『エースコンバット7』初期購入特典、プレイステーション4版には『エースコンバット5』が同梱されてきますがX-BOX ONE版にはこの『エースコンバット6解放の戦火』がついてきます。この『エースコンバット6』はそれまでプレイステーション専売だったnamco(現在バンダイナムコゲームス)のヒットタイトルがX-BOX(360版)で発売ということで大きな話題となりました。
Ace Combat 6: Fires of Liberation Xbox 360 Trailer - Up In/PROJECT ACES/IGN/YouTube
当時はPS3ではないということで大きな衝撃を与えましたがまだどちらももっていなかったtonbori堂は360とこの『エースコンバット6』を購入。やがてマルチプラットフォームの『エースコンバット アサルト・ホライゾン』もX-BOX版を買う事となったのですが、それはまた別のお話です。今回はこの『エースコンバット6解放への戦火』をネタバレを交えてご紹介したいと思います。群れなす翼の大戦場
ACE COMBAT7よりF-15Eストライクイーグル.ガルーダスキン/ #PS4Share/©バンダイナムコ/PROJECT ACES |
『エースコンバット6』を現す言葉とすればまずこれでしょう。次世代機のパワーを使いそれまでより精緻に作り込まれたマップ。そして広大なフィールド。敵も味方も多くの翼が戦う大戦場。それまでのエースコンバットシリーズから進化したグラフィックは以後のシリーズの指針ともなり、多くのNPCやエネミーが入り乱れての大乱戦など物量を押し出してきた部分はその迫力に圧倒されます。
当然ミッション中に武装が足りなくなる事も。エースコンバットシリーズでは5以降、バルカンは撃ち尽くした後リロードされる無限弾数ですけれどミサイルは無限だけれど一定数を撃ち尽くすと時間がかかります。そのためフィールド外に出て基地や空母に帰還して補給するというシステムがありましたが6ではなんとフィールド上の基地に着陸して補給が受けられる事が出来ました。
それまでマップ上に基地が見えていてもそこに着陸することは不可能だったのですが、見えている基地に着陸できるというのはなかなか面白いものです。一旦着陸してしまうと任意のタイミングで補給完了の状態で飛びたてるのですが着陸中や離陸中は敵機がうようよいるので気が抜けません。そういった、これ出来ないかなっていう部分が実装されているのは(今でも)6だけです。今回X-BOXだけの特典ですが今でも是非ともマルチプラットフォームにならないかなと思っているタイトルです。
支援要請
これまで僚機に指示を出すだけだったのが友軍NPCにゲージが一定数たまると支援要請できるというのも6だけのシステムです。これやってみるとなかなか気持ちがいいんです(笑)最初のミッションは最終的にはアイガイオンからのニンバス(特殊巡行ミサイル、炸裂弾頭を装備し、その効果は5の散弾ミサイルにも劣らないもの)が発射され撤退を余儀なくされますが、敵機を撃退中にゲージが貯まると湾内に展開しているイージス艦や戦闘機から攻撃が一斉に伸びていく様はまさに友軍と共に戦っている感を演出。このシステムは結構好きでしたが以降実装されていないのが残念ですね。またなんらかの形で復活して欲しいものなのですが。
アサルトレコード&勲章
これはZEROから引き継いだものですがZEROより若干ボリューム薄目でした。それでも興味深い敵、そして味方のプロフィールをコンプリートするためにやり込み要素の一つとして嬉しい要素でした。こういう世界観をフォローするシステムは7にもあるんでしょうか?
偏差射撃、近接信管
『エースコンバット6』より実装されたものなんですが、ようするに敵機の移動を先読みしてミサイルを発射するというのが偏差射撃です。実際には機関砲を敵機の移動するちょっと先に射線の狙いをつけることにより敵機が弾に当たる。その射撃法の事をさす言葉なのですが、ここでは後方からではなく横位置や旋回中にミサイル発射をしても当たるタイミングにHUDにSHOOTというガイドが出て射撃すると命中するという意味で使われています。
慣れてくると敵機を面白いように落とせますがHUDに出るタイミングは短いので最初は苦労しました。そして近接信管は敵機に命中しなくとも近くで爆発、敵機にダメージないしは撃墜することが出来るというもの。これも実際にあるものでミサイル、爆弾だけではなく機関砲弾にも装備されているものです。
これは多くの敵が出現するこの『エースコンバット6』では非常にありがたいシステムでしたが正直なところ、そこまでの恩恵はあまり実感できなかったシステムです。もっとも普通に考えるとあそこまでのエネミーを捌くのって大変なことで、そこのストレスをあまり感じさせなかったのがこのシステムの大きな恩恵かもしれません。
ハイGターン
6から導入されその後の作品でもお馴染みになったハイGターン。プガチョフ・コブラではないものの、スロットルとエアブレーキ(だいたいRLボタンにアサインされています。)の同時押しでスティックを引くことで急速に速度を落として急旋回できる業です。スピードが落ちるので失速の危険性もありますが、上手く使えば相手の後ろをとることが容易になるのでゲームを進めるうえで便利なワザです。とは言え、これが実装された時にはこれはどうなのという(いわゆる格闘ゲームで言うとしゃがみパンチやしゃがみキックみたいな、とこれはtonbori堂の私見ですが)話もあったようですが、使ってみると旋回半径が小さくコンパクトにまとめられるので結局多用するようになってしまいました(苦笑)
ストレンジリアル・ユニバース
舞台としてはエースコンバット5でラーズグリーズ隊がユークトバニアの攻撃潜水艦リムファクシを沈めたラーズグリーズ海峡の南にある大陸がこのゲームの舞台であるアネア大陸です。となるとアネア大陸って位置的に結構緯度高いんじゃないかと思うんですが(リムファクシの潜んでいた海域は氷海でした。)、主な舞台の一つエメリア共和国は四季のある温暖な気候の国のように描写されています。ただし一方のエストバキアはユリシーズの落着の被害も相まってか寒々しい感じです。
エメリア共和国
最初にミッションでエストバキアに侵攻された国がエメリアの首都グレースメリア。昔は王制であり、グレースメリアの前面に広がる湾は王様湾、そこにかかる橋は王様橋と名付けられ新市街地ノーヴァスメリアと旧市街地(王の居城があって市民の憩いの場所になっていおり博物館が併設、そこに金色の王という像がある)チェスターシティを結んでいます。エストバキアの電撃的空襲作戦によりエメリア軍は奮闘むなしく撤退を余儀なくされ、やがてアネア大陸西部で追いやられ、やがて大陸西部にあるケセド島へ。そこから最終的にエメリアを屈服させるための爆撃隊を残存航空部隊が撃退。陣容を整えケセド島のエストバキア軍を撃退し残存部隊を糾合し、首都奪還に向けて再度アネア大陸への上陸を試みます。
エストバキア連邦
侵攻してきたエストバキアはエメリアの隣国でユージア大陸などの大きな爪痕を遺したユリシーズの破片の落着で痛手を被った国です。エメリアとは違い厳しい気候な描写が目立ちますが、これはユリシーズの破片の落着も関係しているのかもしれません。ユリシーズの落着で大きな被害を受けたエストバキアは各地の軍が軍閥として内乱状態に陥りました。隣国エメリアもユリシーズの被害からの復興援助を行いましたがそれが返って内戦を助長する結果に。東部軍閥が中心になって内乱をようやく収めたものの火種は残り、それとともに隣国に対する関係も冷え込んでいったことがエメリアへの侵攻の原因の一つと考えらえています。
アイガイオン
アイガイオンは重巡航管制機として建造されたエストバキアの空中艦隊の要です。これまでエースコンバットでは数々の大型機が存在しました。『エースコンバット2』のXB-10、『エースコンバットZERO』のXB-0フレスベルグです。実はこのP-1112 アイガイオンはZEROに登場したベルカのXB-0フレスベルグを開発した技術者が関わっていることが明かされています。これはゲームのアサルトレコードにも亡命ベルカ人技術者兼パイロットがいて、彼はあのエースコンバットZEROに登場したベルカのエース部隊「ゴルド隊」のパイロットだったことが示唆されていることからもあきらかです。
しかもアイガイオンには航空機搭載能力があり、空中空母としての機能。そして巡行ミサイル「ニンバス」の発射プラットフォームとしての機能を持つまさに空中要塞といった代物。ZEROで出てきたフレスベルグはデカブツなわりにターゲットとしては柔らかいものでしたがそれを克服するべく?今回は随伴機に電子戦機、コットス、護衛機ギュゲスが各2機随伴し周辺の援護を担当しています。実際の空母機動部隊のように運用することを前提に設計された2種類の機体は各2機がアイガイオンに随伴。防空に関してもアイガイオン艦載戦闘機部隊とともに航空支援及びアイガイオンの護衛として電子戦と火力で護るという鉄壁の構え。このアイガイオンは『ACE COMBAT INFNTY』でもランダムで発生する非常招集CO-OPミッションとして登場。通常の白鯨から赤鯨、金鯨、最強難度の黒鯨が登場しました。
CFA-44ノスフェラトゥ
通称兄貴とエスコンファンから呼ばれているエストバキアのエース、イリヤ・パステルナーク少佐の搭乗機です。ゲームでもクリア後にプレイアブル機体として使用することが可能になりますが、ともかくでたらめに強い。操作にはくせのある機体で失速しやすく安定しない初心者には難しい機体ではあるんですが、武装が強力なため普通に飛んでロックオンすれば大概のステージはクリアできちゃうのです。
ACE COMBAT7よりノスフェラトゥ(エストバキアカラー)/ #PS4Share/©バンダイナムコ/PROJECT ACES |
それは装備されている特殊武装が強力だからなんですが、用意されているのは全方位多目的ミサイルADMM、レールガンEML、そして電子戦ポッドECMPの三つ。中でもADMMはマクロス板野サーカスをエースコンバットで再現という感じで、これを装備して飛べばあらかたの敵はザクザク落とせます。ちなみにパステルナークの機体は無人機マーレボルジェをコントロールするシステムを搭載しており、グレースメリア奪還作戦では手ごわいボス機として立ちはだかりますがこちらもノスフェラトゥで挑むとADMMがマーレボルジェをいとも簡単に撃墜していきます(笑)(ちなみに自機はマーレボルジェのコントロール機能は実装されていません。)もう一つの特殊兵装、癖のあるEMLは慣れると遠距離狙撃として使える超強力な武装ですが使い手を選ぶ武器です。ただしミサイルの射程外から高速で狙撃する凶悪な武器なんで使いどころではかなり強力な武器となります。ただし当てるのが難しく足の遅い爆撃機あたりなら狙いやすいですが、戦闘機には当てるのは運と腕が要求されます。(ただし上級プレイヤーはドックファイトの近接戦闘で巧みに使うようで言わばゼロ距離射撃で敵機を屠る使い方もしています。)
オンライン
この6からX-BOXのゴールドメンバーシップに加入が必須ですがオンラインが実装されました。ただこの頃tonbori堂はフレンドが殆どいなかったため(ボイスチャットも導入していなかった)CO-OPは殆どやっていません。もっぱらバトルロイヤルに参戦していましたが…チーターとよばれるチート(コードを書き換え無敵状態の機体でゲームを行う行為)をする者たちが跋扈しはじめ部屋に入ったら1on1でしかもこちらはフルボッコになった苦い想い出が…。またDLC(ダウンロードコンテンツ/追加要素)も始まり、同じバンダイナムコのアイマスコラボ機体が登場したのもこの6からでした。追加のミッションはハードの上エースを超えるACE OF ACES。とにかく敵機がこれでもかというぐらいに搭乗する無茶苦茶歯ごたえのあるミッションではありましたが、クリアすると結局同じことをするだけなのでやり込むほどにはいたりませんでしたね。まだまだDLCもオンラインも初めてのことなので手さぐり状態だった気がします。
次世代エースコンバット
でもこれが次世代エースコンバットの最初の一手で、それまでのプレイステーションではなくXーBOX360であった事は大きかったと思います。7のマルチプラットフォームもそういう事なんでしょうし、また当時オンラインはドリキャスをはじめとしてまだまだなところもありましたけど少なくとも360は先端だったように思います。ボリューム感でいうと、一つのミッションの敵機の数やボリューム感はとんでもなくあるなと思いました。また広いフィールド。美しい映像。次世代を感じさせるに足るものだったんですが…。その分全体のボリューム感というのは若干薄かったかなと。5が無茶苦茶ボリューム感あった分、次世代機なんだしとかなり期待値を上げていたんでしょうね。
上に貼ったエースコンバット6予告動画は海外版なんですが日本語字幕付きの長尺フルトレーラーが公式サイトで確認できます。発売前後だったかな、期限付きでMP4ムービーデータをダウンロード出来るという太っ腹な事があったのです。今でもプレイヤーを起動させて時々見返しています。(※残念ながら2020年に公式サイトは閉鎖されました。)最初観たときは不覚にも涙してしまうほどいい予告編でした。音楽とゲーム画面のシンクロ率が高くてエースコンバットシリーズの中では1,2の出来のトレーラーだと思います。(7が出てくるまで)
ソース|エースコンバット6公式サイト(要Flash)(閉鎖、YouTubeのACE COMBAT公式チャンネルにて映像アーカイブとして残されています。)|(69) ACES WEB:ACE COMBAT™ 6 解放への戦火 - YouTube
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