マルチバースの扉は開かれたVol.3|ホワット・イフ…?/What If…?感想/考察【ネタバレ】-Web-tonbori堂アネックス

マルチバースの扉は開かれたVol.3|ホワット・イフ…?/What If…?感想/考察【ネタバレ】

2021年11月1日月曜日

anime MARVEL

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 「ホワット・イフ…?/What If…?」の感想、考察も第3回。残すところ後2回なんですがこの回で取り上げる第5話と第6話とりわけ第5話はアメリカ人大好きゾンビ映画です。もっともゾンビ映画の大家であったジョージ・A・ロメロ監督の最初の作品は『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』、もともとはリビングデッドつまり生きている死体と呼ばれていたんですね。でも第2作目の『ドーン・オブ・ザ・デッド』の公開時、ハイチの言い伝えにある呪い師が死体を操る話に操る死体をゾンビと言うことから『ゾンビ』が海外タイトルにくっつき、さらに邦題つけるときにその「ゾンビ」だけをピックアップした邦題であったため日本ではこの名称が一般的になりました。ちなみに海外でもそれで通じるようですがまあそれだけゾンビってのが世界中で通用する単語になっているという、これは余談です😅では第5話と6話の気になるところいってみましょう。


"Zombies" Official Clip | Marvel Studios' What If...? | Disney+|YouTube

※本編内容に触れておりますのでネタバレ注意とさせて頂きます。

※前回のエントリ→ マルチバースの扉は開かれたVol.2

「もしも...ゾンビが出たら?」

 ストーリーは『アベンジャーズ/インフィニティウォー』でハルク/ブルース・バナーがヘイムダルの最後の力で地球に飛ばされニューヨークのサンクタムへと飛ばされたところから始まります。ですが街の様子は何やら変です。サンクタムにも誰もおらず手近の服を着て外に出たブルースの前に現れたのはサノスの部下、ブラックオーダーのエボニー・マウとカル・オブシディアンが現れます。絶体絶命の危機に魔法のゲートから現れたのはアベンジャーズのメンバーたち。しかし何やら様子がおかしいようです。倒したマウやカルの身体に飛び付いて肉を食いちぎっている。そう彼らは生ける屍、ゾンビとなっていたのでした。


 なんといってもゾンビになってもトニーがアイアンマンスーツを、ストレンジやウォンが元の力を使うのって反則ゾンビかと思うんですがそれだけに留まりません。超強力なゾンビもいてこれはヤバいなと。生き残ったのはピーター、ホープ(ワスプ)ハッピー、バッキー(ウィンター・ソルジャー)、シャロンにカート(アントマンスコットの友人)そしてオコエです。なかなか面白い取り合わせなんですが時系列的にはシビル・ウォー後なんですかね?それにしてはアベンジャーズとしてサンフランシスコでゾンビに襲われてゾンビになってしまうという展開なんでその辺りがちょっと分からないんですが、この一件、初代アントマンであるハンク・ピム博士が妻である初代ワスプ/ジャネットを救いに行ったら量子ウイルスに脳をやられてゾンビにという事からスコットが襲われなんとかホープだけが逃げのび生き残った人を助けようといろいろ奮闘していたようでそこからピーターやオコエと出会った模様。察するにシャロンとバッキーもシビル・ウォーのあの関連でという感じなんでしょうか。面白い取り合わせではありますが。


 ゾンビの方もトニー(アイアンマン)、ウォン、ストレンジ、キャプテン・アメリカ、ホークアイにファルコンまで。オコエがファルコンのゾンビを一刀両断にしたときに相棒を倒してと言いましたがその頃はもうコンビとして認識されていたということはやっぱりシビル・ウォー後だったようです。それでも世の中もうソコヴィア協定どころではない感じで生き残るためには全員が力を合わせないといけない状況。ゾンビ映画のセオリーもいっぱい出てきてピーターは映画好きという設定がいかされていましたね。しかも映画よりもアニメのピーターはおしゃべりで快活、元気という部分がより強調されていて世界の破滅の危機でも明るさが一つの救いになる辺りこれも実写キャストでやってくれないかなって思いました。


 ゾンビ映画はハリウッドでも一つのジャンルとしてよく作られているのですがまだM.C.Uの長編映画では作られていなかったはず。是非ともお馴染みの面子がゾンビ映画でというのを観てみたくなる第5話でした。ちなみに本当に凄いのも出てくるしオチも凄いので是非ご覧いただきたいエピソードです。(好きなエピソードとしては第2話になるけどこれは「必見」エピソードってことで(笑))

「もしも...キルモンガーがトニー・スタークを救ったら?」

 第6話は『アイアンマン』の発端シーンでトニーがキルモンガーに救われた事で分岐イベントが発生するというストーリーになっています。冒頭だけだとキルモンガーいい奴?と思うんですが、命令されたものでなくおまけにオバティアがテンリングス襲撃の手引きをしていた情報を掴んで彼を記者会見で失脚させるあたりの手際はそつがなさすぎでペッパーに不信感持たれますが彼の真意は隠されたままでした。


 キルモンガーはやっぱりキルモンガーで今回の彼の陰謀はたった一人で動いたため(潜入も含め)まんまと米とワカンダを戦争状態に持ち込むことに成功してしまいます。そのやり方もこれは成功するわーってなってしまう手際の良さ。『ブラックパンサー』の時のキルモンガーよりさらの奸智に長けた感になっていましたね。特にトニーに取り入った後兵士の被害を減らしたいという事でドローン兵器を共同で開発。(このドローンが名称が「リベレーター(解放者」という名前だったり、スタイルがガンダムっぽかったり、これはトニーもしっかりガンダムって言っててガンダムもワールドワイドになったなと(笑))それの動力源としてヴィブラニウムを使おうと提案。トニーはアークリアクターの小型化をしなかった世界線になっているのでこれは上手いなと。『エイジ・オブ・ウルトロン』で登場したユリシーズ・クロウとの取引をエサにティ・チャラをおびき寄せ、取引に赴いたローズも殺害し相討ちを演出するなど悪辣さが増してるような気がします。そして事の真相を知ったトニーはキルモンガーをリベレーターで葬ろうとしますが結局返り討ち。どんどんキルモンガーの絵図の通りになっていく様は一種のピカレスク・ロマンの様相もあって何故かキルモンガーの行きつく先を知りたくなってしまいました。


 他に気になった点ではソコヴィア協定の前の話だしそもそもアベンジャーズは結成されていないのでティ・チャカ王もご存命なんですがラモンダ女王が「将軍」と呼びかけられた事。これ分岐する前のラモンダもそういう事なんでしょうか?ワカンダに攻め入ったリベレーターの大軍の前にヴィブラニウムに槍を使いティ・チャラの仇とばかりに獅子奮迅の戦いぶりを見せたのは凄かったですね。これ神聖時間軸M.C.Uにも反映されてくるんだろうか?と気になりました。


 最後はペッパーのオフィスにシュリが現れキルモンガーの玉座もやがてという終わり方でしたがキルモンガーってヒーローサイドでも行けそうな高いスキルを持つだけに今回はヴィランのままの彼でしたがもし彼がヒーローに目覚めたらという「ホワット・イフ…?」も少し見てみたい気がしますね。

次回は

 第7話と第8話、そして最終回も続けて描きたいと思います。実は第8話と最終回は事実上繋がった物語なので。そして最終回に相応しいエピソードになっているのです。また第8話もある作品の文字通りの『ホワット・イフ…?/What If…?』となっており最終回にもつながるというなんとも贅沢な作り。ここまで『ホワット・イフ…?/What If…?』を観てきたならばその凄さに気が付くはず。ということで次で最後となります。よろしくお願いいたします。

※マルチバースの扉は開かれたVol.4アップしました。

マルチバースの扉は開かれたVol.4|ホワット・イフ…?/What If…?感想/考察【ネタバレ】

マルチバースの扉は開かれたVol.4|ホワット・イフ…?/What If…?感想/考察【ネタバレ】

ディズニープラス独占配信マーベル・スタジオ製作『ホワット・イフ…?/What If…?』第7話と第8話そして最終話の感想と考察です。【ネタバレ注意】です。

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