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自分の知ってる『ハロー張りネズミ』じゃないが、|金曜ドラマ『ハロー張りネズミ』雑感【ネタバレ】|tonbori堂ドラマ語り

2017年8月3日木曜日

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 もっとも原作漫画をよく読んでいたわけじゃないです。でもグレさんが原作と違ってゴローと近い歳になっている点は面白いなと思いました。なんせグレさん「島耕作」にもゲスト出演するくらいのスーパー探偵なんですが、見た目はちょっとごついおっさんなんですよ。イメージ的には昔の田中邦衛さんとか、いや渡辺篤史?ともかく如何にもっていう髭のおっさんなわけです。もしかすると線は細いけど今回は業界ゴロを演じたリリー・フランキーさんとか、あと髭無しだけどピエール瀧さんとか。そう言えばこの2人『凶悪』っていう映画で共演していましたね。

ハロー張りネズミ/ロゴはイメージです
ハロー張りネズミ/ロゴはイメージです



 そんな髭面でがたいのいいおっさんを髭はあるけどV6の森田剛にっていうのはもう制作側の確信犯でしょう。これは原作とは違いますよと。ただ自分もそういうイメージ無かったんですが原作って割と自由で時代劇だったりホラーだったりSFだったりスパイがでたりとか(そういえば次回放送の第4話はホラー回のようですよね)凄く自由度の高いお話が展開されていたとか。

ソース ハロー張りネズミ|Wikipedia

 でもキャラはそのままで話は原作の自由な部分にのっかってという訳じゃなく、これは作り手側の面白いと思ったところに寄せて来ようと、原作はリスペクトするけど同じ土俵ではなくこっちの勝負出来る土俵でという気概が見え隠れしています。

Twitterより、公式アカウントのつぶやき

フィルモグラフィから紐解く

 監督の大根仁さんは『モテキ』や映画『バクマン。』で知られた方ですが、テレビ東京で『まほろ駅前番外地』と『リバースエッジ大川端探偵社』という2つのドラマを撮っています。

『まほろ駅前番外地』

 『まほろ駅前番外地』は『ハロー張りネズミ』の主演でもある瑛太、そして松田龍平の2人が主演で先に大森立嗣監督(俳優の大森南朋の兄、麿赤児の息子)で映画になっています。その主演の2人を迎えての『まほろ駅前番外地』は映画は原作に沿ったストーリーになっているのに対し、ちょっと外れたオリジナルのストーリーを混ぜながら映画にも出ている「まほろ市」の住人たちを巻き込んで展開していきました。

 オープニングは逆回転させている中2人は前に進んでいるという凄く印象的なOPでフラワーカンパニーズの『ビューティフルドリーマー』がぴったりはまっていたのを覚えています。そして二人の日常シーンのエンディングテーマ坂本慎太郎『まともがわからない』こちらの歌詞がまた世界観にぴったりでした。自分は当時瑛太の出ていたドラマ『最高の離婚』は1回も観てない(傑作の誉れ高いですよね)んですが、これは欠かさず観ていました。ただ当時大根仁監督をTwitterでフォローしていましたけど、関西数字低いってよくぼやかれていたのを覚えています。関西は関東の本放送後、翌週月曜に放送になるのでちょっとタイムラグがあるんですよね。だから基本的にテレ東さんのあのドラマ枠数字イマイチではないかと思います。データを取ってるわけではないですが。

 寄り道してしまいましたが、この空気、『ハロー張りネズミ』にもちょっと感じるのです。ゴローとグレの距離感とか。ゴローは多田とは違いちょっと前向きだし、惚れっぽいし、時に暴走しちゃいますが。そしてグレは行天のように訳が分からない…ところあるなちょっと(笑)バディモノの様相があるからよけいにそう見えるのかもしれません。

『リバースエッジ大川端探偵社』

 こちらはオダギリジョー主演、脇に所長役で石橋蓮司が固めている、こちらもちょっと変わった依頼を受ける探偵社の物語です。こちらも原作は漫画です(すみません未読です)。この石橋蓮司演じる所長さん。好々爺としていますが、何故か裏社会に顔が利き主人公がちょっと詰まると助け船をだしてくれたりと、そういうところは、あかつか探偵事務所の所長っぽいですよね。

 こちらはちゃんと全部観ていないのです(すみません、あ2回目)でもオダギリジョーが何故か依頼者が来る前に夢を見てなんとなく結末まで知っちゃうところはオダギリジョーが出演した『熱海の捜査官』の主人公っぽいので印象に残っています。ちなみにAmazonのプライムで観れるそうなんで未見の回はちょいちょい観ることにします。(2017年当時、現在は配信中ですがprime特典からは外れています)

 ですが初回のストーリー、解散する暴力団の組長が組を解散する前に至高の一杯だったラーメンを探し出す話でオチも良かったんですけど、外連味がすごく味があるんですよね。これ「まほろ駅前番外地」の川村ゆきえちゃんゲスト回のストーカー話の時もそうだったんだけど、予定調和なんだけど少しずらしてくるというか。そういう味をもっっているのが監督である大根さんのいいところだと思います。

大根仁

 と、また脱線しましたが、急にハイテンションになったりカラーが自由に変わるのも大根監督の特色でキャストも魅力的なんですがやはり大根監督のカラーなんだろうなと思うのです。『湯けむりスナイパー』の頃から漫画の実写化を手掛け、多分漫画実写化では大根という人もいるかもしれませんが、案外ネタは実際の世界とフィクションの際の作品を狙っているように思います。代表作と見なされることの多い『モテキ』も有りそうで無さそうな際の際を選んでいるというか。そこが魅力なわけですが。


 夏クールは都合5本のドラマを視聴していますが、中でもこの『ハロー張りネズミ』が一番面白いと思ってます。なんというかフリーダムなんですよね。決められたレールを走ってないけど、ちゃんとお約束は守りますみたいな。ドキドキ出来るし、ああ納得できるっていう部分にちゃんと落ち着く。予想通りじゃないけどでも芯はあるよって感じです。大根さんの『まほろ駅前番外地』もそんな感じで良かったんですが、久々にあの空気に触れている感じがします。最終回までしっかりと見届けたいと思います。

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蛇足

 『ハロー張りネズミ』の映像化はこれが最初ではなく、唐沢寿明で一度実写化されています。1991年に映画化されたそうですがまったく観てないです(^^;ただポスターはよく出てましたね(当時)髪の毛ツンツンで原作に寄せていたと思います。ただBlu-rayやDVDの類は出て無いようでVHSのビデオがAmazonにありました。

ハロー張りネズミ|[VHS]|Amazon 

このドラマ如何では再ソフト化ある?かも?

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