原作の第3話、第4話相当にあたるエピソードであるところの第3話。ますますヒートアップ。そして本筋のアニメ制作にまずはパイロット(実績のための試作品)作りを部費獲得のための生徒会でのプレゼン込みという事で取り掛かる様が描かれました。今回は日常のドタバタ?と思わせ実はツバメのアニメーションへの想いが語られる重要回でもあり、3人の個性が生き生きと活写された回になっていましたね。なんというか、あっという間に終わった感じで第4話が待ち遠しいです。
映像研マーク
なんといってもアバンの映像研マーク。これ買った第1巻には無いんですよ!2巻以降にでてくるのかな?でも屋号というかマークは必要ですよ。「俺は、俺の旗の下に、自由に生きる。 byキャプテン・ハーロック/©松本零士」な訳ですよ。それに20世紀FOX、スコットフリー、ルーカスフィルム、ワーナーブラザーズ、MGM、ユニバーサル、はいそうです、作品の前にはこういうの要りますよね( *´艸`)そういえばこの『映像研には手を出すな!』の制作スタジオ、サイエンスSARUもyoutubeにアップされているトレーラー(予告編)の頭にコーポレートマークが入っていますよね。WBのマークの後にサル?が歩いてるのが。
映像研マークも、浅草氏が映の部分が歩くというのを言ってましたけどこのトレードマークを活かす前にまず実績作りを。学校側に映像研はアニメを作る事がバレてしまった事で早急に映像研の実績を作らないといけない事になった訳ですが、前回の詭弁ではって案外アレでtonbori堂は押し通せるのと違う?って思ったんですがね、金森氏は本当にクレバーですな。まあこれがお金を産み出す活動というのも大きいんでしょうが(笑)
映像研の災日
漫画第1巻の4話にあたるエピソードがその後展開されるんですが、金森氏の浅草みどり評が面白い。ツバメが浅草氏が外壁修繕を買って出た事に感心するんですが(この時金森氏が、誰かを称賛する導入で話し出す人が嫌いというのも面白いんですが、まあそれはおいおいと)そこで金森氏は浅草氏を利己的と評する訳です。理由は簡単、それが楽しいから。極めてマニア的だと思うんですが利己的と評しながらも金森氏もツバメも浅草氏をダメだとは思っていない。利己的という言葉はどちらかと言えばネガティブに使われがちですが、それを短所とするのではなく長所として捉える。操縦法というとこれまたイメージが悪いですが、人の動かし方を肌で知ってるし付き合い方もぶっきらぼうだけど金森氏、人を良く見て適材適所、才能を腐らせず活かそうとする辺りいいなと思いました。もっとも浅草氏やツバメのこだわりには全然興味が無いし、それを強要というかそれには安易に同調しない部分も(乗ったりはするけど)いい感じですよね。
屋根の修理を宇宙船の船外活動に見立てるのが漫画よりも動きがある事と、デブリと称して雹が降ってくるシーンに絡めたのも面白いですよね。動きがダイナミックになったし金森氏が突破するシーンまで妄想込みにしてたのもド派手で良かった(そこが後半につながってくるんですが。)大雨とか雹とか、芝浜高校や浅草氏の住む団地とか背景が凄くきになりますよね。がっつり説明されないけれどある意味、コナンに出てきた未来の地球っぽさが(テクノロジーは少し今より進んでるけどまあそれよりはみたいな、『攻殻機動隊SAC』に近い感じの、ただ義体は普及してなさそうな?いや分からんけど)そこかしこに感じられます。
そして藤本先生から生徒会主催の予算審議委員会のお知らせを貰って、まずはそこで一発かます事になるという前半部分でした。
手間を減らして派手にしろ!!
ああ、これどっかのプロデューサーがいいそうだなあっていう(笑)これは原作第5話のタイトルですが後半はこのエピソードがメインです。予算審議委員会で部費獲得のアピールのためとにもかくにも1本のアニメーション(短編)を作る流れで学食で作戦会議。部室を直すときより真剣なのが面白いですね。やはり重要な事は飯を食いながら決まる!そこでツバメはちゃんとしたものを作りたいと駄々をこねますが時間が無いとピシャリ。そしてネタ元は浅草氏の書き溜めたネタ帳からひねり出す事になる訳ですが背景はブレードランナー風味ではなく立方体の寄せ集めた前世紀の遺跡感のある背景をチョイス(動かすのに労力が比較的少なそうなので。)そしてさらに浅草氏がネタとして投入したのが豆タンク(懐かしい、もはや死語)個人防衛戦車と名づけられていましたが、漫画第1巻とは違うギミックが一つ付け足されそれも映像のアクションに貢献しているのは見逃せません。戦車砲ってのは発射するとき砲塔内で尾栓がライフルで言うボルト、セミオート拳銃で言うところのスライドのようにスライドしてガス圧や反動を吸収したりするんですが、この個人防衛戦車(PDT)は砲塔がブローバックして起き上がりこぼしのように動くんですよ。見た目も鏡餅っぽいし動きがまるでチョロQ、なんか士郎正宗の『ドミニオン』でてくる警察用小型戦車ボナパルトを思い出しましたね(笑)
そこで浅草氏の妄想からの爆発をツバメが出来るかどうかを問う金森氏に対してツバメがやりたいのは「アニメーション」動きの追求な訳です。あれです、宮崎監督が鳥の動きをチェックして、全然羽ばたいてるように見えないよとアニメーターにダメだしして、もう辛抱たまらんから全部書き出すというあれ。『なつぞら』ではなっちゃんが動きを真似てましたね、ああ懐かしい(笑)動きを追求したいタイプですが少ない枚数でもいかに動きを伝える事が出来るのか?カメラワークなどなどツバメのこだわりをどう映像に定着させていくのか?これは物語を通じての大きな課題になりそうな予感が(なんせ最初の作品からして5分が3分に。そして手間を減らしてですからね)ただそこからのヒロイン、ガスマスク、そして世界観の決定からの動かし方、爆発を派手に(一つ書いてそれをコピー)、背景を流す、ためにバンク。カットインからのアップ。演出も動きに合わせて設定追加などなど流れるように決まっていく様はいやこれ本格的に凄くない?ってなるのに十分すぎるものが(そりゃプロが書いてるんだもの(ヲイヲイ)でも動き出す様が観れるってのは本当に凄いですよね。これは予算審議委員会楽しみですよ。その前に地獄の作画タイムが待ってる訳ですけど(ヲイ!ということで第4話も今から無茶苦茶楽しみです。
©2020 大童澄瞳・小学館/「映像研」製作委員会
※『映像研には手を出すな!』第1巻(kindle版/Amazon)
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