ファティマ「パルスエット」の正体|ファイブスター物語/FSS/考察【ネタバレ注意】-Web-tonbori堂アネックス

ファティマ「パルスエット」の正体|ファイブスター物語/FSS/考察【ネタバレ注意】

2019年9月22日日曜日

FSS manga

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 このブログ、ファイブスター物語の話が多いので検索ワードはファイブスター物語関連が多いのですが、その中でもずば抜けて多い訳ではないのですが「パルスエット 正体」で検索してこられる方がどうもいるようなのでこのようなエントリをアップしてみる事にしました。もっともパルスエットがその正体は?っていうのは、思わせぶりに出てきたカイエンに間違われたアララギ・ハイト君が実は…じゃないかとかみたいな感じで、ファクトリー製と言われているけど実は?みたいな事があるのではと思っている方が多いのかなと。

ファイブスター物語扉|NT2017.10月号掲載トラフィックス3パルスェット|パルスエットがダブルアライメントスーツをシアンから渡されたエピソード|永野護 著|KADOKAWA©EDIT/永野護
ファイブスター物語扉|NT2017.10月号(リンクはAmazon)掲載トラフィックス3パルスェット|パルスエットがダブルアライメントスーツをシアンから渡されたエピソード|永野護 著|KADOKAWA©EDIT/永野護

マドラ=スパーク=プロミネンス≠ミス・マドラやクルマルス=ナオ・リンドーなどの剣聖転生組の事もあるのでもしかするとというのもありますが、彼女はAFですので。どちらかというとエストのようなシークモードのようなバーシャとか、ダブルレイヤーによるオデット、オディールのような二重人格AFとか、またはインタシティ≠ハルペルみたいなとかあるし、絶対に何かある。なんせいわくつき騎士(まだなってない)のヨーンのパートナーなのだから!と思うのは分からないでもないですが…多分彼女はこの物語の中では折り紙付きの「普通の」ファティマだと思うのです。あ、それと彼女はパルスェットではなくパルスエットです。エは小さいェではありません。多くの方が間違えておられるようですがDESIGNSでは「パルスエット」になっています。

※ファイブスター物語/FSSの考察エントリですので本編ネタバレも含まれます。ご注意ください。

パルセットと呼ばれていた頃

 パルスエット、ヨーンの前のマスターはウモスの青銅騎士団に所属し名も売れていた(青騎士)ミハエル・レスターです。彼は青銅騎士団を退団してからはフリーの騎士となりボォス、ツァイハイ地方にあるウースー国のチザム城の警備を任されていました。そのエピソードはシルバ―ナイトの話としてアトロポスが関わる話だったのでご記憶の方も多いかと思います。カイエンを追い詰めたとは言えこの頃のカイエン、ほぼ流してお仕事してますモードだったためレスターのヴァルヴァラ(投擲型スパッド)とSマインで危うく死亡するとこでしたがアウクソーが身を挺してかばったためいきなり本気モードで真空切りかまして逃げたという😅


 その時ウースー国の将軍であった騎士、メイユ・スカが登場し相手がカイエンと分かってレスターを解任したと訳ですが、その後仕事を探してドラゴンロード(これ今の設定ではロード・ヘリシオスになっていると思うんですが)でメヨーヨ朝廷のイラーによる首狩りにあい戦死、パルスエットはマスターを亡くしたはぐれファティマとなってしまいました。パルセットというのはレスターの口癖みたいなもので何故かパルスエットをパルセットと呼ぶのですがヨーンもスエットを呼びづらいのかパルセットと呼ぶあたり、パルスエットはレスターを思い出していたようです。実はその時にスカが自分のファティマ、リンザをムーン・カッパー公の手によるものと自慢したのに対し、パルスエットを兵がモラード公のというと、あれはモラード公の指揮下のファクトリー(研究所)で生産されたモデル。いわゆる銘入り(ないり)ではないと一蹴にしたのです。

銘入りファティマ

 バランシェやモラードが自ら手掛けて育成したファティマは銘入りと呼ばれています。実のところ大きな違い…いやバランシェの場合は差が出てるみたいですが、基本的にファクトリーのファティマとガーランドが直接手掛けるファティマ、性能だけで言えばそこまでの差はないとされています。ただしガーランドが直接手を入れる事により細かい所に手が入る事になりさらに高い能力を発揮する?と考えられているようで、それに娶る騎士にとってはステイタスといっても相性があるので必ずしも求めれば手に入るというものではなく、だからこそステイタスも上がるという事のようです。実際、黒騎士とエストの場合は騎士だけでなく国家ぐるみでお披露目に挑み、エストの前で手合い(仕合)したりとか、闇討ちもあったりできな臭い話もいろいろとあって諍いの種にもなりかねないものだったとか。


 とは言え、積んできた戦闘経験がモノを言うのもファティマであり、その点ではレスターのファティマとして数々の戦いをくぐり抜けてきたパルスエットは現時点ではそんじょそこらのファティマにひけはとらないと思われます。もしパルスエットが特別ならばそれは前のマスターが「青騎士レスター」だったことではないかと思います。レスターともに青銅騎士団として数々の戦場を駆け抜けた戦闘経験が今後もモノをいうのではないかと思うのですが。2018年3月号でのクープ博士の『シードル工場のS-308型M12』とモラード博士の在任中のシリアルとまで把握しているので、読者としては余計に何かあるのでは?と思うのは無理もないのですが、その次のページで「良いマスターを得られましたな ファティマの行動はマスターに左右されます」といってたのでやはり相性のいい騎士とファティマのコンビネーションが重要という事だと思います。

ただそれにしてもパルスエットは出来る子すぎない?ってなるのは…それはあれじゃないでしょうか『One of one thousand』ではないかと…。

『One of one thousand』

 これは人ではなくライフル銃を指す言葉でオールド西部劇ファンの人ならピンと来るのではないでしょうか。『千丁に一丁』を意味しており、ウィンチェスターM1873ライフル銃の銃身に刻まれた文言です。ウィンチェスターM1873は西部を征服した銃としてコルトS.A.A(シングルアクションアーミー)とともに有名なライフル銃です。このウィンチェスターM1873、製造過程で千丁に1丁の割合で命中精度の高い銃が出来る事があります。クラシック西部劇『ウィンチェスター銃’73(リンクはAmazonプライムビデオ)では射撃大会のトロフィーとして出されたその千丁に1丁のウィンチェスター銃を巡って人々が争ったり、銃はその過程で色々な人手に渡るという映画が作られています。


 「時には人を惑わせ、時にはその能力が人々の羨望の的になる。」そうちょっと思い当たるところありますよね。ウィンチェスターも武器だしファティマも武器。少し符号するところあるなって思うのですが。もっともそれはパルスエットだけではなくバーシャ≠エストや他のファティマにも当てはまる話ですが。とは言えパルスエットがシードル工場で製作されたファティマの中でも特に傑出したファティマであったかもしれない…という推理は成り立つと思います。つまり彼女は作中でも稀なファティマ・オブ・ファティマという事が言えると思います。ただファティマはあくまでも道具。それを活かすも殺すもマスター(騎士)次第。当然判断の早さや状況判断の蓄積もものを言いますがレスターに続きヨーンをマスターとしたことがある意味彼女を特別なファティマにしているとも言えるかと。


 もっともそういう設定がつまびらかにされるかどうかは分かりませんが、クリス(永野護)の設定では、秘密を持たされたファティマではなくあくまでも普通のファティマであり、ヨーンは(いろいろあるけど)叩き上げの騎士として、いわばミラージュの中でも「普通の」人代表としてこの魔導大戦の結末と、続くA.K.Dの3159より始まる星団への大侵攻を見ていく事になるのかなとtonbori堂は思っています。その時ヨーンとパルスエットは何を思い、何を感じるのか?それがもしかすると今の『ファイブスター物語』の大きなテーマになるかもしれません。

追記20211025:タイトルを変更「パルスエット」の前にファティマと付けました。

※ファイブスター物語/F.S.SDESIGNS1と2にパルスエットの記述がありそれぞれに彼女の重要性が記載されています。(Amazon)

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