

 今回、既出の情報もアップデートされておりジョーカー星団の四つの太陽系の図が新たに記され今まで名前のついていなかったアステロイドベルトやカイパーベルトのような星屑の集まりにもそれぞれ名称が付いたのは宇宙でのエピソードも増えてきたからだろうと思われます。それ以外にもミラージュのガーメントスーツ、バーガ・ハリ・ダンダグラーダの解説と背面のキャラクターシート。そして、まさかの(コラッ)グスコ・グルゥの解説&キャラシートが(笑)来歴はジュノーのスーロウサ宇宙騎士団の隊長だったとか。もっともイオタのような宙域を警備する自警団というよりその頃から海賊のような非合法活動にも手を染めてたようで私掠船のキャプテンみたいなものかなと想像していたのは「中らずと雖も遠からず」ってところのようです。ちなみに1月号でもしっかりジャコーに若ってイオタに馴染んでましたね(笑)適応力高い。

18巻は『緋色の雫』

 ちょうど今月号で終わった『緋色の雫』が18巻相当になると思われますが、さてDESIGNS7が先になるか?もしかすると「がんばれエストちゃん」での通りDESIGNS8が先になるか(笑)それはそれで如何にもクリスらしいけど…。18巻は話はストレートなんですがまとめて読むとまた違った想いが立ち上がって来そうな予感があります。そうそうこのエントリをアップ後次の日曜に新潟国際アニメーション映画祭でゴティックメードの上映プラス井上伸一郎、永野護、川村万梨阿のトークショーがあります。実はこのアニメーション映画祭、めちゃくちゃ凄いです。tonbori堂も金と暇があれば😅いやお仕事21日休日のため前倒しスケジュールでいけないんですよね。大友克洋、新海誠、犬王、スラダンに『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』など幅広く良質な作品とコンペティションも開催され審査員長には押井守が務めるという。これが最初で最後ではない意気込みもディレクションを務めるまもしんのしんの字、井上伸一郎氏の意気込みもあるので歴史の始まりを観に行かれる方々その場でしっかりと詩女様の都行きを楽しんできてください。

公式サイト|新潟国際アニメーション映画祭

でも17巻発売に併せてドリパスでも復活上映は欲しかったかな😓

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