鉄の男はこうして産まれた。『アイアンマン』【ネタバレ】M.C.U再見Vol.1-Web-tonbori堂アネックス

鉄の男はこうして産まれた。『アイアンマン』【ネタバレ】M.C.U再見Vol.1

2017年5月5日金曜日

MARVEL movie

X f B! P L

 今Huluで『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』公開記念みたいな感じでMARVEL BOXというマーベルのアニメなどを配信するレーベルで急きょ、『ドクター・ストレンジ』を除くマーベル・スタジオ製作のM.C.U作品、フェイズ1、フェイズ2、そしてフェイズ3の『キャプテン・アメリカ:シビルウォー』の一気配信やっているのです。で、この機にマーベル・シネマティック・ユニバースのおさらいをしてみようとまず『アイアンマン』を再見することにしました。


動画はYouTubeより|Iron Man - Trailer|DisneyMoviesInternational|YouTubeムービー

 そんなわけで『アイアンマン』からストーリーを追いかけながら各作品を解説してみたいと思います。ちなみにネタバレですから、ほぼほぼストーリー書いてます。もし未鑑賞ならば鑑賞後にお読みに下さるとよろしいかと思います。Hulu入ってないよっていう方はAmazonプライムに入っていれば今なら(2017.5.5現在)『アイアンマン』Amazonビデオで追加料金なしで鑑賞できます。(今もなおプライム会員特典です2021.05.21)

全ての始まりM.C.Uオリジン『アイアンマン』

 こうも長く続くシリーズというか、クロスオーバー、シェアードワールドの映画作品は先例がありません。単一シリーズでのものはありますが、こういったユニバースをつなぐのはかつてない試みといえるでしょう。もう一方のアメコミの雄であるDC側もマーベル・シネマティック・ユニバースに続けとばかり、DC・エクテンテッド・ユニバースDCEUを立ち上げ、バットマン、スーパーマン、ワンダーウーマンが一堂に会する『バットマンVSスーパーマン』を製作しました。ですが先行するマーベルは確固たる世界観を作り上げた作品世界を確立し先行しつつあります。それを一気に最初から観れるよいチャンスでは無いかと思います。もしHuluにご加入なさっているなら、気になった作品からでもいいのでご覧になってほしいと1M.C.Uファンとして思いますが、でも出来れば1作目『アイアンマン』からご覧になって貰えれば、世界の成り立ちや最初の全てが詰まっているので『アベンジャーズ』まですっと観れると思います。是非お試しください。その上でこのエントリを、お読みいただけたら幸いです。

マーベル・シネマティック・ユニバース、始まりの男。

※ご注意ください。ほぼストーリーの結末まで記しております。

若き天才、トニー・スターク

 アイアンマンになるのはトニー・スタークです。この作品『アイアンマン』はマーベル・シネマティック・ユニバースのオリジンであり、アイアンマンのオリジン・ストーリーでもあるのです。基本的にはトニー・スタークが如何にして『アイアンマン』になったかという事を描くことに注力しています。

 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のエントリの時にも書きましたが、マーベル・スタジオ側はゆくゆくはヒーロー大集合の『アベンジャーズ』を映画化したいと考えていました。ゴール地点はそこにあると。だからといってこの世界にはキャプテン・アメリカもいるし、ソーもいるんですっていう話にはせず、あくまでもトニーにフォーカスを合わせ彼の成長とアイアンマンとなる話としました。ただし世界観の一部として後にアベンジャーズを招集するS.H.I.E.L.D(戦略国土調停補強配備局の頭文字をとってシールドと呼びます)という秘密組織もありますよっていう部分はしっかりと織り込んでいます。


 物語はトニーがアフガニスタンで軍用車両で移動中にいきなり襲われるシーンから始まります。最近よくある発端をド派手に描いて、時間を巻き戻すやつです。そして何故トニーは襲われたのか?そもそも何故アフガニスタンに、しかも戦場に似つかわしくないスーツで戦場にいるのかが語られます。ここをじっくり描くことでトニーは天才科学者であり父親であるハワードの巨大兵器産業スターク・インダストリーを若くして引き継いだ事や、番頭として父親の右腕だったオバディア・ステインが会社の経営面を、そしてトニーは新兵器の開発をその天才的頭脳から産み出していることが分かります。


 友人でもある空軍のローズ中佐がスタークと軍の連絡役であり、文字通り身の回りの上下の世話までしてくれる秘書、ペッパー・ポッツをも紹介していくシークエンスは小気味良さも有り、オープニングのショッキングなシーンを忘れてしまうほどです。また監督のファブローがトニーのボディガードのハッピー・ホーガン役で出演しているのも見逃せません。そしてトニーはリパルサーテクノロジー(アークリアクターから派生した)を用いた新型兵器ジェリコのアフガニスタンでのお披露目の後に謎のテロリスト『テン・リングス』につかまってしまった事が明らかになります。

トニー、鉄の男を創る。

 トニーは被弾し、心臓に破片が残ってしまいました。それを食い止めるため胸に電磁石を取り付けられ、テン・リングスのリーダーからお披露目で見せた新型武器ジェリコを作るように強要されます。従うふりをして、脱出の方策を練るトニー。電磁石を使う事で自分の命を救ってくれた科学者のインセン博士ともに鹵獲されたジェリコの残骸からレアメタルを取り出し、新世代のエネルギーとして期待されたアーク・リアクターの技術をダウンサイジングして、電磁石の代わりに自身の胸に埋め込みました。これで命の危険から脱したトニーは、ありあわせの部品から胸のアーク・リアクターの余剰エネルギーを利用したパワードスーツを作って脱出することを計画します。


 テン・リングスが彼らの行動を不審に思いタイムリミットが設けられたため急いで計画にとりかかる2人ですが、時間稼ぎのためにテロリストの侵入を防いでいたインセンが死んでしまいます。やむを得ず一人でテロリストの包囲を突破して脱出するトニー。即席のパワードスーツはテロリストの銃弾を受けても耐え、そのパワーは鉄の扉も吹き飛ばすものでした。火炎放射器にミサイルランチャー、脱出用のロケットモーターも装備した即席ながらも強力な「武器」でした。無事脱出できたトニーは捜索中のローズに発見されアメリカに戻る事になります。


 アメリカに帰国したトニーは記者会見を開き、自分の兵器が謎のテロリストに流れており、それによって襲われた部隊の隊員は全滅。自分も重傷ですんでのところで死ぬ目にあったので、これからは世界の平和に寄与する事がしたいと述べ兵器製造からの撤退の表明します。よく死ぬような目にあって世界観や価値観ががらりと変わるという事はありますがトニーは兵器を作るという事で、米国の、ひいては世界の平和を守っているという自負がありました。新型クラスターミサイル「ジェリコ」の開発も、使われない兵器ではなく使ったときには完全に勝負がつく(これはトニーのセリフでもあり、彼の父、ハワードのセリフでもあります。)そんな兵器ではなければならないとまで言っているのです。つまり一撃必殺。やられる前にやれです。それだけに自分が死ぬだけでなく多くの人が実際に死んでしまうという現実を見たトニーは自ら作ったものを葬り去る決心をするわけです。

 ここらへんはエンターテインメントなのでがっつり掘り下げてはいませんがアメリカの病理でもあります。今はトランプ政権となったんでよけいにどう行動するか分からないですが、当時はまだブッシュ政権末期。世界の警察も地に落ちたなという状況下での、このトニーのセリフはなかなか重いものがあります。余談ですがトニーがこのテン・リングスのアジトで作った最初の「アイアンマン」はMk1と呼ばれ、実際の連載時でも最初に彼が創ったものをベースにデザインされているそうです。クラシカルなシルエットと、マスクデザインが時代を感じさせます。

アイアンマン/Mk1/マーベルスタジオ展にて
アイアンマン/Mk1/マーベルスタジオ展にて


トニー、鉄の男で世界を守る

 トニーはアメリカに戻って兵器製造から手を引くと宣言しましたが、会社の幹部は猛反対。当然トニーのサポートをしているステインもポッツも心配します。ですがトニーには新たな目標が産まれていました。世界を真に平和にするため、脱出に使ったパワードスーツをさらに開発を進め、その力を持って間違いを正すというものです。この辺りもちょっとアメリカンな発想ですよね。自らのまいた種を、自らの力を持って刈り取るというのは至極当然なのではありますが、毒には毒をっていうのは、もっと強力な力を産み出してしまう「それは、血を吐きながら続ける、悲しいマラソンですよ…byウルトラセブン」になってしまうわけです。相互確証破壊など核の時代、冷戦がそれでした。あまたの映画でも、強すぎる力はそれを封印。しかしそれを使わないとどうにもならない状況を、その力を持ってしてというのがよくあるストーリーとして語られます。

アイアンマン/Mk3/マーベルスタジオ展にて
アイアンマン/Mk3/マーベルスタジオ展にて


 ですがトニーは生かされた意味を考え、それは平和をもたらすことという、その一点のみに邁進するのです。そこには純粋な心しかないと言えなくもないですが、半面危ういところもあります。M.C.Uでも話が進むに連れてトニーのそういう豆腐メンタルがクローズアップされるわけですが、この頃から実はナイーブな天才という設定にしておいたのが利いてる気がします。またそのようなナイーブで子供っぽいというのは、トニーを語るうえで重要なファクターではないかと思います。若くして反発していた父を亡くし、愛していた母も同時に亡くしたトニーは親離れしていないのに親がいない状態のままなので大人なんですが、いろいろ危うい部分があり、ポッツやローズ、ホーガンのような人がいないとだらしないし、子どものような癇癪をおこしたりとにかく扱いづらい人間でしかありません。周りの人に支えられて初めて彼はヒーローたり得ている気がします。1作目ではよるべなきところにヒーローとして立つ話だからそこまで協調はされていませんが今回1作目を観直して、2と3の意味がじっくりと分かってきました。よく2は残念な感じで語られますが1、2と続けてみるとこれはまた何か発見がありそうです。

トニー、黒幕と対決する

 胸のアークリアクターをより出力の高い新型にとりかえ、パワードスーツもMkⅢへ。流麗なフォルムにホットロッドのような赤と金のカラーリングでヒーロー然としてきました。ということでアフガニスタンのある村(インセンの故郷でもあります)を襲っていたテン・リングスをアイアンマンで排除したトニー。ポッツの心配をよそにこれが自分のやるべき仕事、使命と感じるようになります。

 その時にトニーはスターク・インダストリーのロゴが入った兵器を未だ使い続けているテロリストに、社内の人間が横流しをしているのではないかと疑い、ナンバー2のステインの関与を疑います。心配するポッツにそれを押し切り社内の機密データをコピーして欲しいと頼みます。社長室でポッツは機密データとともにオバディア・ステインがトニーの暗殺をテン・リングスに依頼していたことを知ります。そう黒幕はオバディア・ステインでした。オバディアはテン・リングスが回収したMkⅠの残骸を証拠隠滅のためテン・リングスを葬りさりMkⅠの設計図を持ち帰ります。セクター16と呼ばれる機密解析班に極秘にトニーの作ったパワードスーツを改良強化させ、アークリアクターの小型化に乗り出していました。


 頼れるNo.2が実は敵でしたというのはよくある話で、番頭が商家の主を排して自分が後釜に座ろうとするのは時代劇の定石です。これは洋の東西を問わずある話で、最初にテロリストを配していますが、ラスボスなどの構造は古くからのストーリー展開に則っており、そこも『アイアンマン』とっつきやすいところだと思います。オバディアのパワードスーツはアークリアクターの小型化に手間取り起動できません。そこで音波で麻痺させるデバイスを使いトニーを襲い胸の新型アークリアクターを奪い取ります。そして証拠を握るポッツも消そうとするオバディア、戦略国土調停補強配備局のエージェント・コールソンともにスターク・インダストリーに急行した彼女らにパワードスーツで襲い掛かります。


 トニーは取り換えて廃棄を命じた旧型アークリアクターをポッツがケースに入れてプレゼントしてくれいていたことを思い出し瀕死の状態で地下の工房へ、旧型のリアクターをセット、エネルギーが十分な状態ではないMkⅢでオバディアを止めるべくポッツの元へ急ぎます。オバディアのMkⅠコピーパワードスーツは「アイアンモンガー」と呼ばれており、これは原作準拠らしいです。(アメコミ読んでない人なのでウィキペディアで調べました。ちなみに和訳ページはありません。)原作でもオバディア・ステインはトニーを支えた番頭格の副社長で、スターク・インダストリーの乗っ取りを企むヴィランとして登場。実際乗っ取りは成功したものの最後は逆襲するトニーに倒され自殺という結末を迎えるとか。

ソース|Iron Monger - Wikipedia

 さてどうなるか!というのは本編をご覧いただくとして、ここでちょっと気になったシーンがあります。公開時にも気になったんですがオバディアがセクター16の科学者たちへ、アイアンモンガーの完成をせかしに行った時にセクター16のリーダーらしき男はアークリアクターの件で誰かと話をしていたのですが、それはオバディアなのか(電話しながらやってくるというのはフィクションなどでよくあるシーンです)別の誰かと喋っていたのかという事です。最初観た時は別の人と喋っていたのかなと思って、誰と喋っていたんだろうと少しひっかかっていました。


 今回その部分をチェックすると訳のせいか、やはり別の誰かと話しているようで、こういう妄想をしてみました。実はこのセクター16はヒドラ(マーベルのメジャーなヴィラン(敵役)の組織、秘密結社、M.C.Uでは『キャプテン・アメリカ:ファースト・アベンジャー』で初登場。そこでレッドスカルが第2次世界大戦時に創設とありますが、実は古い歴史を持つことがドラマ『エージェント・オブ・シールド』で語られました。また一つの頭を落としても、また別の頭が2つになって生えてくると言われています。)とも接触しており技術を流していたというものです。


 またはこの時点で登場していないヴィラン、マンダリン(といってもこのマンダリンは本物ではなかったんですが)と連絡を取っていた?とか(マンダリンはアイアンマンのメインヴィランです)実際にはこの時点では深いところまでは設定していなかったかもしれませんが、こういう妄想も世界が広がって楽しいですよね。

ソース|Wikipedia(英語版)マンダリン

アイアンマンのキャスト

 天才科学者でありプレイボーイで気分屋。だがナイーブで繊細。そして大胆という、まさに天才肌の人物トニー・スタークを演じたのは、ロバート・ダウニーJr。若手有望株の俳優としてデビューしたものの薬物やアルコール依存症などでキャリアを棒にふりかけた俳優です。特に90年代末はボロボロで、ハリウッド的には終わった人物と思われていました。しかし監督のファブローの後押しもあり、周りの人たちの杞憂を吹き飛ばす演技をオーディションで見せてトニー役に決まったとか。果たして映画は大ヒット。彼は完全に復活しました。

 オバディア・ステイン役にはジェフ・ブリッジス。父はロイド・ブリッジス、母も女優、弟も俳優といういわゆる芸能一家の一員です。役者としての評価は、いぶし銀な演技で高くアカデミー賞のノミネートも4回も受けていましたが、アカデミー賞を獲ったのは意外と遅く、5回目のノミネートです。そのためそれまで『無冠の帝王』と呼ばれていたそうです。やはりラスボスには説得力のある演技が出来る人が必要ですからね。最近では『勇気ある追跡』の原作準拠的リメイク『トゥルー・グリッド』の主役ルースター・コグバーンが記憶に新しいです。

 秘書のペッパー・ポッツはグウィネス・パルトロー。彼女もまた父親がプロデューサーだったり母が女優だったりと芸能一家の出身です。しかもアカデミー賞を受賞している演技派。トニーを支えるポッツにぴったりな配役です。ただアベンジャーズでの出演を最後にMCUからは遠ざかっています。本人もあれが最後よ言ってたとか。とは言えまた出演して欲しい一人です。

 親友ローディことローズ中佐はテレンス・ハワード。実力派の俳優さんなんですが、何故か出演はこの1作のみ。2からのローディ役はこれまた実力派のドン・チードルに交代しました。一説によると出演ギャラで揉めたという話を聞きますが…うーん。まあギャラ問題で揉めるのはハリウッドのみならず世界的にあることですからね。残念ではありますが。あとヒーロー映画のオファーを蹴る理由として、もうコミックヒーロー映画はもういい(下に見ているとかそうではなく役が固定化されるからという理由が多いそうです。)とオファーを断ることもあるとか。これは初代スーパーマンを演じた方の悲劇があるからかもしれません。ここでは詳しく書きませんがスーパーマン(クリストファー・リーブよりも前にクラーク・ケントを演じた方)俳優がその後その役のイメージに悩まされ自殺したという話もあるようです。都市伝説めいていますが、役の固定化というのは、他の役が出来ないということになり役者としてのキャリアが途絶えることですからけっこう俳優としては死活問題です。ロバート・ダウニーJrにしてもトニー役からの引退は度々ニュースになっています。今のところは大丈夫のようですが、何時かはその時が来るかもしれません。

戦略国土調停補強配備局【S.H.E.I.L.D】

 ある意味、M.C.Uフェイズ1の要になった組織です。彼らが登場したから、後の作品の世界観がつながっているということになりました。正式名称はStrategic Homeland Intervention, Enforcement, and Logistics Division.戦略国土調停補強配備局と長い名前ですがその英語の頭文字を合わせるとこうなります。「S.H.I.E.L.D」シールド。マーベル・コミックスを読んでる方にはすぐにわかる、マーベル・コミックスに登場するヒーローたちを管理したり世界の平和を裏側で守っている架空の組織です。


 『アイアンマン』ではエージェント・コールソン(クラーク・グレッグ)と最後の最後、エンドロール後にアイパッチをした男が出てきます。彼の発した言葉が『アイアンマン』がヒットしたら、その後もあるよという、言わばマーベル・スタジオの宣言だったわけです。当然ヒットしなければただのおまけシーンで終わった事でしょう。ですが映画はヒット、次作が作られることになりました。次作『インクレディブル・ハルク』ではシールドのメンバーこそは出てきませんでしたがその存在は示されていました。この『インクレディブル・ハルク』は先に作られた『ハルク』と違った作品になっています。それについてはこの次にあげる『インクレディブル・ハルク』のエントリで書いてみたいと思います。またエージェント・コールソンもこの後、MCUを代表するキャラクターとなりました。アメリカでは彼が主人公のドラマを放送中です。これについてもエントリを改めて。実は一度書いてはいますが改めて書いてみたいです。


 『アイアンマン』はトニーの成長物語とアイアンマン誕生を描き切りながらも伏線をちょこちょこ埋めていくあたりさすがだなと思わせます。(整合性の問題は後々指摘はされていますが、これはのりしろではないかと思います。きっちり詰めても矛盾が出るし多の監督に作品は委ねるけれど、のりしろとしてこれを入れておいて欲しいというもの。)

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そして『アベンジャーズ』が動き出す。

 そしてアイパッチの男、ニック・フューリー(あ、言っちゃった)が発した『アベンジャーズ』という言葉でM.C.Uは動き出しました。正確にはフェイズ1、アベンジャーズ結成がです。マーベル・スタジオのファイギがその言葉を使いだしたのは何時だろうと思ってケヴィン・ファイギ、フェイズ1でぐぐってみました。詳しい言及は日本語では見当たらないものの当初よりマーベルでは自社のキャラクターによる実写映画、映像化を考えており、他社に映像化権を売ったもの以外でそれを成す事を計画していたようです。そのためのフックとして最後のあのシーンは組み入れられたのでしょう。撮影はたった1日、極秘で行われたそうです。(ウィキペディア・アイアンマンより)


 それにしてもかなりの博打ではあったものの、手ごたえも感じていたのでしょう。それとともに強い意志も感じます。そうでなければサミュエル・L・ジャクソンをニック・フューリーにキャスティングし、最後にカメオ出演などさせません。もちろん賭けではあったでしょうが、そしてマーベル・スタジオは賭けに勝ったわけです。その後のM.C.Uの拡がりは皆さんご存知の通りです。


 今回、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』公開を祝してのHuluでの配信で久方振りに一から観ようかと思った時、限定公開の他の作品から観ても良かったんですがHuluでは最初から配信されている『アイアンマン』からとしたのは、ここらでM.C.Uを振り返りたかったというのがありました。そしてここはそうだったのかとか、もしやここは?という発見もあったし、やっぱりそうかと確認したところも多く楽しい再鑑賞になりました。まだまだフェイズ1、フェイズ2、そしてフェイズ3の最初の作品であるシビルウォーまで12本を残しています。この12本分M.C.Uマラソンリレーエントリとしてなんとか上げてみたいと思っています。よければお付き合いのほどを。

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参考:ウィキペディア-アイアンマン(映画)


追記20170508 用語を差し換えました。文章の意味は変更していません。
追記20180326 文章を少し修正しました。文章の意味は変更していません。タグも整理し、M.C.UとMARVEL、MOVIEの3つとしました。
追記20190330 見出し変更しました。

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