『redEyes』レッドアイズについて知っている2,3の事柄|tonbori堂漫画語り【ネタバレ注意】-Web-tonbori堂アネックス

『redEyes』レッドアイズについて知っている2,3の事柄|tonbori堂漫画語り【ネタバレ注意】

2018年10月25日木曜日

Arms manga

X f B! P L

 久しぶりにファイブスター物語以外の漫画のネタをアップしようかと思い、とりあえず本棚を覗くとこの『redEyes』が無いのです(^^;実は家の耐震改修などなどがありまして、整理する必要性があって断腸の思いで(段ボール箱2つ分ほど)の漫画を古本屋さんなどで売ってしまったのです。非常につらい思いで買取してもらったんですが、今でも既に売ってしまった本を時々既に無いのに押し入れを探す事もあり、まさかあの時、売っちゃったかなと心配になり、また棚に入りきらない分を納めた段ボール箱を急きょ開封の儀と相成りました。でやっとのことで発掘に成功。良かったと安堵したんですが、調べてみると最新刊は入手出来ていないことが発覚しました(^^;


画像はAmazonより|redEyes【20】|講談社(月刊少年マガジンコミックス)|神堂潤著|続巻は現在22巻まで、23巻が近日発売予定。表紙はS.A.Aバルディッシュ改
画像はAmazonより|redEyes【20】|講談社(月刊少年マガジンコミックス)|神堂潤著|続巻は現在22巻まで、23巻が近日発売予定。表紙はS.A.Aバルディッシュ改

 ということで現在所有している現在20巻までの内容しか書けないんですが、好きなんですよね、こういう話。なので今回は『redEyes』のアウトラインをざっとご説明したいと思います。

最強のレッドアイズ(機装兵)、ジャッカル。

 この漫画、いきなり主人公が罠にはめられるところから始まります。そう言えばイメージソースの一つだと考えられる『装甲騎兵ボトムズ』もそうだったなと。そうこの漫画幾つかのイメージソースがある事は明白で、中でもその一つと考えられるのは『装甲騎兵ボトムズ』なのは間違いないと思います。というのも主人公たちが身に付けるS.A.A、言わば動甲冑(パワーアシストのあるボディアーマー)というべきものなんですが、ヘルメットに装着されたアイセンサーのカメラが明らかに3連ターレットレンズなのです。これは装甲騎兵ボトムズのAT、スコープドッグのターレットレンズからの引用ではないかと思います。ただそれをロボットではなく動甲冑的なS.A.Aに付けるというのが面白いなと思いました。


 主人公のグラハルト・ミルズは第54独立特殊機装兵部隊ジャッカルというレギウム陸軍の機甲教導師団司令部直属の隊長です。彼らはS.A.Aという一種のパワードスーツを身にまとい戦場を駆け巡りますが、話はレギウム共和国とドラグノフ連邦の戦争が終結するところから始まるというのも『装甲騎兵ボトムズ』を思い出せます。(その後の展開は全く違ってきますが)

『redEyes』アウトライン

 レギウム共和国とドラグノフ連邦の戦争末期、ある戦線で部下と共に首都に迫ったドラグノフを撃退すべく奮戦していた機装兵(S.A.A)特殊部隊(レッドアイズ、S.A.Aのアイセンサー(赤外線)が赤く輝くことからそう名付けられた)の中でもレギウム最強と謳われる特殊部隊ジャッカルの隊長、グラハルト・ミルズは最後の戦闘後、仲間から銃を向けられ同胞殺しとドラグノフへの内通の罪で捕えられました。終戦後、軍事法廷で死刑を宣告されたミルズは重武装の看守を皆殺しにして脱走。そして自分を裏切った元ジャッカル隊員たちへの落とし前を付けに、まずは首都ソルグレンの国家憲兵隊(GIGN)の機装兵部隊の隊長に収まっているウォルドマンをターゲットとします。


 当然ウォルドマンもその動きは察知しており、逆に返り討ちにしようと麾下のGIGINの機装兵部隊、ブラックバード隊員ともに潜伏している空きビルに突入します。ひょんなことからミルズと行動をともにすることになった戦災孤児サヤ・ハミルトンを人質にとるなど、汚い手を使うウォルドマンでしたが結局はやられてしまいます。そこで現在はレギウム軍のテストクラダー(S.A.Aの装着者)になっている部下のレイニー・クルーガーの居場所を吐かせて彼の元に向かいます。そこに次期S.A.Aの選定試験の視察にきていた副官だったユリアン・クレイズをあと一歩のところまで追いつめるものブレード使いのあだ名を持つレイニーに阻まれます。レイニーがユリアンの口車にのってミルズを裏切ったのは妹のレイラがユリアンに心酔しており半ば人質状態だったからなのですが死闘の末、レイニーは結局ミルズと行動を共にすることになります。


 その後2人は追っ手を振り切りサヤとともに未だレギウムはドラグノフに降伏したものの未だ反乱軍となり抵抗を続けている第3軍(レギウム国民軍を名乗っている)に合流すべく、軍を退役していたジャッカル隊員、特Aスナイパー『ジャッジメント・アーチャー』のバロス・ウォードを訪ねます。バロスは難病の弟の治療と引き換えにミルズをはめるクレイズの企みに加担しましたが、そのかいなく弟は病死。戦後は故郷で隠棲していました。彼に第3軍と合流するために回廊を守備している速射砲の狙撃を依頼するミルズたち。一度はミルズを裏切り、そして弟が死んだことにより二度と殺しはしないと誓ったバロスでしたが、死地にも等しい回廊に向かったミルズたちのため再び銃をとりました。しかし遠距離速射砲と相討ちとなってバロスは死亡、しかし彼のおかげでミルズたちは無事に第3軍(レギウム国民軍)と合流できたのでした。


 元第3軍である国民軍はドラグノフに包囲されながらも戦意は高揚し、おりしも稀代の用兵家である参謀リーダス大佐の指揮でソルグレンの奪還を計画していました。最初は国民軍への合流を拒むミルズでしたが冷酷非情な仮面の下には人情に厚い優しい心が隠れています。彼は国民軍の中核としてやがて国民軍が計画する反攻作戦、首都ソルグレンの奪還『ヴィオロンの溜息』に参加することになるのです。

S.A.A(SPECIAL・ASSAULT・ARMOR)

 というのが今把握しているあらすじな訳ですが、20巻ではソルグレンの奪還もなり、新たな仲間(凄腕のS.A.Aクラダー(操縦者)、ゼップ・ジペルノウやゴッドハンドの名を持つロビン・ストーナー、国民梯団(フォルクス・カイル)の指揮官イグナチオ・クリヴィーレ)が加わりましたがソルグレン奪還を成しえたとはいえレギウムの状況はなおも混とんとし、この戦いの裏にいる首謀者でもあるユリアンとの決着に向かい着実に歩を進めている状況です。対するユリアンもその隠された顔をあらわにし強力な部下(チェカ率いるルーミス騎士団)とともに自らの野望をかなえるため絶賛陰謀を巡らせているところなんですが…。


 そんなこの『redEyes』ワールドを支えているのが機装兵S.A.Aです。スペシャル・アサルト・アーマーの頭文字からとられたこの個人兵器は、オービター・アイズというサーカム(CDPP)という旧世紀の超大国によって建造された衛星兵器で、監視、攻撃、通信傍受からハッキングまでまさに世界を支配していた超兵器、『AKIRA』のSOLよろしく軌道上からのレーザー攻撃で地表を焼き尽くすことも可能な、この旧世紀の遺物というべき兵器がサーカムが滅亡後も自律して機能しているため人類は宇宙に飛び出す事ができなくなりました。


 そのため高空での制空権、精密な戦略爆撃を行うことが困難(出来ない訳ではないです。第1巻では巡航ミサイルが発射されている描写があります)となり、その代わりに地上戦が主流となり、機甲戦力に対しての歩兵の高火力による制圧力の向上、機動力アップを図るため歩兵個人兵装として急速に発達したのがこのS.A.Aという訳です。


 見た目は本当にSTARWARSのストームトルーパーのアーマー的でありながら、口元が出ている部分が台詞を言わせるのに適しているデザインだなと思いました。そこがこのS.A.Aのオリジナリティとなっているんですが、普通一兵士も使う普遍的なモチーフを込めるならフルフェイスマスクにすると思うんですが、あえて芝居の付けやすい口元を出すという部分が面白いなという訳で、兵士のヘルメットでもありキャラが分かる重要なデザインポイントだと思います。(ここは対するドラグノフのS.A.Aバルメがまたいい意味で悪役面なんですがそれはまた後で)このS.A.Aはレギウムが他国に先んじているという描写があり半ば国営の兵器工廠でもあるAGI(エーリエル・ガナー・インダストリー)という企業が一手に引き受けているという設定になっています。


 またS.A.Aを着用する兵士はクラダーと呼ばれています。殆どの場合、誰が装着してもそれほどの差がでるものではないのですが、それ以上の力を引き出すのがジャッカルなのです。設定では身長制限があり極端に小さい人間や大きい人間には装着は不可(専用で作られていれば話は別)です。しかし標準的なレギウムの成年男子ならば装着出来るようになっています。そう言えば劇中で女性のクラダーが出てきた事はありません。


 服のように着る、装着するS.A.Aですが、装着されたブースター、オプション兵装の起動、アイセンサーなどの切り替えは音声入力により切り替え、起動で煩わしい操作は不要、視線入力で誘導兵器のロックオンなど省力化が計られています。まさに現代の軍隊が開発しようとしているアイアンマンのような兵装といってもいいかもしれません。もっとも映画のアイアンマンのように空を飛ぶことは出来ませんが。

 次に代表的なSAAを数種類紹介したいと思います。

ASP-177eスワッシュバックラー

 物語の最初に出てくるレギウムのSAAでミルズをはじめとするジャッカルのメンバーが使用しているのがスワッシュバックラーです。量産型バルディッシュよりもさらに強化されたもので、特にミルズの機体は重武装で単機での戦闘に特化しているため肩部に装備されたミサイルランチャーに二つ折りにされたレールガンを装備しています。

画像はAmazonより|redEyes【01】|表紙カバーイラストはスワッシュバックラー/ミルズ機
画像はAmazonより|redEyes【01】|表紙カバーイラストはスワッシュバックラー/ミルズ機

 これは『装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端』でキリコが使用したバーグラリードッグを思い出します。バーグラリードッグはスコープドッグのカスタムバージョンなんですが二つ折りの長射程砲を装備していたんですよね。ドロッパーズ・フォールディングガンと呼ばれていました。


画像はAmazonより|装甲騎兵ボトムズ アクティックギアネクスト バーグラリードッグ AG-NO1|タカラトミー(TAKARA TOMY)|(c)サンライズ∤肩部にある砲がドロッパーズ・フォールディングガン

 そしてそのさらに元になったのはファイブスター物語のモーターヘッド、K.O.G(ナイト・オブ・ゴールド)が装備している二つ折りバスターランチャーではないかと思うのです。画像はAmazonより|WAVE ファイブスターストーリーズ 1/144 ナイト・オブ・ゴールド ラキシス FS68|WAVE|(c)EDIT|肩部後方に折りたたまれているのがバスターランチャー

ボークス IMS 1/100 ザ・ナイト・オブ・ゴールド/画像はAmazonより/(c)EDIT|肩部後方に折りたたまれているのがバスターランチャー
ボークス IMS 1/100 ザ・ナイト・オブ・ゴールド/画像はAmazonより/(c)EDIT|肩部後方に折りたたまれているのがバスターランチャー

 碗部の機銃は最近のメカアクションのトレンドですがtonbori堂が最初に見たのはうすね正俊の『コンバットドール』に出てきたその名もコンバットドールではないかと。皆殺しの人形と言われた東側の最高機密兵器にして白兵戦用外骨格パワードスーツ。同時期にあったと思う『SF3D(今はマシーネンクリーガーと呼ばれてます)』のシュトラール軍のPKAのようなキャノピー式のパワードスーツの固定武装が碗部のバルカン砲でした。

画像はAmazonより|COMBAT DOLL うすね正俊 Extra Works (ビームコミックス)|うすね正俊著
画像はAmazonより|COMBAT DOLL うすね正俊 Extra Works (ビームコミックス)|うすね正俊著

 このスワッシュバックラー、特に00ミルズ機はいろんな意匠が入っているけれどオリジナルさを産みだしている稀有な例だと思います。スマートながらマッシブなスタイル。そして先にも述べた口元と片目だけが肉眼というキャラクター性。これらが様々なアニメや漫画からのフィードバックを経て産みだされたのがこのS.A.Aというメカニックというわけです。


 また型式がちゃんと設定されているのもいい。これはラノベや他の同種の漫画でもそうなんですが、見て分かる強さ、カッコよさ、リアリティとともにスペックとしての型式が重要なんですよね。ガンダムのモビルスーツならMS-06はザクであるとか、ボトムズのATM-09-GCはブルーティッシュドッグであるとか。列車の型式で語る子どもとか、クルマを型式やエンジン型式でいうカーマニア。型式には何かの魔力が宿っているのです(笑)


 ちなみにスワッシュバックラーで検索してみるとRPG(ロールプレイングゲーム)のジョブの一つである盗賊を指すローグ。エバークエストというゲームのローグの上位互換にスワッシュバックラーというのがあるというのが分かりました。略奪者、ならず者という意味のローグの上位互換というのは少し面白いネーミングですね。使用している隊名もジャッカルですし。

シーフ - Wikipedia

FR-A4 バルメ

 FR-A4バルメは物語の最初に登場したSAAでいわゆるヤラレメカとして位置付けられているドラグノフ連邦側の主力SAAです。特徴的なヘルメット。レギウムAGI系のS.A.Aやバルメの後継S.A.Aが片目にアイセンサーを集中させている意匠とは違い両眼に装着するタイプの眼鏡型アイセンサーを持った、没個性なデザインはまさに、その他大勢のモブ感、いわゆるヤラレメカ感を醸しだしています。


 ただ後に出てくるドラグノフのGAF社が開発したS.A.Aは明らかにスワッシュバックラーの前身にあたる名機と謳われたAGIのバルディッシュの流れを汲むゼブラや、バルメの軽装甲改良型とされるコブラはAGI側デザインに寄せた形になっています。ですがラナック(ドラグノフの蔑称)のS.A.Aといえばこのバルメ。レギウムのスワッシュバックラーの前身であるバルディッシュに対して機動性が劣るという事で「ドン亀」というあだ名がついています。但し相手が機装兵同士ならばレギウムのS.A.Aが有利であっても相手が歩兵なら恐ろしい相手となります。ともかく「戦争は数」を体現しているS.A.Aです。

XSP-180 Mk-54

 ドラグノフの次期S.A.A選定のための試作機としてAGIがスワッシュバックラーで培ったノウハウをつぎ込んだ桁外れのS.A.A。開発主任のハワードが極限までにその性能を追求したために乗り手を選ぶ暴れ馬のようなS.A.A。

画像はAmazonより|redEyes【08】|カバーイラスト/Mk-54パラディン(サヤの命名による
画像はAmazonより|redEyes【08】|講談社|神堂潤著|カバーイラスト/Mk-54パラディン(サヤの命名による)

 見た目はスワッシュバックラーの後継機らしいシルエットをもっており、携行可能かつ小型化されたレールガン、ハイヴェロ・アームを左腕に。そして通常は右腕の15.2㎜のAP(徹甲)重機関銃で敵を屠るという重装備。当然ながらオプション系もスワッシュバックラー、バルディッシュ規格のランチャーなどの装備も可能で単独で機甲中隊、いや大隊にでも対抗できるものの、その機体性能を扱いきれるのはミルズのみという兵器としては歪なS.A.Aです。同じくドラグノフ次期S.A.A選定ではGAFのゼブラに敗れはしましたが、ミルズが手に入れてからはまさに戦場の死神としてその性能を如何なく発揮しています。

FR-A12ゼブラ

 ウォルドマンを屠った後、レイニーの行方を追ってきたミルズ。そのレイニーがコバーン陸軍基地に併設されたATLAC(陸軍技術研究所)でのドラグノフ次期S.A.A選定でのトライアルで圧倒的な強さを見せたS.A.Aがゼブラです。バルメのような鈍重なイメージではなくAGIのようなアイセンサーにヘルメット形状。徹底的にレギウムのS.A.Aを研究した結果を注ぎ込み、傑作と言われたスワッシュバックラーを上回るスペックを持った試作機です。


画像はAmazonより|redEyes【13】|カバーイラスト/FR-A12ゼブラ(ソルグレン奪還作戦時)|講談社|神堂潤著
画像はAmazonより|redEyes【13】|カバーイラスト/FR-A12ゼブラ(ソルグレン奪還作戦時)|講談社|神堂潤著

 しかもブレード使いのレイニーに合わせて高周波ブレードを装備。高速徹甲誘導弾を装備したランチャーに12.7㎜の重機関銃を装備した高性能機ですが、この機体の凄いところは量産前提というところです。(後に登場の増加試作機にも白兵戦用にブレードは装備されているようです。)Mk-54は高性能レーシングカーとすればゼブラは高性能スポーツカーといったところでしょうか。もっともジャッカルの隊員が使えばそれ以上の性能を引き出す事も出来るわけですが。

他のS.A.A

 他にもAGIのスワッシュバックラーの元になったAPF-175バルディッシュ。レギウム国家憲兵隊即応部隊GIGNが使用するASP-NC1200Rブラックバード。その上位機種でウォルドマンがミルズとの対決に使用したASP-NR770ダークホーク。中でも、ジャッカル隊員でジャッジメント・アーチャーと異名をとるバロス・ウォードの使用する機甲猟兵APF-177scMK-23スワッシュバックラー・スナイパーカスタムは「ワンショット・ワンキル」なカスタマイズ機体でした。


画像はAmazonより|redEyes【04】|カバー/スワッシュバックラー・スナイパーカスタム(バロス機)|講談社|神堂潤著
画像はAmazonより|redEyes【04】|カバー/スワッシュバックラー・スナイパーカスタム(バロス機)|講談社|神堂潤著

 ドラグノフもバルメのカスタマイズ機は存在します。S.A.A特殊部隊COBRAの使用するFR-A4LACは徹底的な軽量化が図られています。またその指揮官にはFR-A5M2コブラⅡという特別機体が用意されCOBRA107戦隊カーレル・シュワンツがクラダーとしてレイニーのゼブラやミルズのMk54と死闘を演じました。中盤ではジャッカルに加わる事になるゼップ・ジベルノウの使用するS.A.Aヤガミ重工業製F3Aキシンは「極東」の国から輸入したとありますが、その名前と言い装備しているブレードが明らかに日本刀という点もなかなか痺れる機体です。またクレイズの私兵である(実際にはルミラン王国親衛隊とでも言うべき存在)ルミラン・ナイツ「パレス・バタリオン(王宮警衛大隊)」が使用するS.A.AダークナイツやAGIの旧式S.A.Aなども登場しました。

機動重装歩兵戦記

 この作品のサブタイトルである重装歩兵戦記ということで、最初は裏切られたミルズの復讐譚として始まりましたが、徐々にクレイズの野望、ルーミス王国シルバイン朝の復活という部分が露わになっていきました。『再生への渾沌(グラン・ケイオス)』というルーミス王国再興を計画するルーミス王国の貴族たちの末裔で構成されるディヴァンという結社に属しながらも彼自身は独自に動き、ディヴァンがドラグノフ連邦との均衡とルミランシア(レギウム領)の更なる混乱を狙った陰謀として、レギウム再興を目指す国民軍(第3軍の首都奪還作戦『ヴィオロンの溜息』を利用し、やがてはディヴァンの幹部を抹殺し多目的軍事衛星オービーターアイズの起動キーを奪取するところまで話は進んでいます。


 『機動重装歩兵』はジャッカル部隊長ミルズとその部隊、ジャッカルを指しているのは明白で仲間に裏切られたミルズがまた新たな仲間を得て最終的にルーミス王国を治めるだけではなく世界を統べる神になろうとしているクレイズを止めれるか?というのが今後の展開のようです。この作品が始まったのは1999年。来年で20周年を迎えます。月刊少年マガジンGREATという季刊だったと記憶していますが、それから絵柄も変わっていきましたが、S.A.Aを纏う歩兵たちの戦いを描く部分は揺らぎませんでした。


 また掲載誌が休刊し、ウェブでの電子版連載になったもののそちらも休止となり現在は単行本としての刊行のみになっています。それでも巻を重ねているというのは一定数の人気を確保しているという事だと思います。物語は佳境に入りつつあります。ミルズはクレイズとの対決の終止符を打つことが出来るのか?今後の展開にも期待です。ともかく新刊早く買わなくちゃ(コラッ!

※最新23巻は2018年11月16日発売予定です。それまでに21巻と22巻を購入しないと!

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