※【月刊ニュータイプ(NT)2018年6月号『ファイブスター物語/FSS』の内容についてネタバレしています。】
月刊ニュータイプ2018年6月号掲載のファイブスター物語の感想というか、気になったところを書いています。三色の意味、ショーカムの正体、オデットのこと、ダイ・グもショーカムと同じ病に…。そして扉のフンフト様の解説、アルルの事、クラックの事。今月号も気になる事が盛りだくさんでした。
三色の血
今回の話で三つの血が重要であることが思っていた以上にはっきりしました。『花の詩女 ゴティックメード』に登場した2つの王家、ドナウの血を持つフィルモア王家。そしてその側近で有り調停者であるバルバロッサ。トリハロンが単身まとめた相手。東の大国、レーダー王家。あの時にこの血脈が決められたのです。
三色の皇子
名前の無い高貴なお方。それはブラウ、ボルガ・レーダー、そしてバルバロッサの血が入った者を指す。なので茄里は「三色の娘」であり、ジークは「三色の皇子」なのである。想像はしていたとは言えモーズが養子として送り込まれた王であり、アドーが急に小物に見えるほどにバシルがフィクサー感を増してきましたが、まさかの名もなき皇子がここに降臨するとは…。ジークに託されたものが想像以上に大きく、そして重大なものであるというがはっきりしました。
だからダイ・グとジークは幼少時より一緒にいた真実も明らかとなり、さらにはダイ・グの身の上にも…。なんともはや呪いにも似た宿業を持つ一族ですが、サイレンが望んでいたシステムの綻びを、まさかボットバルトの子孫こういう風にするとは。もっともバシルも、フィルモアを牛耳ろうとかではなく、さらに強力な強権をもっての安全弁として機能させようとしたという事ではないかなと思います。ただそれは邪魔するものを排除し、自らが正しいと半ば狂信的なものが感じられますが。
トリハロンがわざわざ王家の皇位1位継承権をボルガ・レーダーへ渡している事がどういう事なのかまでは考えが至らなかった。さらにフィルモアを強固な帝国(システム)にという事なんでしょう。恐ろしい話ではありますが。
その男の名は…。
ワイプって…いやワイプというと画面に出てくる小窓とか思っている人が多いかもしれないけれど実際には画面を切り替える技術の事をいいます。ちなみに拭き取るという(汚れを)という意味だそうです。
でショーカムさんはワイプ皇子ですと。しかもモーズ関係ないし、っていうかDESIGNS4のバシルの子とは思えぬ穏やかな子どもとか書いてじゃないですか!とは思いましたが、そのモーズさんはようするにボルガ・レーダーを傀儡にするために送り込まれていたという感じでそれはそれでいろいろと(^^;
つまりワイプ・ボルガ・レーダー皇子は皇位継承1位でありながらカーテンの奥の奥に鎮座する者として隠された存在でもあったわけです。そしてワイプ自身は自身の病気の事もありコールタールの沼から脱することが出来たというのは皮肉なんですが…それでも皇位継承権1位というのは脅威だったはず。そのため詩女の庇護を受ける意味もあってラーンにいったのでしょう。当然、手を貸した者たちも帝国にはいたと思います。例えばレーダーⅧ陛下以下帝国老人クラブとか、当時は現役バリバリだったでしょうし、慧茄が密勅を受けやってくる以前からラーンとの繋ぎを通していたと考える方が自然です。
ただそこ(ラーン)へリリ(ブラウ・フィルモア女王)を送り込んだのは何故なのか?一般人と騎士とでは違うので接点は薄いと思ったのか?そこは「円卓の騎士」として帝国最高越権機関であるブラウ・フィルモア女王が近くにいる事が重要ではなかったのか?と慧茄もしれっと驚かされますとか言ってたけど…何せ腹の内は皆さん簡単には見せませんからね。そして三色の皇子が産まれた訳ですが…結局彼はその重圧に耐えかねて、幼少時に世話になったフェイツ公国のつてを頼りルミナス学園に入った…ということなんでしょうか。
そして皇籍を離脱し茄里がその後を継いだわけですが、バランシェ邸から茄里がどういう経緯でバシルが引き取ったのか。それはエルラドでダイ・グとジークがカイエンに吹っ飛ばされた後に(その頃から剣を取るのは嫌とか言ってましたよね)出奔し、結局バシルが引き取ることになってしまった経緯があるのでしょう。そこが語られるのはもう少し先な気がしますが…。
ファティマ・オデット
ここでドクター・ビリジアンの輪波理論がまた出てくるとは、そしてそれはシン・ファイアの技術でもあったとは。超帝国絡みな感じがしますね。そしてそれを利用してレイヤー化して組み込んだためにオデットはオディールになったことが明かされましたが、クローター・ダンチヒという名前がここで出てくるとは。
ファイブスター物語第1巻1998エディション|永野護 著|KADOKAWA刊 |appendixに星団歴2900~2988のパワーバランス表有り |
ダンチヒ公はF.S.S初期のパワーバランス表の青銅騎士団の団長として表記されていた人物ですが、オリバー・メルシュが魔導大戦で登場した時にレスターの前に退団させられたような話がありました。ここらで一気に回収にかかってる感が半端ない感じですがまあそれよりもショッキングな話が続きます。
その時が近づいている
神経反応減退症、多分初期から設定はあったんでしょうけど連載休止が長い分なんか急に設定された感のあるAD世紀の負の遺産です。もともと騎士の力は強力なため、その分寿命もすり減らすものであるという設定もありますが、ジョーカー星団の人の遺伝子には超帝国からの騎士の血が薄まって入っていますが、中でもフィルモアのしかも三王家の血ともなればやはりその血は濃い。そして現フィルモア皇帝にもどうやら…。クープ博士はそれを円卓の騎士であるブラウ・フィルモア女王に伝えに来たということなのでしょう。何しろDESIGNS5リッターピクトによれば彼女は帝国最高越権機関ですから耳に入れない訳にはまいりません。
にしても、慧茄の夫であるフルダとの子、ダイ・グの父親は身体が弱く早逝したという話がつながってくるとは…。てっきりアドーとティルバーの悪だくみで命を落とすのかなと思いましたが、そういう格好になっても実は…という事だとすると…なんでしょうね。もともと線が細いという伏線はありましたけど…うーん。でもそれがあるからレーダーⅨが誕生する。そしてハイランダーもまた…。
沈黙の詩女
ナトリウム・フンフト
フンフト様はジュノー、エレシス大陸の産まれの両親がボォスに渡りそこで産まれたとか。エレシス大陸…なんかあるのか?超帝国の?とちょっと思いました(笑)今回の扉はフンフト様で、先月号の疑問に対して謎をかけてくるというクリス節が見られました(笑)なんせアルルが「いつ産まれたのか?」とか、いやこっちが聞きたいですよ!ってつっこみたくなる感じで相変わらずだなあと思わずにいられません。それにしてもあの時点では2人を身籠り、別々に産むとはジョーカー星団の医学は宇宙一!とか思いましたが、「別の受精卵」とかまさに?です。えっ別の受精卵ってまさか、それ…超…、いやそうだとしてもアルルって強いと思うんですが(コーラス王家の騎士は皆強い設定というのがあったように思います。ブレイクダウン・タイフォーンとかはコーラスの剣技設定だったような??)剣聖クラスってわけではないし…でも、詩女様パワーで抑えられて普通の騎士としてとか?
ただ、この辺り「次のエピソード」であきらかになるであろうとか書いているので…それを信じて待ちたいと思います。時間問題はダイアモンド・ニュートラル博士ともかかわりが深いと書いてありますし、でも元々イズモ・アストロ・シティでニューの厄介になってたことあったんじゃないととも思ったんですがそれだけではない?まあそこも気になる所ですね。
クラック
うーん、そうですねダイアモンド・ニュートラル博士に傷が入りましたか(ヲイ。実はクラックがもしやダイアモンド・ニュートラルではないかと推察していた方が多かったんですが、それだと神と対峙するための人のよすがとなりたいとかいってたアレはどうなったんだよって思ってた方も多く、確かにそうなるんだけど、ここの決着はどうつけてくれるんでしょうか…。
ただ今後とも天照との付き合いは長くなりそうな人物ではあるんですよね。そうなると不可知のアイドル、天照陛下に心を奪われたか…。ツバンツヒ姐さんのように…とも考えられなくもないんですが…。その心境はやっぱり気になる所です。
二羽の小鳥
このエピソードは終了ということですが…次の展開はまったく読めません。パルスエット編の次はショウメのエピソードが来ることは分かっているんですがアクト5「スプラウト・ソング」も予告されているだけでもかなり盛りだくさん。まだまだこの先、うわぁぁぁぁぁぁぁっていう展開が待っていそうです。来月は表紙がF.S.Sということでそちらも楽しみです。
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