GoodbY2019、YEARofAKIRA&BLADE RUNNER、AKIRAとブレードランナーの年の終わりに。-Web-tonbori堂アネックス

GoodbY2019、YEARofAKIRA&BLADE RUNNER、AKIRAとブレードランナーの年の終わりに。

2019年12月31日火曜日

anime movie SF

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 ということで2019年も暮れようとしています。大掃除自体は昨日のうちに済ましたんですが実家に親戚が集まるという事でいろいろガタガタしています。今はちょっと落ち着きましたが。という事でこのエントリも下書き無しの一発勝負で書いてます。バックアップとってないのでブラウザ飛んだら多分また文章変わるかもしれません(笑)前にも言いましたけどエキブロ始めた時はそれでずっと書いていたんですが考察系、解説系エントリはそういう訳にもいかないので下書きバックアップとってからが自らのテキストのスタンダードになりました。

ブレードランナーとAKIRAの映画パンフレット
ブレードランナーとAKIRAのパンフレット

 で、2019年と言えば『AKIRA』と『ブレードランナー』の設定年です。あのような東京、一度壊滅し東京湾にネオ東京が作り出され荒廃し五輪スタジアムがつくられている東京、そして陰鬱な酸の雨が降るロサンゼルスは結局出現はしていませんが、近年明らかに天候はおかしいし温暖化対策にといってもアメリカの大統領はそんな事は無いとパリ協定から脱退すると言っています。いっそのことAKIRAのような世界やブレードランナーのような世界になっていたら…まあそれはそれでディストピアですが。どんなところでも人は生きねばならぬ…そんな事を思いつつ2019年も終わりそうです。

AKIRAの世界とオリンピック

 『AKIRA』では翌年に東京五輪が開催予定でスタジアムなどの建設が急ピッチで行われているという設定でした。偶然とはいえこの事は今年散々あちこち、Twitter界隈、ネットニュース界隈で言及されていたので『AKIRA』を知らない方もご存知の方がいるかもしれません。でもtonbori堂のように漫画を読んで劇場版アニメ映画も観た人間にとってはまさに青天の霹靂のような出来事でいろいろ思うところがありました。

AKIRA原作漫画全6巻|講談社|大友克洋著©大友克洋/マッシュルーム

 そうですね、ノストラダムスの大予言は外れたけど、2019年そう来たかって感じでしょうか(笑)まさかの2020TOKIOオリンピックでも決まった時はすっかり忘れていましたけどね、でもAKIRAイヤーが近いって事でアニメの放送があったりTwitterで話題に出たりで思い出して久しぶりに読んだわけです。やっぱり最後まで読んでしまいますね。面白い、というより好きですね。異能力を持った者の戦い。持てる者と持たざる者の対立。欲望、希望、未来、矜持、いろいろ詰め込まれた作品でした。破たんするか、大友さんのこの作品の元になったファイヤーボールのように投げっぱなし爆発エンドもあり得たのにあそこに着地できたのは劇場用アニメを制作したからかもしれません。今年に入り原作漫画をベースとした再アニメ化が発表となり、大友さんの新作アニメも発表となりました。製作はサンライズ。同時に新作も発表されたのでまたいろいろと動きそうな予感があります。そういう意味でも2019年は終わっても2020に向かって次のステップが動きそうです。

ソース|「AKIRA」新アニメ化プロジェクト、舞台となった“2019年”に発表! 大友克洋監督の新作映画も制作決定 | アニメ!アニメ!

ブレードランナー2019

 ブレードランナーに関していえば一昨年続編となる『ブレードランナー2049』がドゥニ・ヴィルヌーブ監督によって製作された訳ですが、現実には空飛ぶ自動車は実用化されていないし、酸性雨がずっと降る世界になってないのは喜ぶべきだと思います。とは言え『ブレードランナー』が後発のアニメや同種のSF映画、果てはコミックス(アメコミ)、小説、漫画にまで広範囲に及ぼした影響はAKIRAともに大きく、やはり2019を語る時はずせない作品です。あのロスの夜景はエッチングされた銅板に光ファイバーで点灯させて撮影したとか(何かで読んだのでうろ覚えですが)CGを使っていない撮影であそこまでのビジュアルを提供した事で『2001年宇宙の旅』とともに歴史に残る作品になったと思います。基本的にはファム・ファタールと男の逃避行に終着する物語なのに、ライバルとして登場するレプリカント、ロイ・バッティ(演じるは先ごろ亡くなったルドガー・ハウアー)彼の独白も含めてその存在感は主人公デッカードをもしのぐものがありました。デッカードはどちらかというとブラスター込みで思い出す感じです(コラッ)

Fullcock 高木型 弐〇壱九年式 爆水拳銃 通常版
Fullcock 高木型 弐〇壱九年式 爆水拳銃 通常版 |デッカードブラスター

リドリー・スコットも『エイリアン』やこの後松田優作を起用した(しかも遺作となった)『ブラックレイン』最近では『コヴェナント』『オデッセイ』など御歳82歳ですがその創作意欲はまったく衰えていません。ただ『ブレードランナー』続編に関してはドゥニに任せていましたがドゥニはブレードランナーの世界をしっかりと継承し自分の色もしっかりだしていましたね。2049も好きな作品となりました。ポリススピナーやコンセプトデザインを起こしたシド・ミードもこの映画で知った名前です。ちょうど今朝、訃報が入ってきたのもなにか運命めいていますが…。こうなるとシド・ミード展行っとけばよかったなと後悔しきりです…。

エンド・オブ・2019

 AKIRAもブレードランナーも設定年が2019年、奇しくも1982年に連載が開始し映画は公開されたんですが『ブレードランナー』がちょっと早いのでというのはあるものの、この当時はまだ2019年というのは近未来でした。映画にしろ漫画にしろ地続き感を出すにはちょうどいい未来だったのです。でもフライングプラットホームやレーザーライフルはもしかすると実現している?かでもそれが飛び回り戦場で使われてはいませんし、レプリカントが人間の代わりに労働に就き、人は外宇宙にはまだ飛び出してはいません。ましてや空飛ぶクルマはコンセプトが出ては消えているような状態です。


 だからと言ってこうなっていないと悲観するものではないし、なによりこの2作品はどちらかといえば未来はディストピアであると標ぼうしているので今のところそこまではディストピアではない…のかな?どちらにしてもあの世界からは隔たりがあります。でも今後どちらかで描かれたような世界になるやもしれません。そういう未来がいいのか?明るい未来がいいのかは我々次第でしょうが。でも提示された未来世界のビジュアルインパクトを超える作品が未だ出ていない事にもこの2本の作品の凄さを改めて感じます。


 2019は終わってもこの2本の作品は永遠に語り継がれていく2本と思いますが去り行く2019年を惜しみつつ今年最後のエントリとしてこの映画の事を書いてみました。やっぱりこの作品はどちらもエヴァーグリーンとしてずっと大事にしたい2本です。2020年になってもこの後もずっと事あるごとにこの2作品の影響を感じつつあれこれ作品をみる事になるかと思います。2020年はこれを超えてくる作品が出る事を祈りつつ皆さまよいお年を。

©1988マッシュルーム/アキラ製作委員会

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