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空のカケラ|『エースコンバット04シャッタードスカイ』|tonbori堂『ACE COMBAT』語り

2018年8月18日土曜日

ACE COMBAT airplain GAME

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 久しぶりのtonbori堂『ACE COMBAT』語りでございます。今回は名作の誉れ高き04でございます。前作『エースコンバット3エレクトロスフィア』が実験的な部分も含めた分岐も含めた野心作と言うならば、原点に立ち返った、『空を飛ぶ』『戦闘機を操る』という部分に注力した作品で、幕間のストーリーもそれに合わせた、派手ではないけれどじっくりと感じさせるストーリーになっていました。

F-22ラプター|イメージ画像
メビウス1(プレイヤー)イメージリーダーとなる機体。F-22ラプター
|画像はイメージです|魅力的なフリー画像 · Pixabay

シャッタードスカイ

 『シャッタードスカイ』とは『砕かれた空』という意味だそうです。グラフィックはPS2により劇的にアップし、マップの解像度や機体の描画がプレイステーションよりリアルになりました。が、なんといっても04の良いところは、それまでのエースコンバット要素に加えて敵のエース部隊である黄色中隊(正式名称、エルジア空軍第156戦術戦闘航空団、アクィラ(鷲の意))や小惑星ユリシーズのかけらを撃墜するために作られたレールガン砲台、ストーンヘンジというその後のシリーズにも受け継がれる超兵器やユージア大陸などの国家群のストーリーがしっかりと練り込まれたものとして世界観が一気にリアルになったところだと思います。

ACECOMBAT.04シャッタードスカイ/プレイステーション2Best/tonbori堂所有
ACECOMBAT.04シャッタードスカイ/プレイステーション2Best/tonbori堂所有




ゲームプレイ

 ともかく、シンプルにしてベストなゲーム性で、飛行機の運動性能なども3からさらにブラッシュアップされ、空を飛ぶ爽快さと、敵とドッグファイトするスペクタクルがちゃんと両立…と当時はそう思ってましたけど6連装対空ミサイル(6AMM)が長射程かつホーミング性能高いぞとか、誘導ミサイル(QAMM)がロックオンさえすればチェック6でも当たるぞとかはありましたね。それでも敵の黄色の13や黄色の4番などは手強い相手だったしストーンヘンジは初見殺しだったかなと(当然ガイドはありましたからすぐにやられるというのはありませんでしたが)素直な操縦特性と爽快なプレイ感は今もファンが多いと聞いています。実際エースコンバットインフィニティをプレイ中にもエースコンバット04好きは多い感じでした。続く5と04はエースコンバットの双璧といってもいいかもしれません。前回はSARF、ゼネラル、ニューコムとしてそれぞれに反乱組織ウロボロスにつく分岐が設定されていましたが今回は分岐なしの一本道で大陸戦争を駆け抜けるエース、メビウス1としての活躍が堪能できるのも評価が高い原因の一つかもしれません。

ストーリー

 『この世界の片隅に』『マイマイ新子と千年の魔法』の片渕須直監督とアニメーションスタジオSTUDIO4℃が製作。今も評価の高いサイドストーリーです。ストーンヘンジが置かれた事で隣国エルジアに信仰されたサンサルバシオン。黄色中隊のリーダー黄色の13に撃墜された戦闘機が家を直撃、天涯孤独の身の上になった少年の目を通して語られるストーリー。この戦争(後に大陸戦争と呼ばれることになります)で親を失い、原因となった黄色の13に復讐を誓い、駐留している彼らを付け狙うものの行く当てのない彼は、身を寄せた酒場にやってきた黄色中隊に思っていたギャップに戸惑い、最後にサンサルバシオン解放後も、転戦してゆく黄色中隊をエルジア首都ファーバンティまで追う少年と酒場の店主の娘(店主の娘は黄色の13に惚れている)。

Su-37黄色の13スキン/ACECOMBAT7/ #PS4Share
Su-37黄色の13スキン/ACECOMBAT7/ #PS4Share



 彼の目を通して語られる戦争の一側面のストーリーは高い評価を得ており、止め絵とナレーションだけで語られるにも関わらずそのクオリティの高さは折り紙付きです。中でも少年と黄色の13の触れ合いはかくも残酷でありながら暖かく包み込むような…戦争が無ければという気にさせる、サブストーリーとはいえシューティングゲームではかなり異色といってもいいかもしれません。この後、『エースコンバット5ジ・アンサング・ウォー』のストーリーにも片渕須直監督は関わり、ゲームストーリーの脚本と台詞を担当しています。そして今年発売が予定される7にも脚本で関わっているとの事と04以来のユージア大陸での戦いと5で出てきたオーシアも登場することから今から期待が膨らんでいます。

使用機体

 ゲームで使用できる機体は21種類。なかでも初期機体のF-4Eファントムと主人公とライバル機体として04のイメージ画像でよく使われるF-22ラプターと黄色中隊のSu-37テルミナートル(ターミネーター)が一番印象的でしょう。tonbori堂は一周目以降は、ほぼラプターを使用していましたが黄色中隊のSu-37もその次に使用していました。なんといっても主人公機体とライバル機体、高性能かつ、武装も協力。ゲームを楽に進める事も出来るというのもありますが、やはり飛んでいて気持ちがいいというのが大きいのです。

ACECOMBAT7に登場した後継機X-02Sストライクワイバーン/ #PS4Share
ACECOMBAT7に登場した後継機X-02Sストライクワイバーン/ #PS4Share



 また隠し機体としてX-02ワイバーンが実装。確か初出は04からだと思いましたが、この機体はさらに強力でファンが多い機体です。可変前進翼という形も特徴的でインフィニティをしていた時もファンが多い事を再確認させられた機体でした。高速形態では『マクロスプラス』のYF-19のような形態になる事もどちらかがパクリという話も出たようですが、単純に似てしまっただけ(前進翼で可変翼だから)だけのように思います。ワイバーンもゲーム中の最強機体の一角で、スピード、旋回性能、武装も強力という隙の無い機体に仕上がっています。何故かこの機体をつかっているとミッション中に戦域外に出て空母に戻るってことをやっていました(笑)


 ワイバーンは04では艦載機扱い(登場ゲームにより変わる)で04から取り入れられたミッション中に戦域外に出て補給を受ける事が出来るというのが組み込まれました。で特殊兵装の武器を撃ち尽くした後に補給を受けて再度出撃するというのをラプターやテルミナートルではあまりしなかったんですが(Sクリアにも絡んでくるので)ワイバーンでは何故かよくやったと覚えています…何故なんだろう(笑)

空ノカケラ

 シャッタードスカイをこう訳することもできます。サントラの曲名ですが、これはいろいろな事にかかってきているいいサブタイトルだと思います。サイドストーリーの少年が見た空、黄色の13が見た空、そしてメビウス1としてプレイヤーが見た空。そして空から降ってくるユリシーズのかけら。このモチーフはネットゲームでリリースされた『エースコンバット・インフィニティ』でも再度出てきていましたね。それにユリシーズのかけらはこの後のナンバリングタイトルというかエースコンバット・ユニバースでは大きな厄災として影を落としている出来事です。大きなクレーターを穿ち世界を混乱に陥れたユリシーズ。それは5やZERO、6でもその遺した爪痕を見つけ出すことが出来るでしょう。


 エースコンバットシリーズが『エースコンバット』『エースコンバット2』から『エースコンバット3エレクトロスフィア』で先に進みすぎたのを元のフライトシューティングに戻した功績も大きい04はナンバリングタイトルでなおかつ0がはいっているのはそういうことなのかもなとふと思いました。いいゲームですが残念ながらプレイステーション2が無いとプレイ出来ないのが残念なポイントです。でも稼働しているPS2を持っているならおススメできる良ゲームですので是非是非やってみてください。

ちなみにネットショップよりは街場の中古ゲーム専門店やブックオフのようなところで探せば安く手に入るかもしれません。

※04公式サイトは無くなりましたが総合サイトより内容をPDF化したものがダウンロードできます。下部の04シャッタードスカイのバナーをクリックしてください。エルジアを含むユージア大陸の歴史のおさらいにはちょうどいいと思います。

ソース|ACES WEB エースコンバットシリーズ公式サイト|バンダイナムコエンターテインメント公式サイト

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