原典を現代に寄せた潤色/ Netflixドラマ『ガス人間』【感想・レビュー】-Web-tonbori堂アネックス

原典を現代に寄せた潤色/ Netflixドラマ『ガス人間』【感想・レビュー】

2026年8月22日土曜日

crime drama VFX 特撮

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 Netflixで配信中のドラマ『ガス人間』を視聴しました。 原典である東宝特撮映画変身人間シリーズ第3作『ガス人間第一号』とは直接的な関係はないものの、そのガス人間という部分を巧みに活かし、現代社会にフィックスさせた作品に仕上がっています。

 今回は本作の感想や、各キャラクターの見どころ、そして今後の希望というか妄想というかもし続くのであればリメイク変身人間シリーズへの期待などをまとめました。

「ガス人間」 ガス人間、現る - Netflix/NetflixJapan/YouTube

※このエントリはX,Blueskyにポストした感想をプロンプトとしてGoogleのチャットAI、Geminiに入力し粗文章を生成し加筆、修正したものです。

プロンプトの一覧はnoteにまとめましたので気になる方はご覧ください。

Netflix『ガス人間』感想覚書|tonbori堂@web-tonbori堂 

過去作のエッセンスと、現代版へのアップデート

 本作は『ガス人間第一号』をベースにしつつも、『電送人間』や『美女と液体人間』といった他の作品の要素も混ざり合ったような構成になっています。以下箇条書きに。

  • 主人公2人の名前は旧作の『ガス人間第一号』から取られていますが、その役割は旧作とは大きく異なっています。(他の登場人物についても同様です)
  • ドラマオリジナルキャラクターも追加されており、元のストーリーはあくまでもベースにその他色々な要素が混ざっている印象を受けました。
  • ただ映画という短い尺では切り捨てられてしまうようないわゆるダレ場部分や視点が別の登場人物により視点が切り替わるようなを、ドラマシリーズならではの拡張性で上手くすくい上げている点が興味深いと思いました。(諸刃の剣ではありますが)

推進力のあるストーリー展開

  • ガス人間を追う記者(蒼井優)と刑事(小栗旬)が「元恋人同士」という設定は、最初は少しノイズになるかと思いきや、復讐を誓うガス人間(UTA)が物語を強力に駆動していくため、その部分は関係性という点で上手く機能し気にならず、そのまま事件の展開が気になりつい3話まで一気見してしまいました。
  • その本筋から再開した第4話は、配信者の兄弟(林遣都と広瀬すずがこれまたいい芝居をしています)がメインで急にトーンが変わったかと思いきやこれが非常に重要な回となっており、ドラマシリーズの特性を存分に活かしていると感じました。
  • 記憶や核心に関わる部分が都合よく進む点や、物語のある程度結末の筋が読めてしまったのは少し残念なポイントかもしれません。しかし、現場の心意気で物語を盛り上げ、見せ場をしっかりと作っているため、ツッコミを入れる前にどんどん続きを観てしまう高いクオリティがあります。
  • 最後のガス人間への決着についても、現代のリメイクとしては悪くない落とし所だと思いました。ただ個人的には原典『ガス人間第1号』のような建物大爆破(火事)みたいな感じで終わってほしかったといえばそういうところがあります(笑)
  • 作中サザンオールスターズの『いとしのエリー』が使われており?何故この曲?合ってる?となるシーンがあるんですけれど、それもまた物語へと結びつけていくのは多少強引なれど回想含めて登場人物のバックストーリー込みでドラマシリーズという妙を使ったこそのギミックでしたね。ただ「いとしのエリー」でないとというフックは個人的には弱かったかなと感じています。(他の同時代のヒット曲でも、クラシックな曲でもという点で。ただこの曲が普遍的に知られている曲だからこそというのはあると思います。

脇を固める俳優陣

 本作はメインキャストだけでなく、周囲のキャラクターの描写も非常に魅力的です。

芋生悠のアクション:

  岡本(小栗旬)の同僚刑事であり部下、阿部を演じる芋生悠(朝ドラ『ばけばけ』で呪いの話をしに来たあの人でもあり、『ベイビーわるきゅーれ』シリーズの阪元裕吾監督『ある用務員』では女子高生役を出演、その時のインタビューで空手経験を活かして自らアクションをしたいと語っていましたが、今回しっかりと彼女の見せ場が用意されており、シャープかつタフなアクションと唸らされました。

こばやし元樹の圧倒的オーラ: 

  組織と繋がっている悪徳刑事・吉田を演じたこばやし元樹は、登場時に端々からおかしなオーラを発していましたが、次第にそれが露になっていき凶暴性をむき出しにするところは感嘆しました。 特に印象深いのが、藤代会の生き残りの元へ、ガス人間の周りにいる人物の処理を依頼に行く場面です。 組長の息子・リキが「割に合わない」とボウリングのスプリット(残ったピン2本がレーンの端にある状態を見事に沈める事、両方取るのは難しい)を取ったら依頼を受けるという無理難題を吹っかけられると、吉田はワイシャツを脱いでランニングシャツ姿になり、見事にスプリットをレーンに沈めてダンスを踊ります。 物語の進行上特段重要ではないシークエンスですが、彼の異常性や集中力が色々と表現された強烈な名シーンでした。

ピエール瀧の安定感:

  Netflixの『新幹線大爆破』に出演しているだけでなく、本作にも登場しています。 それに同じくNetflixの『地面師たち』にも地面師グループの一員として出演、もはやNetflix専属俳優になりつつありますね。薬物で捕まっているので地上波復帰は難しいのかもしれませんが今後道をまた外れない限り、重宝される役者になったなと思います。

ガス人間を演じたUTA:

 今回タイトルロールのガス人間を演じたUTA、父は本木雅弘、母は樹木希林の娘でエッセイストの内田也哉子、というとサラブレッドだ!ってなりそうだけど実際はモデル活動をしていてこれが初めての演技だそうです。ガス人間になる前とその後としっかり演じ分けており、逸材きたなと思いましたね。

Netflix×東宝の今後のコラボへの期待

 今回の『ガス人間』のクオリティを観ると、今後のNetflixと東宝のコラボ作品にも大いに期待してしまいます。

 このリメイク変身人間シリーズを復讐モノとして考えるなら、次は『電送人間』がふさわしい気がします。 ただ、当時なら許された「送受信機」のギミックを現代でどう処理するのかは一考の余地がありそうです。

 また第1作目の『美女と液体人間』も、今回のようなアプローチで作れば面白いものが出来そうな気がします。人が液体に変わるという部分(放射能による突然変異)をどうするかですが。そういう意味ではこのリメイク『ガス人間』実は液体人間のエッセンスもつまっているとも言えなくもないです。個人的には、変身人間シリーズだけでなく『マタンゴ』の現代版も「あり」だと思っています。 パンデミックの要素とゾンビものの定石を組み合わせれば、十二分に行けるはずです!(プロデュース、脚本のヨン・サンホはゾンビモノ『新感染 ファイナルエクスプレス』の監督ですし)と夢が膨らみますが、面白い作品が何がまた両者のコラボレーションで出来ることを願います。


おわりに

 今回のスタッフワークは韓国のクリエイターチーム、『新感染 ファイナルエクスプレス』のヨン・サンホがエグゼクティブ・プロデューサーで脚本を書き、ディズニープラスでドラマ『ガンニバル』の監督をつとめた片山慎三がつとめました。こういう国を超えたコラボレーションは良いですね。今後もどんどん進めてほしいところです。

 現在、Netflixでは過去の変身人間シリーズ(『ガス人間第一号』『電送人間』『美女と液体人間』)がすべて揃って配信されています。ですが本作は旧作を観始める前に視聴しても全く関係なく楽しめますし、ドラマを観終えた後に原典作品を振り返ってみるのもおすすめです。ということで『ガス人間』面白い作品でした。

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