現在連載中の第6話『=時の詩女(とわのうため)=』はボォスで、ボスヤスフォート率いりバッハトマ魔法帝国が引き起こした戦争「魔導大戦」を中心に、この戦争の終焉までを描くことになっています。この魔導大戦を含めた旧名称マジェスティック・スタンド魔導大戦エピソードはファイブスター物語でも屈指の長大な物語になるかと思われます。その第6話もそれぞれが独立したいくつかのエピソードから成り立っており、2017年8月号のエピローグをもってact3ステージ5「ツラック隊」のエピソードが完結しました。実際の「ツラック隊」のエピソードは6月号にて終了はしていたのですが、この戦いに参戦したエルディアイ・ツバンツヒのその後が描かれ終了しました。
月刊ニュータイプ2017年8月号/KADOKAWA刊 |
魔導大戦、そして時の詩女は?今後の展開
これに関してはまだまだ不確定要素が多くありどのように展開していくか分かりませんが、少なくともジィッド率いるバッハトマ魔導帝国の銀月騎士団がこのままで終わるとは思えません。そしてウモス、ロッゾも今回その姿をはっきりと現しましたが、彼らの登場までが随分長くかかりました。設定上ではMH時代にウーグラ騎士団や、『ロストマグダル』でやっと御登場の青銅騎士団。カステポーでの命の水争奪戦でハイドパイパー傭兵騎士団のモータヘッドとして青騎士は既に登場していたものの(そういえば彼らはウモスがメインの顧客で扱い的にはウモス外注の機甲大隊扱いだったような?今回は当該エピソードを確認していませんが青騎士を使っているのもウモスとのつながりを示しているという話だったと記憶しています。)GTMボルドックスが青騎士になりますということで、オリバーの青騎士があの姿で、ああそこまで変わったかと思ったら、今回の一般青騎士がなんだか山高帽みたいなヘッドであの独特な面容ではないですが青騎士らしい感じになっていましたね。
そして一番驚いたのはガマッシャーン。そしてナオ・レイスル(シュバイサー・ドラグーン)いや横紙破り的ですが、FSSには名前をいくつも持っている人おおいですからね。しかしまさかのシュバイサーがそうくるとは予想もしていませんでした。ですがカイエンもヒッターとかバランシェ、バランスの名前をもってたし。にしてもそこにミキータ・オージェがいてバーナー・レンダウトとか、クリスここに来て大棚ざらえかっ!ってなるほどのGTMとキャラクターの大盤振る舞いでした。
今回、バッハトマを中心とする枢軸連合側はベラを抜いてミノグシア連合側にプレッシャーを与えるつもりだったのでしょうが、当然それにはカツカツで戦っていて枢軸側は2軍相手でも戦線を維持でき兵糧尽きれば降参すると踏んでいたツラック隊が急に息を吹き返し、手ごわくなる前に叩き潰し、戦いの流れを取り戻しさらには、戦力をベイジ側に集中できるというメリットがあったはず。ボスヤスフォートは混乱状態を作り出すことが目的なれど、ある程度枢軸側にもメリットがなければいつ牙を剥くか分かりませんから、ウモスとロッゾがベラ側を獲れば、フィルモア、クバルカンとともに勢力争いをさせる腹積もりもあったかもしれません。なんせ一生暇つぶしおじさんのボスヤスフォートと、戦争狂(ウォーモンガー)のデコ助いやデコースですから。ですがこれでまた暫くは戦線は膠着状態におちいり暫くは危うい均衡の元、フィルモア、クバルカン、メヨーヨなど各々の策謀が動いていきそうです。
ツラック隊
ナルミ・アイデルマっていう人は不思議な人で超強いとかといういわゆるこの物語での天位持ちではなく、普通の騎士のようです。ですが多くの人に慕われる、そして信頼されているというのは一種の才能であり、それこそがツラック隊の強みだと思うのです。だからこそ天照が、こういう人間は今までの記憶に無いなってちょっと観察したいと思ったのかもしれません。なんせミラージュ騎士団にはあまりいなさそうなタイプの方ですから。そしてAP騎士団最弱といわれていようが、先代支隊長の戦死で繰り上がったとはいえAPの紋章を背負ってるわけですから、ナルミのセリフは、どうなろうともベラを守る。その一点ではっきりしていたというのは最初から繰り返し述べられていました。
当然、ツラック隊の位置からそれまでお目にかかった事のないGTMを見たいという思いもあったことでしょう、というかそれが主目的なのは最初から明かされていましたが。その目的もウモス、ロッゾ、ガマッシャーン、バッハトマの枢軸連合のGTMに飛び入りのコーラス(は2989で見ているとは言え新しいワイマールSR2セイレイとマロリーのHL1は初見だったはず)、さらにはジュノーのピチカート公国よりシェン・ラン騎士団からのアマルカルバリなど相当なデータがとれたはずですね(笑)そこにツバンツヒ姐さんやらワンダン・ハレーが加わり愉快な仲間もそろってあの戦闘になだれ込むわけですが、そこにコーラスのセイレイとマロリーが乱入したり、アイシャがF2で出撃したりとか本当にイベントが多い回でもありました。
しかしフォクスライヒバイテの出撃はアイシャ専用として持ち込まれているのは知ってるわけで、やり過ぎとは評していましたが、実際にはどうだったんでしょうね。そこらへんは天照の掌の上な気もします。まあなんてったって神様ですから(苦笑)ジィッドの作戦で大規模戦闘で戦場に圧を加え、ツラック隊の司令塔であり指揮官、シンボルであるナルミの首が狙われたのは、まさかのコーラスの再現というのもありましたが、バッハトマって割とそういう作戦よくとってますよね。ノウランでの戦闘もいきなりノウランの司令部の襲撃もそうだし、腕に覚えのある連中が揃っているので、まず戦力を集中させて戦線を膠着させ、敵がそこに戦力を振り向けたところに空いた穴を突いて奇襲っていうのは悪くないやり方と思います。とは言えF2の戦闘力の前にはデムザンバラ(旧シュペルター)もまったく歯が立たないのは単にGTMの性能だけではなくぶち切れアイシャの前では例え超帝国剣聖でもってところでしょうか。もっともジィッドくんコントロールしきれてないよってのはデコとニナリスの会話で分かってた話ではありますが。
度々、超帝国剣聖は別格話は『花の詩女 ゴティックメード』公開後にもアップデートされ星団歴剣聖とは比べ物にならない設定になってきています。ですが多分アイシャがぶち切れ、または天照のためならモードになったら互角な気がするんですよね。ただガチで歯が立ちませんエピソードがまだ描かれていないだけかもしれませんが、なんかそんな感じがしてなりません。なんせ人の裏をかくのが、永野護と言う人は大好きですから(笑)そういうエピソードがあるのってログナーだけで、「この道は通行止めだ、ほかをあたれ」くらいなんですよね。剣豪、凄腕ガンマンとかであるようなセリフですが。カイエンもまあちょぴり本気でも強いエピソードに事欠きませんが。超帝国剣聖もこの魔導大戦で揃いそうな予感。やはりムグミカの召還した「十曜の守護者」は、ナ・イ・ンだけではなくて…と思うのですが、さてどうなりますやら。
AF(ファティマ)たち
今回はツラック隊にハレーが加わることでビルドが無事に嫁ぎ、それ以外にも数多くのファティマが登場しましたナオのパートナー、令令謝やミースのビューリー、パトラ、ハイドパイパーのケルシャーのパートナーであったヴィルマ、ちょい出でしたがダッグナードのパートナー、ネロス、ほかにも多すぎて目が回りそうでした。連載再開後から基本的に戦闘となれば集団戦になるし、軍の描写が多いからAFの描写も多いわけですが。
ただ新エピソードにはパルスエットが中心になってくるエピソードになりそうなので顔見世興行的側面とエルディアイが如何にして天照のもとにいったのかエピソードであった再開後(一時休載入れて)のエピソードだと思います。次からはこのact3のもう一方の主役でもあるヨーンとパルスエットとジークの物語が展開されてくるわけです。多分彼らの人生観も大きくターニングポイントを迎えそうな話になりそうなんですが、パルスエットをちゃんと自らのファティマと認めるのかどうかも大きな見どころの一つになってくると思います。
そうそうツラック隊のエピソードでは「クロスジャマ―」という単語が出てきましたね。2989のコーラスのアトキでの対ハグーダ戦ではそういう単語が出来ませんでしたが突っ立ってるだけのジュノーンの場所は基本的に相手には見えてなかったと思われます。だから天照がコーラスが襲われた時に驚いたし、位置の割り出しにミミバ族を使ったという記述が。彼らは騎士のような能力をもっているけど騎士ではなく忍者のようなという記述がありましたが、ケサギとカエシもそういえばそこの出身とか。ここらへんの設定割とふわっとしているのではっきりさせて欲しいところではありますが、まああの時もクロスジャマ―がかかっていたんだろうと推察されます。戦闘というのは相手の先を制するのが重要、現代でもECM、ECCM、電子戦は基本です。相手のミサイルの妨害、レーダーの目を潰す。ジョーカーではAFがGTMの能力をフルにつかって相手の目を奪うところから始まるわけです。もっとも1対1の局面では地力がものをいいそうですが、音速突撃での集団戦では相手の予測地点とは違う場所からの攻撃が重要でしょう。ジィッドもまさにそれを狙ってロッゾとウモスに両翼を攻撃させてセンターを開けさせたわけです。ただ一旦引いた場所から戦況を見守っていたアイシャには見破られていたようですが。
最後に
ツラック隊のエピソードはこれで終了しますが、ナルミはこの後にも話に絡んできそうです。特に魔導大戦はミノグシア連合vsとなっている以上最後のハスハント城解放戦にもツラック隊支隊長として参戦しているでしょうし、その後も実は13巻末の勢力表でもやがて聖宮ラーンの守護であるラーン支隊「アイル・フェルノア」の支隊長になるという事があきらかになっています。アイシャとも知己を得、コーラスのセイレイとマロリーとの縁もつながりました。今後主役ではないですが物語の要所に出てくる可能性が高いと思います。そんなナルミ支隊長とまた会う日を楽しみに今回はここまでとしたいと思います。
9月号からはいよいよ「トラフィクス3」多分これがトラフィクスの最終章になるのではと思っていますが、パルスエット、ヨーン、ジークの物語になるとは聞いていても、オリバーとか絡むのかなとか気になる事は多いです。カステポーが舞台になるのか?預り屋の親父さんは出てくるのか?さあ新章の始まりを待ちましょう。
おっと、忘れていました、今回は連載中断は無く14巻の作業も並行し、あたらなるデザイン集「クロスジャマー」も同時進行との事。でもぶっ倒れたらゴメンなさいということですが、筋金入りのFSSファンやマモルマニアは、いやそこまできついなら休んでもええんやでという感じになっております。これまで単行本作業は1年から半年?ともかくカバーの製作如何にかかっていましたけれどどうなることやら。個人的には14巻は1年くらいのスパンで出てくれればうれしいなと思っています。また時間があればファティマの事、ゴティックメードに思うところを上げてみたいと思いますが何分まとまるまで時間がかかる(頭の中で)のでもうしばらくお待ちくださいm(__)m
20170803 追記、最後に14巻の発売時期予想をいれています。予想は予想でしかないので全く分かりませんが連載は止めないということなので首を長くして待つことになりそうな予感がしています(笑
20170804 追記 文章少しおかしいなと思ったところを修正しています。意味が変わるほどの修正はしていません。改行やてにおはの部分です。
20170912 追記 さらに文章の推敲をしておかしいところを修正しました。意味が変わるほどの修正はしておりません。主に文節などのつなぎの部分を修正しました。
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