M.C.U、アベンジャーズシリーズ最新作、そしてすべてに決着を付ける1作。『アベンジャーズ/エンドゲーム』観てきました。【ネタバレ注意】とタイトルに入っていますが、なるべくクリティカルなネタバレは入れずに書き進めたいと思っています。
ですがその他M.C.U21作品についてのネタバレはある感じになってくると思いますので、そこは何卒宜しくお願い致します。というよりそれらを知っている前提な事もありますので何卒平にご容赦を。インフィニティ・ウォーの時にも書きましたけど『サノスは沈黙を求める』そして今回はキャストによるネタバレはやめてねっていうCMムービーも流れています。ですので作品を観てから読んでいただけば幸いです。
まだ観ていないあなた、そうそこのあなた、今すぐシネコンへ行っていただければありがとうしかありません。マーベル・シネマティック・ユニバースの集大成にして到達点であるこの作品をぜひスクリーンで(出来れば大きめで)体験してください。
ナノ・ガントレット/インフィニティ・ストーンを使うためのアイアンマンM54のナノテクで作られたガントレット。/マーベル展にて撮影。 |
※では本文前に、もう一度、『できうる限り是非、本編観に行ってからこの先を読んで下さいm(__)mよろしくお願いいたします。』
ザ・デイ・アフター
物語はインフィニティ・ウォー後の世界です。そしてそれが前半のトーンを支配しています。どんよりとした帳が降りたような世界。サノスはその狂った大望、世界に均衡と安定をもたらす。そのために世界の半分の生命体を葬るというとてつもない考えです。このままでは世界はやがて人で溢れかえり、争いや飢餓が蔓延し緩やかな死をむかえてしまう。
だからこそ自らが絶対者となりその不均衡を正し世界に均衡をもたらすと強く決意しているのです。だからこそテッセラクト(4次元キューブ)を狙って地球を襲いもしました。(実際はロキにやらせましたが『アベンジャーズ』)そこからインフニティ・ストーンをとうとう自分で集めるために動き出したのが『インフィニティ・ウォー』でした。
ストーリーはそこから始まります。愛する人やかけがえのない人たちがいきなり灰となって消えてしまった世界。生き残ってアベンジャーズたちはサノスを見つけ出しインフニティ・ストーンでこの世界を取り戻すためにアベンジするのがこのエンドゲームの骨子です。そこからああやって、こうやって、そうやってとなるわけですがそこはスクリーンでご確認ください。ただ一つネタバレをすると前々作『アントマン&ワスプ』で量子世界に取り残されたスコット。予告編でも登場した彼がカギを握ることになります。
クリント・バートンとナターシャ・ロマノフ
生存しているアベンジャーズ、このうちの元S.H.I.E.L.Dエージェントであるナターシャはアイアンマン2からの登場。同じくクリントは『マイティ・ソー』でカメオ的に登場しましたが2人の間には固い絆があるという事は揃って登場した『アベンジャーズ』で言及されています。前回インフィニティ・ウォーではクリントの出番はありませんでした。彼はソコヴィア協定に基づき司法取引をして家族と暮らしていたことはインフィニティ・ウォーで言及されています。
そんなクリントが予告編で日本刀のような武器を持ちTOKYOで戦っているところが映し出されていますがそれには理由があります。彼はローニンという名で人類が半分になった世界で戦っているのです。なぜそうなったのかはこれもエンドゲームを観て貰えれば分かるんですが予告編での少女に弓を教えている時の彼の表情とローニンの表情を観ればなんとなく察することができるでしょう。そしてナターシャはそんなクリントを見つめる表情がまたなんとも切ない。『アベンジャーズ』を観ているとこの2人の絆を再確認することができるのです。そして世界を取り戻すために再び立ち上がるのです。『アベンジャーズ』から観ていると本当にこの2人の長い旅も、クリントはAOUで終わるかなとも思いましたが…シビル・ウォーで復帰したりで結局アベンジャーズになくてはならない2人だなと思いました。
トニーとキャップ
シビルウォーいや、『アベンジャーズ』の頃から仲良しチームということではありませんでしたが『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』を経て『シビルウォー/キャプテン・アメリカ』で決定的に分裂したアベンジャーズ。それはアイアンマンakaトニー・スタークとキャプテン・アメリカakaスティーブ・ロジャースの亀裂といってもいいと思います。その2人が紆余曲折を経て再びアベンジする。それもエンドゲームの見どころの一つです。なんといっても『アイアンマン』からM.C.Uは始まりました。10年間(11年間)の長きにわたって紡がれた21作品。そして22作品目にしてその『アイアンマン』からスタートしたストーリーが一つの決着を迎えた訳です。
そしてそれは取りも直さず『アイアンマン』のストーリーであり『キャプテン・アメリカ』の物語であったことは言うまでもありません。当然BIG3(アベンジャーズの中核メンバー、アメコミファンではアイアンマン、キャップ、ソーの3人をそう呼んでいます)のソーだけではなくハルク、ブラックウィドウやホークアイのストーリーにも決着がついているんですが、この2人は別格だなと思いました。
tonbori堂は『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』がM.C.Uオリジンであるという説をもっていまして、『アイアンマン』で起動したストーリーはソーを経てキャップのストーリーをもってM.C.Uとして立ったと思っています。だから『アベンジャーズ』でもトニーとキャップの対立がフィーチャーされるわけです。ソーとハルクはその戦闘力は常人以上でトニーとキャップもまあそうなんですが先の2人は番外ですよね(もっと番外な人もM.C.Uは最近登場しましたが)でも2人は普通の人が常人以上のパワーを得たことにより使命に目覚めや運命に翻弄されるという普遍的なストーリーを得るに至った。M.C.Uのオリジンを担った2人だからこそエンドゲームでトニーとキャップの物語が大きくフィーチャーされているのは至極もっともだと思っています。
ユーモア
『アイアンマン』の頃からくすりと笑わせるユーモア。これは『アイアンマン』の監督ファヴローが俳優でもあると同時にコメディ映画が得意な監督だからなんですが、深刻なストーリーでもくすりとさせる笑い、ユーモアで随分と救われる部分が多くありました。
前作『インフィニティ・ウォー』でも古い映画ネタをはじめとしてあったんですけれど、今回の作品の方がよりくすりとさせる感じがします。これは意図的にそうしていると思うんですがだからこそ心にまた深く染み入るのです。偶然tonbori堂の前の席は海外からのオーディエンスでしたがめっちゃ笑っていました。割と笑いポイントが近かったのでマーベル・スタジオの笑いのツボが本場と近くなってきたのか?と思ったんですが、それこそがM.C.U10年間の軌跡の一つの成果なのかもしれません。
マーベル・シネマティック・ユニバースを観続けて
とうとうここまで来たかという感慨。そしてあちこちに散らばった伏線を回収できるものは回収し、これ以上ないという(いやあるかもしれない…でも思いつかない)形で、こちらが観たいものは、ほぼほぼありました。いやそれ以上のサプライズもありました。特にソーの関係のサプライズやキャップの方のサプライズには驚かされました。そこを持ってくるとか、そこを拾ってくるとか。それだけじゃないサプライズ…いやある意味予想は出来てたのに実際にそれが展開されると、うぉぉぉーってなる瞬間を久しぶりに味わいました。
なかなかないですよ。手に汗握るとかは面白い映画ではよくあるけど、漫画の見開きに匹敵するとなれば怪獣映画でゴジラが画面にドンと出るとかそういうシーンぐらいしか。でも見開きでドンっていう絵面は何よりも雄弁に場面を語ります。それが展開されたときに思わずガッツポーズ(小さくですが)しました(笑)本当に22作品10年の軌跡をサノスという最強の敵を迎え、其の上でなぞっていくマルクス・マクファーリーの脚本家コンビのシナリオとルッソ兄弟の演出の手腕には、ありがとうしかありません。
そして『アイアンマン』からM.C.Uを構想しあきらめずに前進しつづけたマーベル・スタジオとケヴィン・ファイギ。そしてマーベルのレジェンド、故スタン・リー翁。ジェームス・ガン、ファヴロー、ウェドン、ほかの作品の監督たち。あなたたちのおかげで夢のような10年間でした。そしてこれからまた新たな未来をマーベル・スタジオは切り開いてくれる。そう思える作品でした。本当にアベンジャーズありがとうしか出てこない…空前絶後の作品でした。ぜひスクリーンで観てほしいと思います。そして出来れば大きなスクリーンで。(tonbori堂はTCXでしたができれば次はIMAXで再見したいと思っています。)まさにマーベル・スタジオから好奇心と冒険心を失わない人への贈り物。それがこのM.C.U22作品だと思います。その大きな流れの締めとしてふさわしい3時間でした。
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