新たなミラージュ騎士、その名は恋ダウド・バーナー!レンが恋ってそんなケイタイ小説みたいな当て字アリですか?…アリです(笑)流行物はともかくいれる。アゲハもいれちゃうクリス(永野護)ですから(笑)とは言え今になってぶっこんでくるあたりが、皆が忘れたころになってますけど、読者をびっくりさせることに命かけてるクリスらしい…いやいやこれは脚本成立時期を考えると当時の最先端ちょい前かもしれません。でも時を経て古くなっても敢えてそこはそのままにしておいたのもクリスらしい反骨ロッカー精神を見る気がします。
リンクはAmazon|月刊ニュータイプ2017年4月号表紙F2ブリンガー|KADOKAWA刊|©永野護/EDIT |
もっとも一周回ってこれはアリだなとtonbori堂は思っていますが。さて皆さんどうでしょうか。案外若い人も、これがスタンダードなんでスッと入っている気もします。いやどうなんでしょうね(笑)それに彼女もう一つの名前、超帝国剣聖での名前ミキータ・オージェをもっています。この剣聖の名前、それまでのファイブスター物語(エルガイムも含む)に由縁深い名前が付けられています。
と、まあそこも気になる所なんですが、今回は(レン)ダウド・バーナー(記載されているのは名前はバーナー・ダウド)は以前に発表されたミラージュ騎士リストの中に名前が記載されており、そこで二重の驚きになったわけです。ミラージュ騎士も魔導大戦前のブラックスリーの襲撃やその前にも空席がでているわけでして、今一度おさらいが必要じゃないかなと思った次第です。それにGTMに設定変更(改変)が会った時に役割は変わっていませんがミラージュ騎士団を象徴する特徴的な「血の十字架」マークから「漆黒の花十字」マークに変更になったりでちょいと見かけも変わった事と、『トラフィックス3パルスエット』のエピソードの主人公であるヨーンもやがてはミラージュ騎士となるわけです。なんせ登場時から、叩き上げの若い騎士で「最年少で入団」ということはBASIC ART OF FIVE STAR STORYS MIRAGEで既に紹介されていました。という事で今回はミラージュ騎士団のおさらいをしてみようかと思います。
ファースト・イースト・ミラージュ・コーア/First Easter Mirage Corps
GTM改変以前のミラージュ騎士団の正式名称は東方第一等幻像軍団(First Easter Mirage Corps)でした。この名前も最初は東方ということで極東をさす「ファー・イースト(Far East)」だったんですけど、西洋諸国から見て東の果てってことで辺境などといった意味合いにとられるということでファーストに変更になったとか。もっとも極東っていう言い方が、耳馴染みのある世代としては特段おかしくもない言い回しではあるんですが、英文訳を付ける場合に指摘があったと思いますし極東というのはどこかから見ての話となりますのでこの変更は妥当なものかと思います。ということで東方第一等幻像軍団としての名前から『花の詩女 ゴティックメード』への作業にかかっている最中にすこしづつ黒十字(漆黒の花十字)の紋章がカレンダーなどで出るようになり、GTM改変後、名称も新たに変更されました。
ツァラトウストラ・クリーグ・カンプフリッター・ミラージュ/Zarathustra Krieg Kamplitter Mirage
そしてGTMではこのような名称に変更になりました。略してZ.K.K.M、旧名称時はF.E.M.Cから大幅に変わった感じがあります。読み方も英語から独語であるクリーグ(戦争)やカンプリッター(騎士)を混ぜた語感になりました。ちなみにスペルはZarathustra Krieg Kamplitter Mirageとなります。炎戦幻影騎士団。旧名称より日本語ではちょっと短くなりましたが、ツァラトゥストラを炎と読ませるあたりが面白いですね。というかファー・イーストをファースト・イースターにするより、これ海外的には有りなのだろうかと(笑)
ツァラトゥストラは『2001年宇宙の旅』のOPでかかる曲名『ツァラトゥストラはかく語りき』というタイトルを聞いたことがある人もいらっしゃるかも。またニーチェをかじっているとすぐに分かる、ゾロアスターのドイツ語読みです。『ツァラトゥストラはかく語りき』を著したニーチェは「永劫回帰」、超人思想、「神は死んだ」という言葉で知られています。またゾロアスターはゾロアスター教の開祖の名前でありゾロアスター教とはかいつまんで言うと光りと闇の二元論を主とし、その光として火を神聖視する宗教です(かいつまみすぎなのですが差し当って重要そうな情報だけを拾ってきました)
つまりツァラトゥストラを火の幻影とするのは根拠がないわけではないんですがなかなかにアクロバティックな感じがあります。もっともそれぞれについての意味があるからこの名称になった(当然、音感などもあるでしょう)と思われますが。それに伴いというかモータヘッドからゴティックメードへのGTM改変に置いても最強の幻像と呼ばれたレッド・ミラージュからミラージュ騎士が駆る騎体もGTM、ツァラトゥストラ・アプターブリンガーへと変わりました。
レッドからツァラトゥストラへ
ミラージュ騎士団の最強兵器が旧設定のモータヘッドではL.E.Dミラージュ。最強を意味する造語であるL.E.Dという名を持つミラージュマシン。コーラス対ハグーダに先行試作騎が持ち込まれたという設定はゴティックメードへの改変後どうなったのかと気になるところではありますが、確実に変わっていないのは3159で星団に大侵攻し、恐怖の代名詞になったということと、フレームランチャーという火炎放射器の化け物を武器としているということでしょうか。またツインエンジン(GTMではハーモイドエンジン)とそれが脚部にセットされている設定もそのままのようです。
この脚部にエンジンというのは面白い設定で他のモータヘッドなりGTMがエンジンを胸部にもち、ジェネレータと対を成すようにオフセットされているのに対し、脚部にセットされてているという設定はクリスのお気に入りの設定のようです。ちなみに脚部にエンジンを持つロボットは他に『超時空要塞マクロス』のVF-1バルキリーをはじめとする可変戦闘機がそうです。案外知られていないと思うんですが、戦闘機形態の時の熱核ジェットエンジンがそのまま動力源となっていて、バトロイド(ロボット)形態に変形時は大腿部にセットされている感じになります。
通常のモータヘッドは胸部にエンジンがセットされていますがL.E.Dは脛のあたりにセットされているという話で、現在のゴティックメードでもツァラトゥストラのハーモディックエンジンはひざから下、脛にセットされているようです。脚部についてはあのカットがまさかツラック隊エピソードの最後に出てくるとは思ってもみなかったのですが(4月号のF2ブリンガーの説明の時点ではまだ先になると明言されており、FSS時間では「まだ先」はだいたい早くて1年以上、2年くらいでは?と思われていました。)そのLEDドラゴンのような姿は多くのマモルマニアを驚かせました。
公式サイト|= The Five Star Stories =(C)EDIT
こちらからツァラトゥストラの雄姿を見ることが出来ます。(2018.01.01)
そもそも脚部はモータヘッド、ゴティックメードともに華奢なイメージがありますが、L.E.Dはスパイクやアイゼンで大地に固定しバスターランチャーの発射にも耐えるなどの設定がありました。今回のツァラトゥストラの脚部はそれまでの脚部設定をさらに深化させドラゴン化したようにも見えます。アトキでボード・ヴュラードことミッション・ルースはL.E.Dを「ここから見るL.E.Dは美しいね。まるでドラゴンのように見える。」と評しましたが、さらにドラゴンに名実ともに近づいた感じがあります。もっともGTM改変後ドラゴンはいなくなりセントリーへ、しかもそのセントリーは不可知の存在となりましたが…それが見えた人の伝聞によるセントリーと同一の姿…というのはL.E.Dに変わる最強の存在、セントリー・ライブの姿を『花の詩女 ゴティックメード』を観た人達は知っているわけでして、ツァラトゥストラはセントリー・ライブを模した…という事が考えられます。
星団を制圧し恐怖の代名詞ともなったロボットはスタント遊星からやってくる「あるもの」と戦うために作られたという設定はレッドからツァラトゥストラになっても有効なようでそれが描かれる事があるのかどうかは今後の展開次第ですが、その前に3159があるという事になります。L.E.D最強の名を持つものと同様の設定画が公開された今、時計の針はそこに向かっていると思って間違いないでしょう。
さらにツァラトゥストラを詳しくレッド・ミラージュと対比させるには、モデルキットなどによる比較がいいかもしれないけれど、レッド・ミラージュはガレージキットから最近はWAVEなどのメーカーの手によるインジェクションキット化も果たしましたがまだゴティックメードはキット化されていません。2017年12月号で紹介されたイージー・アッセンブル・フィギュアが世に出た後、それが原器となってキット化なりなんなりと展開はしていくと思うのですが…。ツァラトゥストラのフィギュア化もカイゼリンに続いて予定されているのでそれを待つのがいいかもしれません。
オレンジ・ライト(右翼大隊)グリーン・レフト(左翼大隊)
ミラージュ騎士団は表の顔と裏の顔があります。といってもその姿が明らかになるとは『運命の三姉妹アトロポスの章』からなのですが、登場時は正直びっくりしましたね。でも読んで納得です。ミラージュ騎士っていうのは想像以上に天照の全権委任大使的な立場でもあり公的身分の高い人も多いわけです。
で、そちら側(ログナー司令やアイシャ)はオレンジ・ライトとして、裏事を任せるための人員がグリーン・レフトという。いわばゴースト・ユニット(幽霊部隊)なわけです。もっとも危な過ぎて表に出せない連中ってことでデモンズ・タワーに幽閉に近い状況であったわけですが。それもサリオン王子の造反事件があってという事もあるからなのですが初期グリーン・レフトはシャフトを筆頭にパイソンみたいな殺し屋とかヤバそうな人も多いように思われます。でもべスター・クローズ・オービット大公やスピナーの二つ名を持つ元コーラスの騎士ヒューズ・カーリーなど比較的まともな人も在籍しています。ちなみにクローズの眼の描写ってすごく白土三平先生キャラっぽくありませんか?あのグルグル目は、初期の白土三平先生の漫画に出てきそうだなあって何時も思っていました。
レフトにはその後、ツラック隊にも登場したバイズビスやちゃあに付いたフリーズことシトロン・メナー王女も参加し、元ハイドパイパーのビット・マエッセン博士ことエイブ・ロゥが。あ、そうそう忘れちゃならないツバンツヒ姐さんも「スペック」という二つ名で絶賛在籍中です(笑)恐怖の代名詞だったはずがいつの間にやらお笑い担当になっているのもF.S.Sではよくある事ですが、ライトメンバーが基本、真面目な人が(レフトに対して)多いからかもしれません。ちなみにヨーンが在籍することになるのはオレンジ・ライトの№.21となる事が既に予告されています。
F.S.S DESIGNS1;EASTER A.K.D|永野護著|角川書店刊(C)EDIT/tonbori堂所有 |
ソース|F.S.S DESIGNS1:EASTER A.K.D|リンクはAmazon販売ページ
こうなってくると気になるのはグリーン・レフトでは№.18のツバンツヒ姐さん以降のメンバー。.19のライキッド・オーシャン、.20、パゴナ・ヘルバート、.21ワスペン・クラック。22は剣聖ベルベットですから彼は既に登場済なのでライキッド、パゴナ、クラックですね。クラックだけはヤクト・ミラージュでバスター砲に腰かけているタイトネイブの横にフードを被って登場している画稿があります。なのでなんらかのストーリーがあるかも?しれません。それとベルベットの出生問題もありますね。デコースとスパーク(剣聖マドラ)との子で剣聖の名を継ぎしかもJ型の専任でラキシス付きである彼のエピソードが語られる事があるのか?ここは古株のマモルマニアやF.S.Sファンなら気になるところです。
そして№が統一された後にミラージュ騎士になったターストワイス・フォレット。実は手元にあるBASIC ART OF FIVE STAR STORIES MIRAGEには星団歴2999年となってますが、まあこれヨーンの入団が2959年になっているので修正が入っているはずです(笑)がどんな騎士なのか?統合されてからの騎士なので密かに注目しているんですが…別になにも無さそうな気もします(ヲイ)リストを作ると他にもいっぱい騎士がいるし今までキャラシートがあってやっと登場したと思ったらお亡くなりのコーララさんとかもいらっしゃるわけですが、そこもF.S.Sならではですよね。
『トラフィックス3パルスエット』
このエピソードを経てヨーンは真の騎士となりミラージュ騎士団に入団ということになるんでしょうが…どのようにして真の騎士となるのか?またミラージュ騎士団に入るということは天照に忠誠…いやまあグリーン・レフトの連中の事もあるんで完全に忠誠を誓う必要はないけれど血の忠誠の厳しさを知った上でないと。ブラフォードとはまた違った意味でのその入団の経緯が気になるところです。
もっとも彼がどのようにガットブロウを握るのか?そしてゴティックメードに騎乗するのか?騎士は汚いという事を公言してはばからないヨーンですがその心境の変化はどのように訪れるのか?多分それがこのエピソードの最大の山場じゃないかな。いやミラージュ騎士団への入団はその後になるとしても、彼が騎士になるというのがこのエピソードのメインとなると見ています。
それにはジークの話も大きなウェイトをもっていると思われます。なにせこの後にジークの母星であるカラミティへヨーンは最強の幻影の炎をもって焼き尽くすことになるのです。このエピソード、三色の娘、茄里、アーリィ、アラン・リーなどの事も含めて本当に隅々まで見逃せないと思います。
最後に
ミラージュ騎士団といえば物語の最初から「今の」ところ最初から最後まで登場しているキャラクターがいます。そう現ルーマー王国女王、アイシャ・ルーマーことアイシャ・コーダンテです。実のところ彼女の退場はヨーンと入れ替わりということが『F.S.S DESIGNS4覇者の贈り物』で示されました。物語で最強として(実際のパワーバランスとかは抜きに)君臨している彼女、しかし初登場時はアマテラスの影として、アマテラスへの片思いでバランシェの胸でそっと泣いた彼女が退団する時が一つの区切りになるのでしょう。それとヨーンの入団に際しての契約がブラフォードに続いてロハになるか?(ヲイ。そこも気になります。
まだちょっと先のことではありますが、物語は確実にそこに向かって進みだしています。今後の展開を考えるといろいろまだまだイベントがありそうですが今はヨーンがどうミラージュ騎士団に入るのかを楽しみに待ちたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿
お読みいただきありがとうございました。ご意見、ご感想などございましたら、コメントをよろしくお願いいたします。【なおコメント出来る方をGoogleアカウントをお持ちの方に現在限定させて頂いております。】