今度はちょっと戦争してもらいます。|『バトル・ロワイアルⅡ鎮魂歌』(2003公開|バトルロワイアルⅡ製作委員会)|tonbori堂映画語り-Web-tonbori堂アネックス

今度はちょっと戦争してもらいます。|『バトル・ロワイアルⅡ鎮魂歌』(2003公開|バトルロワイアルⅡ製作委員会)|tonbori堂映画語り

2011年7月14日木曜日

movie SF

X f B! P L

 バトルロワイアルではなく、単なるバトル。その年の夏映画の一本しかもそこそこ入ったとか(笑)それは鑑賞後映画情報サイトで知ったのだが正直??だった。

映画「バトル・ロワイアルII 鎮魂歌」特報/YouTubeより


今度は戦争?

 公開前から副読本、サブテキストの類がやたら出ていた。(これは踊る大捜査線でもそうだったな。)で、前と比べてどうよ?という問いにはこう言うしかない、「うーん」と。正直竹内力のハイテンションとやたらクールぶる前田愛しか印象が無いのだから、あと個人的趣味で加藤夏希かまあ目立ってて良かったナとか(笑)というより今回の相手というかもう一方の語り部となる七原秋也率いるワイルドセブンのほうがキャラが立っているんだもん。バランスが悪いことこの上なし。前回と比べるのは酷かもしれないが殺しあうのが子供同士ということであっさり死んでしまう生徒キャラたちが残らないのだ。


 それがリアルな戦争ですというのも言い分としてあるんだろうけれど、その割には中途半端に彼らをキャラ立ちさせようという演出が邪魔になる。それじゃ理不尽な戦闘に放り込まれた過酷さが感じられない。つまり戦争なのだといならば名前が出てくるのはいかがなものか?かつてリアルロボットアニメの名作「装甲騎兵ボトムズ」のロボット、アーマードトルーパー(AT)は大量生産の規格品で主人公のみならず敵も同じものを使っている。それが戦争と言うものをなによりも雄弁に語っているぞと思ったのは私だけだろうか(苦笑)

某戦争映画を越えた?

 これをして「プライベートライアン」を凌ぐってのはどうやねんと思うぞ某誌というのはある(笑)ただ拾い物もあった。それは加藤夏希ではなく千葉真一が元気だったということ(爆)違った藤原竜也の率いるテロメンバー。ワイルドセブンが面白いなと。彼らから追った作品のほうが面白かったんじゃないかとも思うけど、そこまで思い切れない事情もあるとはいえ、いささか残念ではあった。言いたいことは解るけど、というかそれは七原が語るんでそれも困りものだ。行動で見せろよと思ったがもう喋りまくり状態。ほとんどガンダムだよと突っ込みを入れる暇も無いくらいにガチャガチャになっている。


 ワイルドセブンのアジトに侵入するため、二手に分かれた生徒たちのうち主人公とは別のチームがブービートラップを喰らうシーンはフルメタルジャケットか、プラトーンを意識しているように見えるが、なんかわざわざ罠に二重に入り込んでいくところも解せないし特殊部隊が投入されるのなら先に投入しろって思う。つまりバトルのルールに囚われて、七原のテログループが大人たちに戦いを挑むところをクローズアップすればいいのに、物語がゲームに放り込まれた子供達も振り分けられ散漫になった気がするのだ。


 それにワイルドセブンをメインに据えられないのなら、七原の一味のうち何人かが捕らわれ、それ以外の反抗的な子供達に首輪をつけて七原を狩出す物語になれば雰囲気も変わったし良かったんではないだろうか?それはちょっと言い過ぎかもしれないけれど今回はノれなかった。ただ子ども同士が殺し合う設定は今では普通になってしまった。世の中では少年兵の問題もある。もっと大人と対決させる方向に振っても良かっただろうし、やがてはその少年たちが大人になった時にという見方を提示できれば大化けしたかもしれないなと感じた1本だった。

ムービーtonbori堂「バトルロワイアル2」

元記事を改稿掲載

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